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番外編 明水さんとフローナ


◆明水(めいすい)


男性。27歳。

穏やかで柔らかい物腰の心優しき僧侶。

誰かが苦しんでいると理由を聞く前に手を差し伸べてしまうタイプ。

フローナにとっては「命の恩人」。


●力

「結界を解く力」を持つ特殊な僧侶。

古い寺院の家系で、結界・封印・祓いなどに特化した術を扱える。

その力のおかげで、静寂の森の外側でシェル達を待ちながら、コキア捜索のための道を確保していた。


●フローナとの関係

フローナがまだ旅に慣れていなかった頃、

低血糖を起こして倒れかけた彼女を偶然見つけ、

甘いわらび餅と温かいお茶で救ってくれた恩人。






久しぶりに明水の寺に来た時の話。

まだリトと出会う前のことだ。



庭で清掃している明水を見つけたフローナは声を掛けた。


「あ、明水さん!」


「おや、フローナさん。皆さまもお久しぶりです。」


明水が緩やかに頭を下げて出迎えてくれた。


「久しぶりです!」


「その後、お体の方はどうですか?」


「はい、もうすっかり良くなりました。」


「それは良かった。」


と、その時。


「近いぞ二人とも。」


間にシェルが入って来た。


「おや?あなた方お二人はなにか雰囲気変わりましたね。」


「付き合い始めたんだ、この二人。」


メリサが言う。


「それは大変喜ばしい。

シェルさん、私ならフローナさんにそういった感情はありませんから心配いりませんよ。」


「明水じゃなくてフローナだよ。」


「え、私?なんでなんで?」


「なんか、フローナって明水のこと見ると嬉しそうにしてるから。」


「不貞腐れない不貞腐れない。」


レンがシェルを宥めに入る。


「あー、それは・・・。」


カポーン。


寺の中。


「「死んだおじいちゃんに雰囲気が似てる!?」」


皆んなの声がはもる。


「うん。あ!もちろん、明水さんみたいに若くないですよ?

私が6歳、おじいちゃんは48で亡くなったんですけど。」


「平気寿命は55歳とされている中、おじいさまは早かったのですね。」


「色々と苦労してたみたいで。」


「隊長、心配ないみたいですよ。」


レンがシェルにこそっと話しかける。


「あ、ああ。」


「最近、隊長ってばフローナちゃんに近寄る男みーんな敵対するようになったよねぇ。」


メリサがケラケラと笑う。


「独占欲強い男は嫌われますよ。」


レンにため息を吐かれる。


「うっせ・・・。」


「まぁまぁ、独占欲も愛がある故、ですよね。」


「さすが明水さん!」


フローナが明水を褒める。


「くそぅ・・・なんか余裕の差を見せつけられた気がする。」


「仕方ないさね、明水さんは27歳、隊長はまだ14なんだから。」


メリサがフォローに入る。


「俺ってガキだな・・・。」


「産まれてくるタイミングが違った、ただそれだけの話ですよ。」


明水はおじいちゃんに似てると聞いても嫌な顔一つせず、常に冷静で穏やかだ。


「まぁ、確かに。」


「久しぶりにお茶していきませんか?ちょうど和菓子を仕入れたところなんですよ。」


「わーい!!」


和菓子とお茶、と聞いてフローナの目が途端に輝き始めた。


「良いんですか明水さん。」


レンが明水に声を掛ける。


「ええ、今日はお休みを取ろうと思っていましたので。その代わりぜひ聞かせて下さい。

あなた方の旅の話を。」


「もちろんだよ!」


メリサが元気良く答える。


「行きましょう隊長。」


「ああ。」


「コキア君も行くよ。」


「分かりました。」


メリサに言われ、コキアも後ろをついて行く。


なんだかんだ話が弾み、

明水のご厚意で

一晩お寺に泊まることになったのだった。


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