国語を学ぶ
アイビー先生から数学でも成果がでましたと言われ、俺はまた有頂天になっていた。
悪い癖だ。勝って兜の緒を締めよだ。
そして俺はまた精霊タンとの会話を思い出していた。
「精霊タン。国語なんだけど、これも整理整頓でなんとかなる」
「うんなるよ。国語でまずわけておかないといけないのが、言葉の意味系=記憶系 と 感情の読取り系 の二つの勉強が必要ってこと」
「なるほど。記憶系じゃあ。整理整頓はあんまり使えないのか」
「いやいや。それは早合点しすぎ。言葉は芋づる式に覚える事ができる」
「えっどういう事」
「たとえば君がいた国では漢字という文化があったよね。その中に魚編というのがあったと思う。魚に弱いで鰯魚に春で鰆これらは意味を表しているんだ。つまり弱い魚はいわしで、春によく取れる魚が鰆。そういう風に連想ゲームで覚えていくといいわけだ」
「精霊タン。君と小学生のころに出会いたかったよ。それで感情の読取り系ってのは?」
「これはね。人の泣くとき、笑うとき、怒るとき、ウレシイとき、ガマンしているとき、どんなリアクションを取るかを観察しているとわかる。これを頭の中でパターン化するんだ」
「またパターン化か…たとえば」
「そうだね。たとえばおしっこをガマンしている時ってどんな感じのリアクションを取る?」
「もじもじして、顔がなさけない顔になって、前かがみになるかもしれない」
「だよね。それ君はもう知っているなら、おしっこをガマンしている人をみて、おしっこをガマンしているんじゃねとおもえるよね」
「うん。それはだいじょうぶだと思う。なるほどそうか。そういう経験を積んでいけば、国語はOKってことなんだ」
「そういうことだね」
「OK。やってみるよ」
前回はいきなり壁にぶち当たったので、今回は注意しよう。
まず考えたのが、漢字の例えだ。この国には漢字がない。
だからどう説明していいかわからない。
しばらく考えた末、“言葉をグループ化して覚える”方法を思いついた。
さっそくアイビー先生に会いに行った。
今回は国語の話ですと、前置きをし…
「異国の賢者は“どの言葉でも“グループでまとめる”のがいい”って言っています。
たとえば、“食べ物の言葉”なら『パン・麦・小麦・畑』みたいに、関係があるものを一緒に覚える。
“感情を表す言葉”なら『怒る・悔しい・悲しい・泣く』とか。
“場所の言葉”なら『川・橋・港・船』とか。
意味がつながる言葉は“まとめて”覚えると、頭の中が整理できるって方法です。」
と切り出した。
「なるほど…確かに、そういう覚え方は頭に残りやすいですね。」
先生は空中を見上げながら、そう答えた。
第一関門クリアだ。
なかなか調子がいいようだ。
「もう一つの“感情読み取り系”は、リアルな場面観察が基本です。たとえば、人が“怒っている”ときってどんな顔や態度になるか? “泣きそう”なときってどんな反応か? そういうのを観察して頭の中でパターン化すると、文章の中で感情を読む力が自然とつくそうです。」
しばらく考え
「…面白いですね。それなら普段の生活の中でも練習できそうです。」
と先生は嬉しそうに答えた。
俺はちょっとホッとした。今回も、なんとか乗り切れたみたいだ。
「ありがとうございます、これ…次の授業が楽しみになりました。」




