✒ アイドルや・ら・な・い・か 2
キギナ・メクド・ナール
「 今、見てもらった映像は、購入特典で見れる1分半のノンクレジットTVサイズ版よ。
これだと不明な部分が多いわよね。
キノコンがダンスの完全ver.を見付けてくれたわ!
これからフルサイズ版ダンスを見てもらうわよ!
フルサイズ版ダンスを踊ってるのは【 涼◯ハ◯ヒの憂鬱 】に登場するキャラクターに似せた〈 器人形 〉よ!
心して見ると良いわ! 」
霄囹
「 始めからそっちを見せろよ 」
キギナ・メクド・ナール
「 文句を言わない!
私がセンターのハ◯ヒ,マオは右側のナ◯ト,霄囹は左側のミ◯ルを担当するのよ 」
霄囹
「 勝手にパートを決めるな! 」
キギナと言い合ってると、キノコンが映像を再生させる。
映像には可愛い少女が3人出ていて、キレッキレなダンスを披露している。
マオ
「 …………これを覚えるのかよ 」
霄囹
「 マオ、大丈夫か。
お前もキノコンにレッスン付けてもらった方が良いんじゃないか? 」
マオ
「 だよな~~。
これを完コピするのは骨が折れるよ。
1人パートの有るシュンシュンの方が難しそうだけど──、シュンシュンの方は大丈夫なのか? 」
霄囹
「 当たり前だろ。
僕は報酬を貰うプロだぞ。
これを完コピ出来なけりゃ僕は失業だ 」
マオ
「 凄い自信だな…… 」
霄囹
「 フン──。
髪の長い女役をするなら、性別反転してからレッスンした方が良いな。
男と女じゃ動きが違って来るからな 」
そう言うとシュンシュンは性別反転の術を使い、少年から少女の姿に変わった。
好きな時に性別を変えれるなんて凄い陰陽術だよな。
霄囹
「 キノコン、ミ◯ルパートの動画を寄越せ 」
キノコン
「 勝手に持ってくエリ 」
性別反転したシュンシュンに対して、キノコンは相変わらず不親切だ。
キノコン
「 キノコン、オレのパート動画は何れかな? 」
キノコン
「 此方ですエリ 」
マオ
「 有り難な 」
霄囹
「 ズラを付けずに女装したマオが見れる訳か。
ウケるねぇ 」
マオ
「 ハッ Σ ( ̄□ ̄;)
そうだ……ナ◯トだっけ?
髪が短い子だから、ズラを被れない!?
ピンチだぁぁぁぁぁぁ!! 」
キノコン
「 セロフィート様に肉体だけ少女に変えてもらう方法が有りますエリ 」
マオ
「 そだな。
その手が有ったよ…… 」
霄囹
「 マオは先ず、その状態で踊れる様にならないとな 」
マオ
「 頑張るよ 」
シュンシュンとオレは別々にレッスンを始める事になった。
シュンシュンは1人でレッスンをするみたいだけど、オレはキノコンにレッスンを手伝ってもらう事にした。
宮廷舞踏や社交ダンスが踊れるからって、このキレッキレなダンスを踊れる様になるには時間が掛かりそうだ。
これなら幻夢さんから “ 奉納の舞 ” を教わる方が簡単かも知れない。
神佛へ感謝を伝える為に舞われる “ 奉納の舞 ” ──。
“ 奉納の舞 ” には基礎となる舞いと基本となる舞が有る。
“ 基礎の舞 ” と “ 基本の舞 ” を覚えたら、“ 四季の舞 ” ── 春の舞,夏の舞,秋の舞,冬の舞 ──を覚えて、多様な “ 行事の舞 ” も覚えて、“ 儀式の舞 ” も覚えて…………、大変過ぎるかも知れない。
気持ちを切り替えて、此方のダンスを頑張ろう!
──*──*──*── 数時間後
キノコン
「 マオ様、TVサイズ版のダンス、良い感じに仕上がってますエリ 」
マオ
「 そうかな?
このダンスって全身を使うから良い運動になるよな…… 」
キノコン
「 マオ様の運動不足解消に役立てて幸いですエリ 」
マオ
「 オレは別に運動不足になってないからな!
ふぅ…………TVサイズ版が踊れる様になったら、次はフルサイズ版が待ってるのか…… 」
キノコン
「 先にTVサイズ版の動画を撮りますエリ 」
マオ
「 キノコン、[ ランチルーム ]の彼此に付いてるカメラって── 」
キノコン
「 様々な角度からマオ様を撮れる様に設置してますエリ 」
マオ
「 そっか…… 」
キノコン
「( マオ様がダンスレッスンに励む姿を眷属達に見せる為の “ マオ様メモリアル動画 ” に使うなんて口が裂けても言えないエリ。
セロフィート様に見付かったら没収されちゃうエリ~~ )」
何や彼やで、TVサイズ版のダンスをマスターする事が出来たオレは、シュンシュンとタイミングを合わせて踊る事になった。
流石陰陽術アイドルをしているシュンシュンだ。
キレッキレのダンスをマスターしていて、完コピも完璧だ。
主人なのに、眷属のシュンシュンに負けてるぅ~~~~!!
情けないよな……もっと頑張らないとだ!!
惷麗
「 マオ、凄いじゃないか。
プロの僕には及ばないが、ちゃんと踊れてるぞ 」
マオ
「 そ…そうかな? 」
シュンシュンに褒められた!?
ディスる事が大好きなシュンシュンに褒められるなんて──、オレは夢を見てないよな??
惷麗
「 マオに足りないのは笑顔だな。
常に笑顔を維持し続ける必要が有る。
踊れてはいるから、僕とズレない様にタイミングを合わせる事だな 」
マオ
「 笑顔かぁ……。
躍りながら笑顔って難しいよな 」
惷麗
「 楽しんで踊る事さ。
笑顔なんて意識しなくても、楽しんでれば自然と出るもんさ。
作り笑顔だけは止めろ 」
マオ
「 楽しめたら苦労しないよ。
こんなキレッキレのダンスを笑顔で踊るなんて……難題だよ 」
惷麗
「 お前になら出来るよ 」
マオ
「 シュンシュン(////)」
惷麗
「( やる気を出させる為には励ましてやらないとな )
もう1度、通して踊るぞ。
これが終わったら、休憩しよう 」
マオ
「 分かったよ 」
キノコン
「( 苦手なダンスを健気に頑張るマオ様の勇姿──飯美味エリ~~ )」
キノコンは涎を垂れ流しながらスマホを固定し、懸命にダンスの練習に励むマオの姿を録画するのだった。




