おはよう、そして牛
朝の鐘が塔全体に鳴り響く、その音で目が覚めた
「ん~、よく寝た」
調度地面が柔らかい芝生だったので寝心地が野外にしては悪くなかった
「おはよう御座いますご主人様」
簡易テントの隙間(強く張った蔓に大きな布を被せただけのテントなので隙間どころか開けっぴろげなのだけど)から私が目覚めた事に気付き青龍が朝の挨拶をしてくる
「あっ、おはよう青龍」
テント前に来て座る青龍に私も挨拶
「今から火を焚きましょうか?」
「うん、お願い、夜に変な事は無かった?」
「入口近くに牛型のモンスターが数頭近づいて来ましたがモンスター達はこちらに入る事ができず、手前でウロウロするばかりでしたので、シプホスがこちらに入れた事を考え試しにモンスターの1頭に神聖魔法を当て、普通の牛にしましたところ、その牛だけがこちらの領域内に入ることが出来ました、その牛はあちらで草を食べております」
私達から離れた所に牛が5頭大人しく草を食べていた
「あれ?5頭いるよ?」
「はい、話には続きがありまして、捕らえた牛が雌だったので繁殖させる事が出来れば後々有用なのではと、そばにいた牛型モンスターを手当たり次第同じように捕らえましたところ雄2頭、雌3頭の計5頭です」
「そうだったんだ、確かに牛がいると色々有益だけど、牛を連れて行くと攻略に時間が掛かるよ?」
「はい、ですから、牛はこの場に置いて攻略した後に再びこちらに来て連れ帰れば宜しいかと思います、こちらには一日で来れますから」
ちょっと面倒だけど、それしか無いか
「それじゃあ、それまでの間、この牛達が飢えない様にしないとね」
「はい、私の力で牛が好む成長速度の速い特別な草をここに生やしておきましたから大丈夫です」
「成長が早いとは言っても、このスペースで一ヶ月近く5頭が食べる分は賄えないでしょ?」
「ご安心下さい、あちらにいる牛達が食べている草をよく見て下さい」
「え?草を?」
牛がもしゃもしゃと草を食べている、と思ったら食べられた草が凄い早さで元の長さまで伸びた
「え゛、あり得ない早さで成長している」
「はい、あの草は私の能力で出した、空気中の魔力を糧に成長する特別な草です」
青龍の能力は木化だけど、草にも適用できるのか、便利だね
「確かにこれなら大丈夫だね」
塔の中は魔力で満たされているから多分半永久的に伸びるんじゃないかな?
「ご主人様、火が着いたよ~」
「有り難う朱雀」
「おはようございますイボガワ様」
「あ、おはようございますポーカ王子」
それからポーカー王子達と朝の挨拶を交わし、ポーカー王子達が牛に驚き、説明をして
落ち着いたら朝ご飯、昨日の夕飯で残ったアイテムボックスに入れていた炊きたて状態のご飯と、匠さん自家製漬物、そしてその場で作った甘い卵焼き
作る時に砂糖を使っているとチャルメルが砂糖を欲しがったので、少しあげた
「何これ!何これ!止められない!!」
凄くチャルメルが興奮して砂糖を舐めまくっている
ポーカー王子達はパンとチーズ、私が作った卵焼きのおすそ分けを食べて、私が皆にお口の中に浄化魔法をかける、食休みを取ったら、いざ2階層へ!




