⭕ 万引きGメン 2
──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁
──*──*──*── 犯罪天国都市
──*──*──*── スーパーマーケット
マオ
「 此処が依頼をして来た《 スーパーマーケット 》か? 」
霄囹
「 あぁ。
店長が待ってるから、従業員用の出入り口から入るぞ 」
マオ
「 うん… 」
──*──*──*── 従業員の出入り口
[ 保安室 ]で待機している保安員から入店チェックを受ける。
出された入店ノートに名前と入店理由を記入する。
保安員からOKが出たら、[ BR ]に入って、店長へ会いに行く。
──*──*──*── 1階・事務所
こじんまりとした[ 事務所 ]に入ると、店長が出迎えてくれる。
随分と腰の低い店長さんだ。
店長
「 来てくださって有り難う御座います! 」
霄囹
「 僕は陰陽師だからな。
Gメンみたいに万引き犯を現行犯で捕まえるなんて出来ないからな。
呉々も期待するんじゃないぞ 」
マオ
「 初めまして。
オレはシュンシュンの助手です。
万引き被害は多いんですか? 」
店長
「 はい……。
今日は未だ起きていませんが、一昨日は4万近くの被害に遭いまして………… 」
マオ
「 よ…4万!?
万引きで4万も盗られてるって事!?
酷い客が居るもんだな…… 」
霄囹
「 万引き犯は、100歩譲っても “ 客 ” とは言わないけどな 」
マオ
「 シュンシュン、どうするんだよ。
オレ、万引き犯を締め上げてやりたい!! 」
霄囹
「 お前が感情的になって、どうするんだよ。
アイスでも食べて冷静になれ。
先ずは、防犯カメラの設置場所を確認しよう。
防犯カメラが何処を映すのか。
死角になってる場所もチェックするんだ 」
マオ
「 店内に出てチェックするのか? 」
霄囹
「 店内の見取り図で確認するに決まってるだろ。
その方が手っ取り早いからな 」
そんな訳で、店長さんが店内の見取り図を用意して、机の上に見取り図を広げて見せてくれる。
後、オレの為にチュ◯ペットアイスを用意してくれた。
店長さんの厚意に甘える事にして、チュ◯ペットアイスをチューチューしながら、シュンシュンと店長さんの話を聞く。
霄囹
「 防犯カメラの数が少ない!
最新式と交換だな。
死角も多い。
極力死角を減らす売り場作りを意識する必要が有る。
擦れ違う客に声を掛けたり、立ち止まってる客に声を掛ける必要も有るな 」
マオ
「 客への声掛って効果が有るのか? 」
霄囹
「 さぁな。
だが、何もしないで後悔するより、色々と手を尽くして後悔する方が良いだろ。
擦れ違う客には『 有り難う御座います 』で良いだろうし、立ち止まって考えてる客には『 こんにちは、商品お探しですか? 』って声を掛ければ、気遣いアピールになる 」
マオ
「 従業員からの声掛けタイムを作るって事か?
『 店員はちゃんとお客さんを見てますよ~~ 』って宣伝して、お客にも意識させるとか? 」
霄囹
「 そうだな。
店員の元気な声が聞こえ、活気が有っても、盗る奴は盗るんだ。
盗る側からすれば、店内が賑やかだろうが静かだろうが関係無い。
慣れてない万引き犯は雰囲気に左右され思い留まる奴も居るだろうが──、万引き常習犯は雰囲気に左右されたりしないもんさ 」
マオ
「 シュンシュン…………経験者じゃないよな? 」
霄囹
「 はぁ?
僕が万引きなんてセコい犯罪を犯す訳ないだろ!
僕は万引きで満足する様なちゃっちい小者じゃないぞ!! 」
マオ
「 そだな。
シュンシュンはオレに集る常習犯だもんな 」
霄囹
「 常習犯は言い過ぎだぞ!
──兎に角、店員の意識改善を踏まえた再教育は必須だ。
全従業員が一致団結し、商品を守る意識を高める必要が有る。
客に購入される前の商品は、我が子だと思い、慈しんで提供する気持ちを育ませる事も大切だろう。
これは店長と店次長の腕の見せ所だぞ。
商品を慈しめない奴は、盗人から商品を守る事は出来ないからな 」
マオ
「 シュンシュンがまともな事を言ってる!? 」
霄囹
「 黙って、チュ◯ペット吸ってろ!
──死角を減らす売り場作りをするなら、売り場を知り尽くしている店員と意見交換をしながら考えると良いかもな。
商品を積む高さを予め決めといて、死角を作らない様に決めた高さ以上は積ませない──とかな。
メモ帳とペン,オリコンと踏み台を乗せたカートを持たせ、定期的に商品の前出し,商品チェックを決行させるとかな。
常に店員が商品補充の為に定番棚やエンド棚を往復しながら作業をしていれば、万引き犯は飛躍的万引きをし易い手薄な売り場へ移動するだろう。
作業をしている店員の近くで万引きを実行する馬鹿──強者も稀に居るだろうがな 」
マオ
「 障害が有ると逆に火が付いて燃えちゃう奴も居るって事だな 」
霄囹
「 そいつは重傷者だから、精神病院の重度患者として隔離するレベルだ。
一般人の手には負えないからプロに任せれば良い 」
マオ
「 実際に店内を見て回るのか? 」
霄囹
「 そうだな。
取り敢えず、死角には式隷を配置させる。
店内にも式隷を放つから、1週間、様子を見てみよう 」
マオ
「 式隷は人間に見えないから、バレずに監視が出来るな! 」
霄囹
「 支払わなかった商品は、式隷に回収させる。
未遂に遭った商品は棚へ戻さず、オリコンに入れて保管してくれ。
1週間後に何点の商品が狙われていたのか、実際に皆で確認するんだ。
守れた商品の数を把握すれば、店員の自信に繋がるだろう。
店内へ入るぞ 」
──*──*──*── 店内
スイングドアを開けて店内へ入る。
店長に案内さながら、店内の確認を行いながら歩く。
シュンシュンは死角になりそうな場所に召喚した式隷達を配置していく。
霄囹
「 店長──、定番棚やエンド棚の後ろや下に商品が置かれていたり、隠されていたりするよな 」
店長
「 そうですね。
ワゴンに入れてある値下げ商品が、別の売り場の棚の目立たない場所に置かれている時も有りますし、肉や魚,惣菜のパックが隠されていたりもしますが…… 」
マオ
「 値下げ商品を別の売り場の棚に隠すのか?
常温厳禁のパック物まで??
何の為にそんな事をするんだ? 」
霄囹
「 さぁな。
嫌がらせなのか、悪戯なのか、確保の為に隠すのか──、理由は置いた奴にしか分からないさ。
店員が定番棚やエンド棚の清掃,前出しを頻繁にしてれば、客による悪質な食品ロスも減らせるだろう。
こういう悪意ある行為をする奴は、店員が気付いて片付ける迄の時間や期間を確認し、店員の間抜けさ,無関心さを調べているんだ。
間抜けな店員や無関心な店員が居る店ってのは、万引きし易いからな。
後は購入後に商品を入れる買い物カゴを態と持ち歩き、店内を彷徨き、店員の反応を伺ったりな 」
マオ
「 えっ?
確かに色違いの買い物カゴを持って買い物してる客は見掛けるけど──、ウッカリ使ってるんじゃなくて態となのか? 」
霄囹
「 全員って訳じゃない。
無関心な店員が何名居るか調べる奴も紛れてるって事さ。
清算後の買い物カゴを持って買い物してるのに見て見ぬふりして見逃してる店員ってのは、実際に万引きをした場面を目撃したとしてもスルーしてくれる確率が高いって事だ。
鯔のつまり、万引きを容認してくれる店員が多いと判断されるんだ。
万引き仲間に情報が行き渡り、晴れて “ 万引き天国 ” に認定され、万引き認定の店として、殿堂入りも夢じゃないって事さ 」
マオ
「 色違いの買い物カゴで買い物してる客を見過ごすだけで、其処迄ぇ!?
本当かなぁ…… 」
霄囹
「 信じる信じないは店長と店次長次第さ。
仮に見付けた場合は、写真を撮り、従業員が見れる様に共有フォルダを作っとくと良いだろう。
商品を元の場所に戻すのが面倒で、何気無く置いていくモラルが皆無でマナーの悪い客なんて山程居るんだ。
買い物カゴに商品を入れたまま、買わずにバックレる客だって居る。
そういうのは、見付けて30分しても置かれたままなら、写真を撮り、共有フォルダへ飛ばせば良い。
後は売り場の責任者へ事情を話して渡しとけば、対処してくれるだろ? 」
マオ
「 シュンシュン、詳しいな。
バイトでもした事が有るのか? 」
霄囹
「 再来年に始まるドラマでな、叔父夫婦が経営するコンビニを手伝う高校生役をするんだ。
夏から撮影が始まるから勉強中なのさ 」
マオ
「 へぇ~、そうなんだな。
今回は普通の高校生なのか? 」
霄囹
「 いや、陰陽師だ。
両親も陰陽師だったが、討伐対象の妖怪に殺られちまうのさ。
叔父は陰陽師を引退し、コンビニの雇われ店長だ 」
マオ
「 へぇ…… 」
霄囹
「 まぁ、こんなもんか。
客用の出入り口に術でも仕掛けとくか 」
マオ
「 どんな術を仕掛けるんだ? 」
霄囹
「 背中の後ろに『 万引きしました♥️ 』って文字が浮かび上がる様にするのさ 」
マオ
「 えぇ~~。
そんな事して逆に訴えられないか?
店内を出る時に式隷が未会計の商品を回収しちゃうんだろ? 」
霄囹
「 全員の背中に文字が浮かび上がる訳じゃない。
確実にレジを通してない商品を持って自動ドアを出た奴の背中に浮かび上がるんだ。
それにだ、万引きした本人には見えない様になってるのさ★ 」
マオ
「 えと……じゃあ、仮に制服姿で万引きした学生は、ずっと文字が付いてる学生服を着て登校する事になるって事か? 」
霄囹
「 そうなるな。
周囲の奴等には、ガッツリと丸見えだが、本人は全く見えないからパニクる事になるのさ★ 」
マオ
「 それだとクラスメイトから苛められる原因になるんじゃないか? 」
霄囹
「 知らないねぇ。
泥棒は犯罪だ。
万引き犯には、相応の報いを受ける義務と責任が発生するからな。
自分で汚した汚ねぇ自分の尻は、自分の手で拭かせてやらないとな★
犯罪者に報いを拒む権利なんて無いのさ 」
マオ
「 ……………………そだよな。
警察に現行犯逮捕されないだけで、自分で前科を増やしてる残念な犯罪者だもんな。
万引きした罰でクラスメイトから苛められる事になっても、文句は言えないよな。
苛められる原因を自分で量産してる訳だしな…… 」
霄囹
「 そういうこそだ!
店長、1週間後に来るからな。
これ迄通り、普通に業務してれば良い 」
店長
「 分かりました。
有り難う御座いました 」
マオ
「 店長さん、これアイス代です。
アイス、有り難う 」
店長
「 これは…ご丁寧に── 」
霄囹
「 じゃあ、帰るぞ。
折角来たんだ。
マオ、スナック菓子でも買って帰ろうぜ 」
マオ
「 そやってオレに集るんだから。
全くぅ~~ 」
そんな訳で、店長さんに別れの挨拶をした後、シュンシュンと一緒にスナック菓子を買う為に店内を歩き回った。
◎ 訂正しました。
何にそんな事 ─→ 何の為にそんな事




