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転生したからって、ざまぁされなくてもいいよね? ~身内との8年間、攻略対象達との3年間の駆け引き~  作者: 鶯埜 餡
10才編『フレデリカ2』

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 アリアが王立騎士団へ行くことは内々にするとされた。『特別に』王妃の計らいによってお願いしたことであるため、今までの状況などを考えると、当然やっかみなどによる妨害が起こることは間違いない。それを踏まえて、アリアは王立騎士団へ行くときにだけ、『王妃の親戚の娘』という身分を拝借することができ、ある人物(・・・・)に個人授業をしてもらう事となった。

「では始めましょう」

 柔らかい口調で言ったのは、そう、ユリウスの母であるマチルダの兄、セルドアであった。彼は将軍位を拝命していたが、近年は近隣諸国できな臭い動きはほとんど見られなかったことから、8か所存在する辺境の砦ではなく王都へ戻ってきているのだと、誰かが言っていた。その彼が、アリアに個人授業をしてほしい、と王妃から打診があった時に快く承知したのだった。

 当然、アリアの運動神経はクレメンスに習った貴族の嗜みである社交ダンスを踊れるくらい、という程度の物であった。しかし、

「運動が苦手なのでしたっけ」

「はい」

 一通りの基本的な運動を教えた、セルドアは唖然としていた。そう、球技などは苦手であった『涼音』であったが、弓――弓道と薙刀だけは体になじんでいたのだ。そのため、かなり体幹は鍛えられていたのだった。

「では、すぐさま真剣、という訳にはいきませんので、最初は木剣で素振りと行きましょうか」

 アリアはその日の半日余りを練習に費やし、次回からは週に一度のペースでセルドアに教えてもらうことになった。



 時は経ち――

 アリアが王宮に上がってから、もうすぐで一年になろうとしていた。

 いまだにフレデリカ一派の闇はつかめなかった。

 一度、スフォルツァ家の分家――かなり遠縁なのだが――が、エレノアに突っかかってきたのだった。そして、その突っかかってきた者たちが雇ったならず者によって、ユリウスとマチルダを誘拐し、それをエレノアと王家の陰謀のせいにしようとしたことがあり、スフォルツァ家を誰かが裏で操作していることだけはわかったが、だれが操っているのかがさっぱりつかめなかった。しかし、ならず者の背後関係を調べてみると、セリチア国の者が含まれていることが判明し、何らかの影響を与えられているのではないかという事まではわかった。

(今のところ、攻略対象はユリウス以外には会っていない。14歳(『ラブデ』の開始)までには、少なくともユリウスにイロイロな意味で力をつけさせる。そして、)

 アリアには一つ気がかりなことがあった。

(今のところ、ユリウス以外の攻略対象には会っていない。もちろん、ベアトリーチェ(ヒロイン)との関係もすでに変わっている。だからといって安心できるものではない)

ちょっと急展開ですみません。次回からは11才編に入っていきたいと思います。

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