大草原
オレはあの後白雪さんとさよならしたけど、
なんか…
なんか喉につかえるような違和感をおぼえ
た。
あれってほんとに目にゴミが入っただけな
のかな⁉︎
それにりんごみたいに真っ赤だった白雪さ
んの顔がまた思い浮かぶ。
…わからない。
わからないよ、白雪さん…
オレはとにかく考えた。
白雪さんとパパのこと。
そして子どものこと。
しかし、オレの悩みなんてまるで無駄でし
かないことにそのうち気づくのであった。
悩みながらも学校に行きバイトをする毎日。
バイト先では、ニッコニコな河野さんが仕
事をしていた。
「…なんか楽しそうだね」
とオレが河野さんに話しかけると、その質
問待っていましたと言わんばかりに、
「あー、わかるぅ?ま、わたしは幸せだけど、
白代くんは、寂しくなるね。うんうん」
とよくわからない含み笑いをして河野さん
が立ち去った。
…なんだったんだ。
てか、何がそんなに嬉しいんだ。
それに寂しくなるってなんだよ。
と思ったけど、きっと河野さんのことだか
ら彼氏関係の話だろと思った。
それか、河野さんがバイト辞めるとか?
ま、
オレにはなんの関係もないさ。
と思っていた。
あの、まさかの話を聞くまでは。
あの話は、すぐにオレの耳へと届いた。
白雪さんが転校すると。
皆がヒソヒソ噂話をしていた。
白雪さん重病説や、なにやら夢のために遠
くに引っ越すとか。
もし白雪さんがこの学校を離れるなら、そ
れはきっと子どものことがあるからだろう。
はじめは、そんな噂話を耳にしてビックリ
したけれど、でもそればっかりは仕方ない
ことだった。
オレにはどうしてあげることもできないん
だ。
なんだか大草原にぽつんと置いていかれる
ような気分になったけど、それは仕方ない。
このままこの大草原でウロウロさまようか、
それともこんなに広い大草原にいるのだか
ら、思い切り走ろうかそれとも大声で歌い
出そうか。
それは考えようによっては、最高にもなり
かねない。
どうするかによって全然違った世界になる
のだ。
さぁ、オレはこの大草原でこれからどうす
る?
ひとり脳内で大草原をさまよいだした。
続く。




