【番外編】13.“社交界の魔性の女”と呼ばれた令嬢
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“公式”の場で“血の審判”が行われ、マルクとラキが親子であることが証明された。
専用の器に一滴ずつ垂らしたマルクとラキの血は“半分”交ざり合い、“血の審判”は呆気なく終了した。
これにより、ラキの父親だと名乗る令息たちはいなくなった。
しかし、数ヵ月後。
「はぁ!?」
再び、マルクは“血の審判”を受けるようにと高位貴族からお達しが来た。
理由はラキの顔だった。
生まれて数ヵ月経ったラキの顔立ちはアナベルに瓜二つだったのだ。
ハネスト男爵家は容姿に恵まれない一族であり、ラキもマルクに似るはずが美しいアナベルに似た。
ハネスト男爵家に美しい子が産まれた。
だから、ラキはハネスト男爵家の血筋ではないとなったらしい。
「どういう思考回路してんのよ。ラキはマルクに似てるわよ! 見てよ、ラキの目の色!」
ラキの髪の色はアナベルと同じ金髪だが、目の色はマルクと同じ新緑だった。
「ラキは目だけ僕の色を受け継いだんだねぇ。良かった良かった」
「良くないわよ! 同じ父子で“血の審判”を二回もやるなんて聞いたことないわよ!」
「でも、断れないだろう?」
「断る断れないじゃなくて、そっちの都合に私たちを巻き込むなって話よ!」
「僕もラキも本人なんだから流石に二回も“血の審判”をやったら騒ぐ人もいなくなるよ」
「あなたって人は……」
アナベルは納得がいかなかったが、落ち着いてるマルクを見て冷静になっていく。
「そうよね、二回でも異常なのに三回四回もやれなんて言われないわよね!」
「うん、そうだよ。ラキ、ごめんね。また足ちっくんさせてね」
マルクはラキとの父子関係が証明できるなら何度でも“血の審判”を受けるつもりだが、ラキの血を使わないといけないのが嫌だった。
だが、これで最後だと二回目の“公式”の場での“血の審判”を受けることになったのだった。




