雨じゃない日
雨じゃない日
…あ。
土曜日の夕方、河野さんはバイトが終わり
これからお出かけ〜とルンルンだった。
このルンルンは、まさか…
…
‼︎
やっぱりまさかだった。
黒い車でのお迎え。
彼氏…
オレの敵の彼氏登場。
今は、夜じゃないから車の中に乗ってる人
がはっきり見える。
へー、カッコいい。
認めたくないけど、カッコいい。
カッコいいからってでも、何人も彼女がい
るのはどうかと思う。
やっぱり河野さんは、車に乗るなりチュー
をしていた。
えーと…
まだ明るいから見えてますよー…。
それにさ、そんな彼氏もさ…
河野さんの肩に手とかまわしてまでさ…
てか、白雪さんのバイト先もすぐそこじゃ
ん…。
あの男…何してんだよ‼︎
堂々とよー‼︎
あー、腹立つわー‼︎
てかさ、雨じゃない日もデートするんだな。
白雪さんとも雨じゃない日デートするのか
な…。
あんまり雨じゃない日、コンビニに行かな
いような感じだけど。
ま、白雪さんだってバイト休みの日あるも
んな。
きっとその日にデートしてるんだろうな…
…やっぱり
やっぱり河野さんとしてるみたいにキ、キ
スしてんのかな…。
車に乗ってすぐとかさ…
…
勝手に想像して落ち込むオレ。
あーあ。
なんなんだよ…
ほんとさぁー…。
…
そして本日雨。
…
オレは雨、恐怖症になりつつあるぞ。
てか、傘忘れたぞ。
どうすっかなー…。
校舎から出れず…
もうビシャぬれ覚悟か⁉︎
と思っていたら三木さんがやってきた。
「雨だね!てか何してんの?たそがれ中?」
なんてくだらない質問をされた。
「あー、傘忘れてさ」
というと、
「なら、入れてあげるよー」
と言ってきたじゃないか。
えっ⁉︎
もう幼稚園生じゃないんだから仲良くおて
て繋いでとかのノリじゃなくない⁉︎と思っ
ていたら、
「なにー?照れてんのー?」
なんてニヤニヤする三木さん。
たしかに三木さんなら照れる必要もない。
どうせただ傘に入れてもらうだけだもんな。
「照れてないよ。てか、じゃ傘に入れてもら
おっかな」
とオレは三木さんにお願いした。
ただそれだけだったんだけど…
それだけだったんだけど…
続く。




