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農作

 大きなプヒモが出た事は創造神様のお告げで解決した


「イボガワ様の召喚のお陰で長い休みを取れると思ってましたが、このような形で返ってくるとは、ふぅ」

 王様が疲れている


「そう言えば、王様が最先端要塞を護っていると聞きました、お一人でやられているのですか?」


「モンスター侵入防止を私のスキルでやっておりますが、流石に補助として10人程の騎士を付けております」


「どれほどのモンスターが来るのか知らないですけど、防衛を一手に引き受けるとは凄いですね」


「騎士2人掛かりでやっと倒せるモンスターが10から20体程ですね」


「一体どのようなスキルなのですか?」


「わたしのスキルは要塞防御という物です建物の中心で建物と同期し、見えない壁を作りモンスターを侵入させないスキルです、その見えない壁の中から騎士達は攻撃をする事ができます、」

 え?何それチートじゃない?

「素晴らしいスキルですね」


「しかし結構魔力を使うため長続きしません、そのため魔力回復のために、まずい薬を飲み続けなくてはならず、大変なのです、」

 これは魔力感知操作スキルが一番欲しい人だね

「まだ、幸いなのが夜にはモンスターの攻勢が弱まる事ですね、夜が一番休めます、因みに今回イボガワ様の召喚で久しぶりに日中の移動ができました」


「そうだったのですか、最先端要塞から1階層要塞にすぐに帰れたのですか?」


「ああ、各要塞には行きたい階層要塞に転移出来る装置があるのです」


「え?そうなると一人がボスを倒して要塞まで行ければ他の人はボスを倒さなくても行けるのですか?」


「はい、誰か一人だけでも到達すれば行けます」


「そうなると、100階層に私が行くと誰でも101階層要塞に行けるということですね?」


「はい、そうなります、41階層の段階で防衛に四苦八苦しておりますから少々不安ではあります」


「うっ、そうでしたか…」

 ひょいひょい簡単に上がれるものじゃないな、要塞防衛をして、それから進んで…面倒クサ!だから召喚される前に創造神様が指導しろとか言ってたのかまずは防衛騎士の実力を上げないと、そう言えば匠さんがあまり成長しないとか言ってたような…原因は何だろう?面倒だけど避けて通れなさそう

「王様お一人で防衛を担うのは限界がありますから、騎士達の実力を上げれば良いじゃないですか?」

「それが、あまり良いスキル持ちが集まりませんから無理なんです」

 え?確かにスキルは凄いけど

「スキルを使わずにモンスターを倒す事は無理なのですか?」

「そんなっ!とんでもない無理です」

「そう言えば武器で補う事は出来ないのですか?」

「え?武器は要塞に元からありますよ?時々ダンジョンで見つけられる良い武器とかありますがそれは数に限りがありますし便りに出来ません」

 あっれぇ?私の感覚では無ければ造る何だけど答えがあたかも拾った程度の感覚しか無い

「あの、匠さん、これは…」

「はい、揖保川さんの言いたい事は分かります、その事は後で私と詳しく話しましょう、騎士達の指導は私の領分ですから」


「それで、お願いします」


「どうかされましたか?」

 王様が、不思議に思っているけど、価値観が違うんだよね~この状態で話してもあまり理解を得る事は出来ないだろうな、騎士達を強くする目途が立てば話せるけど、今話しても机上の空論で終わってしまう、それより、もう一つ問題がある

「王様、私は創造神様より言われた100階層踏破を目指します、それによって、ダンジョン内で食料排出割合が減ると創造神様から言われています」


「なっ、それは困りますよ!!」


「はい、だから創造神様は塔の外で農作をする事を望んでいます」


「農作?何ですかそれは?」

 うっ、そこからか


「農作とは大地に植物の種を植えそれをちゃんと育てれば実が出来ますからそれを取って実を食べるの繰り返しをする、所謂自分で食べ物を作る事を言います」


「なっ、食べ物を自分達で作れるのですか!?」


「はい、出来ます、スキル関係なく」


「スキル無しで出来るのですか!?」

 あっ、隣の匠さんが笑いを堪えてる!!ウメ様まで!

「ですから塔の外を開拓して行きたいのです、私が100階層踏破したからと言って食糧難になるのは嫌ですから前もって地盤を作っておきたいのです」


「確かにそれは急がねばなりませんな、しかし、そうなると、税金が取れなくなってしまいますな…」


「今は安全領域保持及び最先端要塞防衛の名目で税をとっていますからな、困りましたぞ」

 王様とスートさんが悩み出した

 あ~貴族様は税金で生活してるもんね

「一応私達の世界では庶民が農作で得た食料を税金として幾ばくか納めさせると言う税制度があります」

 地球の税制度がベストなのか分からないから税制度を導入するべきか悩み処だな~、今いる貴族には人をまとめる仕事をして貰おう、それに要塞防衛もあるしね、もし農作をしたいと言う人がいれば自由に行って貰えれば良いし

『因みに、101階層以降例えば111階層から最先端要塞にはモンスターは襲ってきませんから、要塞は防衛が要らなくなります』

 え~マジっすか喜ぶべき事なのだけど王様の仕事が無くなっちゃう、安全領域を護っているからみんな税金納めてねとか大義名分が出来てるのに、無理だな…、開き直って、土地の所有権を言い張ってあっちの世界にもあった貴族像を作る?いや、でも結局革命で覆されたり、トップが駄目すぎて他国に敗れるとかあるしどうしよう

「っう、またお告げが」

 またウメ様がお告げを聞いたみたい、あれ?創造神様何を言うのかな?

「お告げによると朗報です、111階層からはモンスターの襲撃が無くなるので防衛の必要が無いらしいです」


「なんと!?111階層まで行くと防衛から解放されると言うのですか!!」

 王様が驚きながら喜ぶ


「それは宜しゅう御座いますね陛下」

 王妃のペア様は喜ぶ王様をみて自身も喜んでいる


「おめでとう御座います父上」

 レンダ王子も喜こんでいる

「いやいや、気が早いぞレンダ、イボガワ様が踏破すればの話だからな」


「おっと、そうでした」


「もう、レンダったら、フフフ」

 和気あいあいとする王様家族、これを見ると早く踏破してあげたいなと思える

「イボガワ様、どうか111階層まで行って下さいますよう宜しくお願いします」

 王様がテーブルに手を付き頭を下げる

「あっ、はい大丈夫です私の目標は500階層ですから!」

 期待に応えましょう

「そうなると私は民から税を取るだけの生活になるのですか?」


「はい、そうなりますね」


「えっ、何もしなくても税を取るなんて民達に申し訳ないですね」

 何この人とても心がピュアじゃない?その心を常に持ってて欲しいな為政者には

「一応わたしの世界では土地の所有権を主張して民衆に貸し与える対価として税を取ると言うのが貴族の言い分でしたね」

「え?すべては創造神様から頂いたものですよ?」

 そういう感覚か~これは創造神様からの自立はほど遠いな

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