野良猫の餌やりボランティアの日記
増田節子(68歳)の餌やり記録ノート
2023年1月5日 今年も商店街裏の猫たちの世話を続ける。 現在15匹。全員に名前をつけてる。 ミケ、クロ、シロ、トラ、チビ... みんな私の家族。
1月20日 最近、猫たちの様子がおかしい。 餌の時間になっても集まらない。 でも、夜中に集会してる。 窓から見える。円になって座ってる。
2月1日 チビが餌を食べない。 でも痩せてない。 むしろ毛艶が良くなってる。 他の何かを食べてる?
2月14日 奇妙な出来事。 餌場に手紙が置いてあった。 「もうすぐです 準備してください」 子供の悪戯?でも、紙が濡れてる。 猫の唾液みたいな...
2月28日 全員の目が変わった。 縦長になったり、丸くなったり。 人間の目になる瞬間がある。 そして、じっと私を見る。
3月5日 今日、ミケが立った。 二本足で。 そして前足で手招きした。 ついて行きそうになった。
3月10日 餌場の配置が変わってる。 皿が文字を作ってる。 「カエル」 蛙?いや、「帰る」か。
3月13日 猫たちが順番に私の手を舐める。 挨拶?違う。 お別れの儀式みたい。
3月15日 今朝、餌場に15匹全員がいた。 一列に並んで。 そして一斉に山の方へ歩き出した。
追いかけた。 でも、途中で見失った。 いや、違う。 私が追いかけてたのは、猫じゃなかった。
小さな人間? 子供? でも顔が...
もう戻ってこない気がする。 でも、悲しくない。 だって、私もすぐに
近隣住民の証言(警察の聞き取り調書より)
2023年3月20日
「増田さん?ああ、猫おばさんね。急にいなくなったよ。部屋には餌の袋と、このノートだけ。でも変なのよ、最後のページ、足跡がついてるの。猫の足跡。でもインクなんてこぼれてないのに」




