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【飛べない竜は】へぇ~ドラゴンいるんだ。珍しいな!【ただのトカゲ】

残念なことに俺がさっきまで潜っていた36階層は何にも出来事がなく通り過ぎてしまった。ので今度こそ37層は俺に傷つけられるだけの強敵(ライバル)に出会えるかもしれないよな!あんま期待は出来ないけど!


「おっ、やっぱり3択か!右か左か真っ直ぐか……姉ちゃんはどこが良いと思う?」


:姉ちゃんは今度は右を推すよ。でも面白センサーに反応ないし、この階層もなにもないかも?

:んじゃ俺は正面を推すぞ!っぱ漢なら真っ直ぐだよなぁ?

:待って?自然すぎて流しかけたけど、面白センサーってなに?なんなのぉ⁉

:そりゃあ君……取れ高ありそうな気配を察知するセンサーに決まってる

:なんで配信越しで分かるんですかねぇ(困惑)


真っ直ぐか。さっきは曲がったのもあるし、確かに今度は直進でもいいかもしれないな。よし、何も考えず進んでみるか!残念だったな姉ちゃん!俺がいつでも姉ちゃんに従うとは限らないんだぜ!


「せっかくだし真っ直ぐにするぞー!意見サーンキュ!」


:素直で可愛い弟が反抗期になった;つД`)

:たまの反抗くらい許すもんだぜお姉ちゃんw

:あんたにお姉ちゃん呼ばわりされる謂れはない。反抗期でも弟の可愛さは揺らがないしノープロブレム

:筋金入りのブラコンw


真っ直ぐ進んだ結果、何回か分かれ道を適当に進み、そして宝箱のある部屋を発見した。


「おっ、宝箱だ!今回の探索で初宝箱だな~!テンション上がってきたァ!」


:罠とか……警戒なさらないんですか?

:そんなものが効くと思うのかね?このむてきんマッチョに!

:HA☆HA☆見ろ!ダンジョンがゴミのようだ!

:どっかで見たことある大佐出てきたなw

:目つぶしされてそう(小並感)


一応【罠感知】スキルで罠を探しておくか!宝箱部屋の罠は無駄に殺意が高いのが多いからなァ~。絶対に宝箱部屋の罠には触りに行くな!って死ぬほど言い含められてると、それを破る訳にはいかないよな。俺も母様に説教されるのは勘弁だ。……見た所罠はないな。宝箱自体も特に光っていないし安全だな!ヨシ!


「特に罠の痕跡はないな!安全確認ヨシ!」


:ヨシ!(現場猫)

:現場猫式安全確認ってだけで信憑性下がるなァw……なんでヨシ!って言ったんですか?

:ガバガバ検査的にはおっけーだから……

:ガバガバ検査はNG


「じゃあ宝箱を開けるぞー!ごまだれ~……おお?なんだコレ?」


:見せて見せて!(子供の如き純粋な目)

:こどおじさんチーっス!w

:撮影へたくそか!むてきんの身体でなんも見えねぇよ!w

:撮影へたっぴなところも弟はキュートでしょ?

:そうかな……そうかも……


コメント欄でなんも見えねぇと言われてる。しまった。ついテンション上がって勢いで開けちまったぜ!

とりあえず宝箱の中身を写すようにカメラを移動させる。宝箱の中にはポーションぽい液体が入っている。普通のポーションてのは綺麗な青色をしている。状態上回復のポーションもあるけど、そっちは緑をベースにした色をしているのにこの中身は赤色をしているな。


「これで見えるだろ?……で、これなんだ?ポーション……っぽく見えるよな?」


:瓶詰の液体だしポーションぽいはぽいが……色がなぁ

:赤色の液体かぁ……もしかしてエリクサー的なアレとか?

:エリクサーは琥珀色のはずだぞ?コレ、毒薬とかじゃねぇの?

:とりあえずそれ持って帰還する方がいいゾ。探協で鑑定してもらおうゼッ!

:なんか嫌な予感するから一旦取らないのを姉ちゃんは薦めるよ


姉ちゃんの忠告の前に俺はポーション?を手に取っていた。すると突然、床に赤い魔法陣が宝箱を中心に現れた!


「ゲェッ⁉転移の罠ァ⁉連動式だったのか!と、とにかくこのポーション?は貰っていくぜ!そいっ!」


:マジかよ⁉性格悪い罠やんけ!

:【罠感知】スキルにも引っかからないんか⁉

:慌てても収穫物は持ち帰ろうとする探索者の鑑w


転移の罠が発動するまでに俺はギリギリで空間に穴を開けてなんとかそのポーション?をしまうことに成功した。そして、転移した先は……モンスター部屋だった。動く鎧にアーマースケルトン。武装したゴブリンとかがぎゅうぎゅう詰めになってんな。……今更こいつら相手に攻撃を喰らって……なんてする必要はないな!


:モンスター部屋⁉まずいじゃないですか!探協に救難信号を出してきます!

:待て。落ち着け。まだ早い。焦って行動すると碌なことにならん

:他の人ならともかくむてきんならこの程度は大丈夫だから一旦ステイな?やばそうなら俺ら古参が通報するし

:そ、そうですね……二次災害の可能性もありますし……

:そもそもここは37層だよ。救助も容易じゃないと思う


「よし、すぐ終わらせるか。爆砕旋風拳!」


:ファッ⁉魔法⁉

:違うよ。今のは名前は置いとくけど、魔法じゃなくてただの物理攻撃だよ。弟は火と風と土属性の魔法みたいなこと出来るから(ドヤ)

:なぜあんたがドヤるんだw

:※やっぱりただのパンチです

:ただのパンチの風圧で周囲を薙ぎ払えるの is 何


やっぱりな。目の前にうようよいたモンスターたちは俺の攻撃一発で大半吹き飛んだ。あ、ドロップ品はちゃんと回収するぞ。売れば金になるしな。


「ふぅ。こんなもんか。拾い忘れとかないよな?」


:ないっぽいな

:なんかテンション下がったよな?

:うわぁ!急に落ち着くな!

:モンスターたち見た瞬間にスン……ってなってたからな。期待してないとこんなもんなんじゃね?


このモンスター部屋は出口が見当たらないし、壁を壊すかと思って壁に近づくと壁が開いて外に出られた。


:なるほど、隠し部屋、か

:地味に初公開情報では?行けるかどうかもランダムか?

:可能性はあるよな


「……で、ここどこだ?」


:【悲報】目印になりそうなもの何もない

:んー……右側に行けば階段ありそう。風の音がする

:は?音量最大まで上げたけど何の音もしないが……

:オレ耳めっちゃ良いんだよ。


「分かった!じゃあお前を信じるぜ!道案内を頼むわ」


:おk、任せな。唸れ俺の聴力ゥ!

:微妙にカッコ悪いセリフだなぁw

:うるせぇよw

***


しばらく聴力に自信ニキの指示に従って歩いてるけど一向に階段に辿り着かない。どーなってんだ!というか!ここどこだよ!さっきも見た気がするぞ⁉


「やばいどうしよう!迷った!ここどこだよ~!くっそ~!お前ら騙しやがったな~?」


:騙して悪いが仕事なんでな。……冗談はさておきむてきんが道間違えただけじゃね?

:そも風の音ってホントにしたのか耳に自信ニキ!

:スマン。今は別の音してるからはっきりとは分からん。


「GRUUU?GRAAAAA!!」

「あ?うおっ、なんかいる。デッケェなぁ……」


:肝座りすぎやろこのショタwドラゴン前にして、「デッケェなぁ……」じゃねぇのよw呑気か!w

:これがうちの弟の魅力の一つ。だよ


「そこの人!逃げてください!ドラゴンがいるんです!」


どうやらこのデカ物の奥に人がいるっぽいな。……漁夫になるかな?まぁいいか!そうなったら謝ろう!丁度道に迷ってイライラしてきたしな!うっぴん……うっぱん……?ばるすみたいなアレに付き合ってもらうか!ってかよく見たらコイツ……


「ん?ドラゴンだ。丁度いいぜ!うっぱんバルス?に付き合え~!!血気遊星拳!」

「GYAAAAAAA!?」


:※どこまでいってもただのパンチです

:うっぱんバルスってなんだよw

:しかも疑問形w自分でも正しいのか自信ないんじゃねぇか!w

:多分だけどうっぷん晴らしって言いたかったんだと思う。うちの弟はたまによくうろ覚えで適当な言葉喋るから。

:うっぷん晴らすって割と日常的に使わん?

:使わねぇだろw普段どんな環境で過ごしてるんだおまいはw

:誰も技名に突っ込まないの草

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