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よめと防御と異世界と  作者: 黛 輝琉
18/19

Level.18「業火」

「でっか!」

「琵琶湖より大きんじゃない?」

俺たちはギルドでクエストを受けたあとファイヤホークが多く出るというドルマ池に来ていた。

とにかくデカい。対岸はまず見えないくらいでかかった。

俺が見たことのある1番大きな湖の琵琶湖よりは確実にデカい。

これが「池」ってことは人口的に作られた訳だよな。

魔法があるこの世界なら出来なくはないのか。


「あぁ、あそこファイヤホークがいるよ」

余計なことを考えているとシンジが目的のモンスターを見つけた。

「あんな高いところにいたらまぁ届かんわな」

ユメがヨルムンガンドを構え魔法を打つ構えをとる。

「ユメちゃん、ファイヤホークには火属せ」

「シーダ!」

シンジの声を遮り放ったユメの業火はそのままファイヤホークに向かって行った。

やがて炎が消えて出てきたファイヤホークはユメの業火に焼かれ黒く焦げ、命を失って…はいなかった。

「基本的に敵にはその敵と同じ属性の魔法は効かないよ。それどころか吸収して一時的に強くなる奴だっているよ」

「それなら…」

もう1度杖を構えたユメは、別の呪文を唱えた。

「メツナ!」

今度は杖の先端を二重に囲むように現れた幾つものの氷柱がファイヤホークに向かって行った。

こお〇のつぶてかな?

その氷柱が全てファイヤホークに突き刺さった。

「グッロ」

思いのほかグロかった。そんなポ〇モンみたいに攻撃喰らってみため無傷とはいかないわな。

モンスターが絶命してからドロップ品になるまでいくらかタイムラグがあるため氷柱が半分以上残った状態で確実に絶命しているにも関わらず全てが鳥の亡骸を穿つオーバーキルになってしまった。


「今唱えたのは初級氷魔法の名前だよね…?僕が見たことあるのと全然違うんだけど…」

「やっぱりかなり強化されてるのか」

「普通の初級氷魔法(メツナ)は本人の魔力次第で多少の上下はあれど人の中指程度の氷の棒が8~10本程度のはずなんだけど…」

やっぱり普通はあんなにオーバーキルにはならないのか。

異世界転生ものって普通「俺TUEEEE」なんじゃねぇの。

なんだよ「嫁TUEEEE」って、旦那はただただ硬いだけって情けねぇな。


「もっともっと狩って唐揚げいっぱい食べるぞー」

俺の心境はつゆ知らず、ドロップ品を回収し終わったユメが早くも次の獲物を探していた。

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