第87話 グレートリセットについて聞いてみた(3)
更に話の続きである。
「これから、どうなりますかね?」
『おそらく日本銀行が(2026年)9月17、18日に行う金融政策決定会合で、10月、12月の2回に分けて利上げすることが決められるだろう。財務省も日本銀行も外圧には弱いから、利下げどころか現状維持も選ばない。だが、それが決まるといろいろなことがバタバタと動き始めると思うぞ』
「いよいよグレートリセットですか?」
『違う! 地球の建て替え──ナルトだ。グローバリズムを目指す闇の連中はいろいろと準備をしてるようだが、神々はそれを外していく腹づもりのようだぞ』
「日本は利上げするんですかね? 今の経済状態でやったら日本の裏切り者だと言ってる人もいますけど……」
数量政策学者の高橋洋一氏が代表だ。
『彼には申し訳ないが国内経済を回すためには、最低でも1.2%の政策金利は必要だ。この1.2%はそれよりも低いと国内に投資してもリターンの回収が難しいため、経済合理性から資金が海外へ出ていく目安だと思ってくれ。日本は長いことこの水準以下に抑えられていたために、国内への投資が自然と抑えられてきた。しかも政府は外国企業には補助金を出しつつも国内企業への投資は渋ってきたため、民間企業の力だけではいつまでも経済回復ができなかったんだぞ。それが一転して目安を超えたようすを考えてみろ。いろいろと動き始めるぞ』
「経済には、そんな目安もありましたか。9月頭時点で1%ですから、あと少しですね」
どういうわけか各国の政策金利は、4分の1%単位で動かされることが多い。それだと1回の利上げで1.2%を超えることになる。0.1%ずつ刻んだとしても2回だ。
『金利が1.2%を超えたところで、これまで海外にあった日本の資金が一気に国内へ戻されようとするはずだ。利上げに反対してる者たちは不況になることを心配してると思う。もちろん金利を上げれば、一時的には体力のない企業の中にはリストラを始めるところが出てくるだろう。だが、金利によってお金が回り始めることで、時間差で日本を好景気にしていく原動力になると思う。それで円高が加速されるはずだ』
「それが海外の機関投資家たちの首を絞めますか?」
『準備の間に合わなかった連中は、そこで破産してもらうことになるだろう。それと円高になればアメリカの工業が復活すると思ってるトランプの間違いもハッキリする。今の世界の工業は、円安のおかげで日本から部品や素材、工作機械までを安く仕入れていた。闇の勢力がどうして異常な円安誘導を行っていたのか、あとになって思い知るだろうな。そして円高が進んだ時、日本を除くと世界的な工業製品のインフレが加速するかもしれんぞ』
「1バレル2〜3ドルで売られてた原油が、10年で20倍を超えたオイルショックみたいなことが起こるんでしょうかねぇ?」
1980年代、日本の輸出品があまりにも安いのに丈夫で長持ちで高性能だったため、世界中の工場関係者から目の敵にされて叩かれたことがあった。その典型的な事件が現在では『トヨタ戦争』と呼ばれるリビア・チャド紛争だ。
1987年、フランスやアメリカの支援で戦車、航空機、対空対地ミサイルなどの兵器を豊富に持っていたチャドの正規軍と、トヨタのランドクルーザーやハイラックスに乗ってゲリラ戦を仕掛ける反政府軍の間で起きた戦いだ。戦争のために作られた兵器で武装した正規軍と、ただのピックアップトラックに重火器を載せただけの反政府軍の戦いであるから、最初のうちは反政府軍側に大勢の死傷者が出ていた。
ところが戦車は遅い上に砂漠の砂に足を取られていた。一方でトヨタ車は砂漠でも動きが速く、攻撃を受けてもタフで壊れにくく、修理もしやすかった。そこで反政府軍はトヨタ車の機動性を活かした奇襲戦術で戦ったところ、ついには正規軍に大打撃を与えて紛争に勝ってしまったという大事件だ。
そこでアメリカでは存在自体が輸出障壁になってるという理不尽な理屈で、スーパー301条による報復関税をかけてきた。1990年代に入るとアメリカでMBAを取って帰ってきた経営コンサルタントたちが盛んに「保証期間が終わったらすぐに壊れる製品を作るように」「コストカットのために過剰な高性能、高品質はやめろ」と求めていたが、もしかしたらアメリカから「日本製品の性能を落とせ」と指示されてきた結果かもしれない。
そのおかげで1990年代半ばから2010年あたりの間に出てきた家電製品などが、やたらと壊れやすかったのはその影響だろうか。
それで「完成品を輸出するのは目立って叩かれる」と考えた多くの企業が、輸出品を製品から部品や素材、工作機械などへとシフトしたわけだ。そのおかげで日本製品は大きな妨害を受けることもなく、外は外国メーカーの皮をかぶってはいるが、カバーを開けると主要部品は日本製品で埋め尽くされているというほど世界の工業製品を裏から支配するようになっている。
『日本は利上げだけじゃなく、これから政府の中にいる裏切り者が洗い出されてくる。多くの人にとって「やっぱり日本の敵だったか!」と思う者もいれば、多くの人が「まさか?」と思う者も出てくる。これは政治家だけじゃないぞ。メディア人だけじゃないぞ。官僚の中からも出てくる。ここで忖度があって、それでも政府が隠そうとする者がいたら、その時は大きな地震が来るぞ。逆に政権が最後まで気づかず、公表から漏れた者がいてもドカンと来るぞ。神々はそういうところを赦さないからな』
「政治が乱れた時に大地震が来る日本のジンクスですねぇ」
東日本大震災の時はデタラメな民主党政権だった。
その前の阪神淡路大震災の時は、社会党の村山内閣の時代だ。
更に前の関東大震災は首相死亡で内閣総辞職し、次の組閣をしてる時に起きていた。
もっと前の安政の南海トラフ地震は、幕府が朝廷に無断で開国したことで起きている。
『裏切り者がバレると、その次はいよいよ戦争だ。闇の中心にいる連中は、自分たちが炙り出される前に仕掛けてくるぞ』
「戦争なんて簡単に起こせるものですか?」
『闇の者たちには何千年もの間、世界を裏から支配しつつ死の商人として稼いできたノウハウがあるんだ。戦争を起こすように仕掛けることなど造作ない。だが、連中には日本だけは思うように動かせないでいるようだがな』
「神の国だから……ですか?」
『ははは。というより物質に重きを置く文明からは、精神に重きを置く文明は勝手が違いすぎて動きを読めないだけだ。だから西洋化によって物欲などの目先の損得で動く人間を増やして、どうにかコントロールしてやろうと画策し続けてるんだ』
「物欲というか、金欲、近欲に染まってる人は多いですよねぇ」
こういう人は決まって数学が苦手というか、その時点での損得でしか物を語れず、その状態が何年も続いたらどうなるかについては思考停止してるというか、そもそも思考に時間成分が加わると頭が働かなってるとしか思えないんだよねぇ。だから指摘しても、まったく理解してくれないというか、理解する努力の姿勢も見えないというか……。
今になって「米文化を守るため」と言って「備蓄米59万トンを買い戻す」と言い出した農水省が良い例だ。口では「農家を守る」と言いつつ、買い取る相手は米余りで困っているJA。それに不満を感じた市民はますます米離れが加速して、米文化が壊されていく結果を招いている。学力エリートに庶民感覚が抜けてるという問題じゃない。未来のための政策が、未来を積極的に壊す悪政になっている取り違えだ。買い戻しに対する世間からの反発の大きさに怯んで量を21万トンまで減らしたが、この農水省の動きを見てると、そこがまったく理解できてないように思えるのだが……。
『でも、今の世の中は西洋を中心とした物欲の世界から、日本を中心とした精神の世界へと価値観が変わろうとしている。だから、これから日本では物欲の世界が心地よい人は海外へと出ていき、海外からは精神の世界が心地よい人が日本へ集まってくる。すでに若い人を中心に日本に染まって、世界を日本化する動きが始まっている。日本を足場として最後の大掃除を始める時代。世界が日本になる時代の始まりだ』
「日月神示が予言する松の代に近づいてるのは良いのですが、その前に起こるナルトが問題ですよね」
『日本の利上げ、円高、そのあとどのような理由でアメリカドルから信用が失われて落ちていくかは知らんが、それが最初の大グレンだ。しかもアメリカは戦争が大きくなると、軍を退いてしまう。それでアメリカは軍事的な意味でも国際的な信用を落としていくんだ』
「軍事同盟を無視するんですか?」
『アメリカ世論が傍観者になることを選んで、モンロー主義(一国平和主義)による国際的な孤立に戻る世界線がある。これはトランプが「世界の警察をやめる」と言ったことの延長だな。だが、傍観する以前にアメリカ国内で第二次南北戦争とも呼べる内戦が勃発して、軍を海外へ出す余裕がなくなる世界線も大きい』
「今のアメリカは大都市部と地方の価値観が完全に分裂してますからねぇ」
まあ、アメリカの場合が極端すぎるだけで、グローバリズムやリベラリズムなどの左派系の支持率は都市部で高く、対立する民族主義や伝統文化を守る保守主義の支持率が地方部で高いのは多くの国で見られる現象である。
そして残念ながら日本では自由民主党も保守系の新興政党も極端な左派思想家を弾いてはいるものの、思想よりも勝ち馬に乗ろうとする候補者がごちゃっと集まってきているために、選挙の時に有権者はどっちに投票してるのかわからないシュレーディンガーの猫状態なのが何というか……。
『何が起こるにしろアメリカは大グレンによって、世界から政治的にも経済的にも軍事的にも信用を失っていく』
「そのどれもが弱くなるのですか?」
『そんなことはない。アメリカは世界からの信用を失うだけで、この先も世界トップクラスの軍事大国であり、経済大国であり続ける。ただし、グローバル企業はいろいろと嫌われるかもしれんがな』
「プラットフォーム企業とか、独占アプリ開発企業の高額サブスク戦略とか、いろいろと強欲ですからね」
『そういう強欲な連中は地に落とされる。日本製鉄がUSスチールを買収した時、激しい口調で罵ってきた鉄鋼業界のお偉いさんが良い例だ』
「鉄鋼大手クリーブランド・クリプスのCEOですか。なんか責任問題を起こして進退を問われてるみたいですね」
YouTubeでは「解任された」なんて情報が流れてるが、そのような事実は確認できてない。とはいえUSスチールの経営立て直しを妨害しようと鋼材の安売りやら何やらを仕掛けた結果、アメリカの鉄鋼業界にまで大きな損害を与え、クリプス自身も大きな赤字を出すハメになったようだ。責任問題を問われてるのは、その原因を作ったためだ。それなのに標的にされたUSスチールは万年赤字だった経営状態を、たった1年で立て直して黒字化に成功している。
ちなみにアメリカの工業界では生産性の向上が作業の効率化のためではなく、目先のコストカットによって行われてきた。最初のうちは日本の作業の見直しによる効率化よりも大きな利益が出てくるため、経済評論家たちはうわべだけの数字を見て「日本の生産性が」と言っていたが、そこは日月神示にある「智や学でやろうとて、何もかも九分九厘で厘止まり」そのもの。始めのうちは現場の努力で生産性は上がるものの、時間が経つと生産ラインが分断されたり、コストカットで生産管理をやめたせいで歩留まりが落ちていったりして、途中から高コスト体質に陥る罠にハマっていく。意外な話である。
「ところで『アメリカは戦争が大きくなると、軍を退いてしまう』と仰ってましたが、第三次世界大戦は起こるんですかね?」
『それはほぼ不可避だと思ってくれ。だが、高市政権になったことで、この世界線は文明が崩壊するような破滅的な世界大戦にはならない未来に向かっている』
「じゃあ、日本が戦争に巻き込まれない可能性は?」
『それは絶対に有り得ない。日韓戦争か日朝戦争か、半島との戦争だけは避けようがない』
日月神示でも「雛形でないところ」という言い方で、イヤでも一度は戦争するみたいだからねぇ。
『それと日中戦争も避けるのは難しいだろう。中国は明の時代以降、日本との軍事衝突では1度も勝ったことがない。メンツを大事にする中国にとっては、0勝と1勝では意義が天と地ほども違うのだ。結果的に負けることになっても、軍事的に優位なうちにどんなに卑怯な手を使ってでも日本から1勝をもぎ取っておきたいと考えるかもしれないぞ』
「それで前の日中戦争では軍には勝てないからって、非武装の民間人を相手に何度も虐殺事件を起こしてましたよね?」
軍には勝てない武装勢力が民間人を相手にテロ事件を起こすのは、現在でもよくあることだ。だけど中国の場合、猟奇的な殺人事件になるんだよねぇ。それで日本に一矢報いた気でいるとしたら、とんだ取り違えである。
『戦争が始まったら、日本は戦後80年以上かけて溜め込んできた鬱憤を、一気に噴き出すだろう。いわゆる多くの予言が語っている「日本がブチ切れる」の状態だ』
「あまり想像したくありませんね」
『さんざん日本を舐めてきた中国と韓国には、容赦ないものになるだろうが……。どちらかというと目覚めた日本人が、ただ障害を乗り越えようとして素で底力を見せつけただけ。ただ、その時の日本人は今以上に神がかってるかもしれないから、その姿が周りからは「ブチ切れた」と見えてるだけかもしれないがな』
「素でそれって、根っからの戦闘民族じゃないですか?」
『戦闘民族といえば、第三次世界大戦が起き時のインドの動きが気がかりだ』
「そういえば世界大戦が破滅的なものになるかどうかは、日本の政治とインドの動き方次第とか言ってましたね」
『日本の政治に関しては今の流れのまま国内にいる裏切り者を炙り出して、GHQが罠を仕掛けた憲法や財政法を改正しつつ、スパイ防止法の制定や国家情報局の設立、自衛隊を正式な軍隊にするなどの整備を進めれば問題はないだろう』
「さすがに『ビザが切れただけで不法滞在者扱いするのは人権侵害だ』なんて訴訟が通ってしまう司法も、どうにかして欲しいですよねぇ」
あくまで『訴えが受理された』という話であって、認められたという事実は存在しない……と思う。
しかし何を食べれば、そんな訴えが通ると思ったのやら……。
『それで問題のインドだが、第三次世界大戦が起きて日本と中国が戦い始めると、中国を背後から叩く形で参戦してくる。これは日本に協力するというより、日ごろから領土侵犯し続けてくることへの恨みが爆発するようなものだ』
「中国もロシアも領土拡張欲が強いですからねぇ」
『問題は、その時のインドの戦い方だ。通常兵器のみであれば、戦後の世界でインドは最強の軍隊を持つ常任理事国として信用を得る。だが、中国に1発でも原爆を落としたら、アメリカとともに戦後の世界では信用されない国という扱いに変わる。ましてや中国と核兵器の応酬を始めたら地球文明の崩壊となってしまうが、幸い、この世界線はそこへは向かう可能性はほとんどない。とはいえ、今のままだとインドは4発もの原爆を中国へ落とすようではあるが……』
「核兵器が使われるのですか? 中国以外に原爆が落とされるところはありますか?」
『核兵器を落とす前提で質問してくれるな。落とされるのは中国だけだが、電磁パルス兵器としての核兵器が、中東で2つ使われる可能性がある』
「地上から何万メートルもの上空で爆発させる、アレですか?」
電磁パルス兵器(EMP兵器)──核兵器が爆発する時に出る強い電磁パルスで、電子回路に過電流を流して内部から破壊するものだ。
もっとも日本は雷災害も多い国である。世界トップクラスの医療が整った国なのに、海外では落雷の被害に遭った人たちの致死率が3割ほどなのに、日本では7割にも及んでいる。それだけ日本周辺では強い雷が発生しているのだ。なんせ冬の日本海側では雷が強すぎて、電子の対消滅が確認されたほどである。
これ、気象精霊記の2巻で半分ネタのつもりで書いたはずだったのに、事実は小説よりも奇なり。雪雲の中で起こる一発雷は群を抜いて強力な電磁波を出すから、起きててもおかしくない話ではあったけど……。本当に起きてたんだよねぇ。
そんな国であるから日本では重要なインフラには、雷サージ対策で強力な電磁シールドが施されている。一般家庭でも、ある程度の雷対策はされているだろう。だから日本は電磁パルス兵器で攻撃されても、意外と持ち堪えてしまうかもしれない。
『その通り。電子機器を破壊するためのものだ』
「それが使われるってことは、相手国の電子機器を使えなくするために先制攻撃で使われるんですかね?」
『いや、使われるのは大戦末期だ』
「大戦末期? 第三次の……ですか?」
『そう。決戦兵器として使われるんだ。ただし、そのせいで文明機器での移動も連絡もできなくなって、そこから終戦まで2か月近くかかってしまうがな』
「そんなに時間がかかるんですか? 国内が混乱してても過去の大戦ではトドメの事件から数日で終わってますよ」
『それだけ今の文明が電子機器に頼りきりで脆弱になってるんだ。それに対して日本は最悪時の対策として、今も何台もの蒸気機関車を動かせる状態で動態保存してるだろ』
「あれ、イベントのためじゃなかったんですか?」
……本当だった。蒸気機関車は石炭がなくても、最悪の場合、水と燃料になるものがあれば動かせる。だから電気も石油もなくなった状態でも対応できるように、全国に30両ほどの機関車がすぐにでも走れる状態で残されている。他にもすぐには動かせないけど、少し手を加えれば動かせる静態保存車両が全国には600両もあるそうだ。つくづく日本は災害対策には本気の国である。
「それにしても第三次世界大戦なんて、本当に起こるんでしょうかね? やたらと不安を煽るネット情報は流れてますけど、なかなか世界大戦になるような気配は感じられませんよね?」
『同じことは前の2つの大戦でも起きたぞ。どこで大戦が始まったかは、後世の歴史家が決めることだ。だから、今はすでに始まってるかもしれないし、まだ大戦前の前哨戦にすぎないともいえる』
「それはまあ……そうですけど……」
第一次世界大戦の前哨戦というと、大きなところでは日露戦争だ。この戦いでは日本とロシアの背後で多くの国が動いていたために第0次世界大戦とも呼ばれるが、それらの国々へ飛び火することはなかった。
その第一次世界大戦はサラエボ事件の発生からすぐドイツ、オーストリアを中心とした同盟国と、イギリス、フランス、ロシアを中心とした協商国が互いに宣戦布告し合って始まったが、最初の半年間は誰もがすぐに終わると思っていた。1914年のクリスマスの日には西部戦線で3日間の休戦協定が結ばれ、前線で対峙していた10万人以上の将兵たちがあちこちで敵兵とパーティーを楽しんでいたという記録が残っている。それほど大戦中とはいえ、ゆるい空気が流れていた。むしろ地球の反対側である太平洋側で、日本とドイツが激しく戦っていたぐらいである。
それが一転して戦争が激しくなったのは、年が明けてイギリスがドイツに対して海上封鎖を仕掛けたのと、それに対してドイツがUボートで商船を攻撃し始めたところからだ。春になると毒ガスが使われたり、イギリスとフランスの連合軍がオスマン帝国の首都を狙ったガリポリの戦いが本格化して一気に戦火が広がり、後世のイメージする第一次世界大戦になっていく。
第二次世界大戦も同じだ。前哨戦とされるのは1936年に始まったスペイン内戦と翌年に始まった日中戦争だ。どちらも背後に多くの国がついて、激しい代理戦争になっていた。それに先にも話したが日中戦争ではアメリカが義勇軍という体裁で中国側に付き、日本との戦争を始めていた。その時にアメリカが中国大陸へ持ち込んでいたB-25爆撃機の航続距離がもう少し長かったら、太平洋戦争はアメリカからの佐世保奇襲で始まる予定だった。
だが、当の第二次世界大戦は1939年に始まったが、序盤のポーランド侵攻を除くと別名「まやかし戦争」と呼ばれるほど、戦闘らしい戦闘のない状態が続いていた。むしろ戦争を始めたドイツよりも、国土防衛という口実でポーランドやフィンランド、バルト三国へ火事場泥棒的に侵攻して占領したソビエト連邦が国際的に非難されていたほどだ。そんな中で結ばれたのが日独伊の三国同盟である。
その大戦が激しくなるのは1941年になってからである。ドイツがソ連との戦端を切って東部戦線に手を出したのと、日本が太平洋戦争に突入してからだ。
『いいか、多くの人が「すぐ大戦が始まる」「あの戦争が大きくなる」と警戒してる時には戦争は大きくならない。その時は世界中の目が戦場に注目しているからだ。だが、世の中が落ち着き、多くの人が「もう起こらないだろう」とか「この調子ならすぐ終わるぞ」とか思い始めた時が危険だ。独裁色や領土的野心の強い政治家ほど、世の中のそういう空気を戦争を仕掛けるチャンスと見て準備を整えていく。その準備がある程度できたところで、戦争は激しい局面へと様変わりするんだ。これは前の2つの大戦でも起きたことだ』
よく太平洋戦争は真珠湾攻撃によって戦艦の時代から航空母艦の時代に変わったなどと言われている。だけど、アメリカが戦争後期に活躍するエセックス級の大型空母を建造するように発注したのは、開戦より1年半も前の1940年の7月だ。しかも当時のアメリカは空母を6隻しか持ってないのに、いきなり11隻も注文している。戦争が始まる前から太平洋戦争が航空機主体の戦いになると、わかっていたような準備の仕方である。
そのうち最初の7隻が1943年には完成して、太平洋戦争の前線へと出てきた。まさにフランクリン・ローズベルトは「まやかしの戦争」の期間に着々と戦争の準備を進めていたわけだ。ちなみにエセックス級は太平洋戦争が始まると、更に開戦から半年ほどの間に12隻を追加発注している。その計23隻のうち16隻が終戦までに完成し、完熟訓練の間に合わなかった3隻を除く13隻が実戦任務に投入されていた。
他にも何十隻もの中型空母や百隻を超える護衛空母が出てくるのだから、戦争が2年以上続いた時点で日本に勝ち目があるはずなかったわけだ。
「今も当時と同じような状況でしょうかね?」
『今は軍拡の時代だ。とはいえ最初はミサイル兵器の時代と言われていたのに、今では遠隔操作やAIを搭載した自立型の無人機で戦う時代に変わった。しかも1基数千万円のミサイルと数十万円のドローンによる非対称戦だ。ミサイルはコスパが悪すぎる』
「アメリカのミサイルが枯渇したのも、半分はそのあたりが原因ですもんね。他にもマイクロ波とかいろいろ出てきてますが……」
今は無人機の技術がどんどん高くなって、1機数億円した無人機も安く小型化されて1機数十万円と安くなった。1つ何千万円もするのが当たり前だった兵器の世界から一転、数十万円で済むのなら大量に使って使い捨てにできる便利な兵器に変わっている。
そのドローン対策として、電磁パルス兵器や高出力マイクロ波兵器が使われようとしている。こちらも1発数千万円もする迎撃ミサイルとは違い、1発数百円で済むコスパ最強の盾だ。とはいえ航空宇宙開発では雷や太陽嵐などで発生する強い磁気の乱れから電子機器を守る技術は確立している。それが兵器開発として利用できる形で入ってくると、今のドローン対策はほとんど無効化されるだろう。ではあるがドローン対策には、他にも実用化が見えたレールガンやレーザー兵器などの開発が進んでいる。とんだイタチごっこである。
『これからの無人機開発では、使われる部品や素材の多くが日本製であるために、ほとんど日本の独壇場となる。日本の広い経済水域を守る無人哨戒艇や無人潜水艦には、中国、北朝鮮、ロシアがヒステリーのような反応を見せているしな』
「高高度を飛ぶ大型機に無人機を遠隔操作するパイロットの部隊を乗せて、戦場の上でドローンをばらまく空中空母の構想もありますしね。それにドローンならすべての護衛艦を空母にできますし……」
妨害電波で無線通信を邪魔しても、近くにいるドローン同士が赤外線通信でつながって妨害電波の外にいるドローンが1機でもいれば母機・母艦との通信を確保する技術もあるしね。
『これからの戦争は無人機同士の戦いが中心となる。だから第三次世界大戦は多くの人が思っているほど、命を奪い合う戦争にはならない。とはいえ、それでも戦争の末期になったら何十万、何百万という人が死ぬことになるがな』
「無人機だけの戦争では終わらないのですか?」
『先に無人機のなくなった国、防衛能力を失った国が蹂躙されるんだよ。それが中国に原爆を落とすインドだ。世界がインドにドン引きして信用を失う未来にはなって欲しくないが、今はそうなる世界線にいる。でも、まだ2年以上先の未来だから、これからいくらでも変わるだろうがな』
「ダウジングによる予知の限界ですもんね」
2年以上先は不確定。2年以内でも被害は大きめ、大げさに予知され、規模が確定するのは2か月以内に迫ってから。
このあたりは65話を参照してもらいたい。
『きみは戦争を気にしてるようだが、今回の話題であるグレートリセットは経済の話だ。今のトランプどころかアメリカ企業の身勝手には、多くの国が辟易している』
「日本からも公正取引委員会が是正を求めてますけど、なんやかんやと理屈をつけて訴えを退けてますよねぇ」
販売手数料として価格の30%を徴収するプラットフォーム企業とか、販売委託を受けただけなのに勝手に原価以下の値段をつけたり運送料無料と言いつつ価格から差し引いたりした金額しか出展企業に支払わないネット通販企業とか。この横暴はアメリカでも問題になって訴えを起こされている。
だが、手数料の件は「適正価格」と言い張り、勝手な値引きや送料無料を出展者に負担させる行為は実はアメリカの憲法で禁じられているのだが、「憲法が禁じてるのは国や政治家の行為であって、企業を縛る法律では禁じられてない」と開き直っている。
そんなことを言ってれば、そりゃあ嫌われるのも当然ではあるが、ネットの世界は人気稼業と同じで利用者が選んでくるのだから一人勝ちの独占状態になりやすい。世の中の話題の9割以上を占めたからと言って、独占禁止法で半分を他の話題に振り分けろと命じても無理な相談と同じだ。一人勝ちを止める仕組みは、まだ見つかってない。
『そんなことをやってるから軍事力で信用を失うより前に、アメリカ経済──アメリカドルの信用が失われる可能性の方が高い。初めの頃に触れた通り闇の支配者どもは、そのグレートリセットを来年2027年1月3日にすると決めたようだ』
「銀行をいくつも倒産させるんですかね?」
『違う。金融システムを1〜2週間停止させるつもりらしいぞ。この期間はコロナ・パンデミックの時の外出禁止の期間と同じだな。その間に市民には引き出し制限がかかるとか、金融資産が消えるとか、通貨をすべてデジタル通貨に移行させるとか、いろいろ言われてる。その影響で欧米ではいくつかの銀行が潰れるようだが、日本ではどのような影響が出るのかはわからん』
「でも、その前に建て替えが始まるんでしたよね?」
『その通り。バタバタ始まって、マトモな神の経済に近づける予定だ。だが正直、日月神示にもある通り、始まったら結果はどうなるのかは神にもわからんがな』
「神様にもわからないことだらけですか」
『言ってくれるな。だが、その混乱でこれまで世の中を好き勝手してきた闇の支配者どもも、アメリカの信用も地に落ちていく』
「すると次は日本の時代ですか?」
『日月神示ではそのように書かれてるが、今の日本ではまだ無理だ。国内にいる不穏分子を見つけ出し、ちゃんと地に落としてからでないと国際的な信用は得られないぞ』
「まさに上が良くならないと日本人が良くならない……ですね」
『答えが出るのは2029年だ』
「それは秋の巻ですか」
日月神示で『マコトのことはトリの年(2029年)』と語ってることだろう。秋の巻ではその前から神の建て替えによる『洗濯』について語られ、『悪平等は悪平等、一色であってはならん』とグローバリズムを否定し、『神のない世界平和に和平も喜びもない』とお花畑の唱える空虚な平和主義に釘を差し、『金は掘り出せん。生み出せ』と資産運用や利権だけで富を得ようとする者たちにモノづくりの大切さを思い出すように促し、そして『(次の)大戦は人の殺し合いとは限らん』とサイバー戦争や無人機での戦争をほのめかすなど、まさに今の状況を見事に予見している。
「それにしても今回、書き上がるまでやたらと時間がかかりました。お盆が過ぎた頃には出そうと思ってたんですけどねぇ。文量がどんどん膨らんで3分割するハメになって……」
『きみが暑さに弱いから、頭が働かなくなってる一面もある』
「今年も猛暑がすごかったので、ありますねぇ。昔から夏場は筆が進まなかったり、迷走したりしてましたから」
『だが、俺の方も情報がどんどん変わっていくために、何を伝えるべきか、どうやって伝えるべきかで待ったをかけてたのもあるからな』
「それはネット情報を確認して書いてる時、何か引っかかって筆が止まる時ですか?」
『その通り。欺瞞情報とは言わんが、神の建て替えが始まってるために、過去の知識や経験が成り立たないことが増えた。それにレベルを間違えたり、理屈の適用範囲を間違えたりしてる場合もある』
「家計簿の理屈で国家財政を語る財務省みたいなものですかねぇ?」
ホント、そんな間違った政治判断で、日本は30年間貧しくなったんだもんね。それもそろそろ終わるのだろうか。
『それじゃ、まとまりは悪いが、今回はここで終わりにしよう。関連した情報を語れても、結論は神にもわからんのだから、これ以上は語れないからな』
「そうですね。答え合わせは3年後──トリの年でいいんでしょうか?」
『さて、そもそも話がかすってるかどうかもわからんが……』
「そんな頼りないこと言わないでくださいよ」
ということで3分割したグレートリセットの話題はここで終わりにしたいと思う。
冒頭に触れた9月17日より前に出せなかったのは大きな失態であった。(汗)




