✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 3
売店に着くと画面にイラストが出る。
売店の中は広くて、コンビニエンスストアをイメージしているみたいだ。
[ 売店 ]〔 入る 〕〔 通過 〕の2択が出る。
オレが〔 入る 〕を選ぶと[ 店員 ][ 御客 ][ 万引き ]の3択が出る。
うん??
万引き……??
売店に入ったら万引きが出来るのか??
………………駄目だろ!!
万引きは流石に……良心が……痛む。
[ 万引き ]には触れないでおこう。
見えてないよ!!
買い物をしたいけど、先ずは[ 御客 ]を選ぶ。
[ 御客 ]にすると〔 会話 〕〔 雑談 〕〔 スリ 〕の3択が出た。
〔 会話 〕と〔 雑談 〕は良いとして、〔 スリ 〕って何だよ!?
売店の御客から “ スル ” のか??
犯罪じゃん……。
シュンシュンに犯罪なんてさせられないだろ!
いや……シュンシュンだしな。
バレないようにスリとかしてるかも知れない??
ま、まぁ……これはゲームだし?
スッてみても良いかな??
取り敢えず、[ 御客 ]で〔 会話 〕〔 雑談 〕を済ませよう。
それから[ 店員 ]だ。
〔 スリ 〕は買い物が済んだ後に挑戦してみようと思う。
[ check ]の文字が出ている[ 御客 ]と〔 会話 〕〔 雑談 〕を済ませた。
次は[ 店員 ]だ。
店員に[ check ]の文字が出る。
〔 会話 〕〔 雑談 〕〔 買い物 〕の3択が出る。
〔 会話 〕と〔 雑談 〕を済ませてから〔 買い物 〕を選んだ。
〔 買い物 〕を選ぶと画面が出て来た。
売り出されている商品名と値段が出る。
方向キーを押して個数を変えれるみたいだ。
個数が変わると合計金額が変わる。
消費税も表示されている。
妙にリアルだけど、売店内を歩き回らなくて良いから楽だ。
シュンシュンの所持金が分からないけど、取り敢えず商品は一通り買っておきたい。
飲食物は消耗品だから使うと無くなるけど、呪符や依り代に使う材料以外は何度使っても消耗しないみたいだ。
非消耗品は1個しか買えないし、持てないようになっている。
オレは非消耗品を1個ずつと、消耗品は限界まで買う事にした。
消耗品の所持数は99個だ。
持てる数、多っ!!
こういう所はゲームなんだな。
合計金額が篦棒な額になった。
〔 確認 〕〔 購入 〕〔 中止 〕〔 万引き 〕の4択が出る。
〔 万引き 〕しないからな!!
流石に量が多過ぎるし…。
オレは〔 購入 〕を選んだ。
画面に黒いカードのイラストが出る。
BKぉ?!
シュンシュンがBKを持ってるぅ~~!!
然もだ、BKの端にセロカ君の絵柄!
セロカードだぁぁぁぁぁ!!
無事に選んだ商品を購入する事が出来た。
上限を気にせず買い物が出来るとか最高かっ!!
ステータス画面で購入した商品を見れるみたいだ。
非消耗品のアイテム欄にレシートが入っている。
セロカードも入ってる。
やっぱりセロカードだった。
消耗品は種類別に分けられている。
食品,雑貨,材料に分られていて親切だと思う。
食品は食べ物,飲み物で、材料は呪符,依り代に使う物みたいだ。
雑貨は食品,材料に該当しない物らしい。
ステータス画面の左下に[ セーブ ][ ロード ]と出ている。
戦闘中やイベント中でなければ、好きな時に[ セーブ ]が出来るみたいだ。
オレは〔 スリ 〕をする前に[ セーブ ]する事にした。
〔 スリ 〕が失敗したら、どんな展開になるか想像が付かないからな。
〔 スリ 〕に成功したら、こまめに[ セーブ ]しようと思う。
[ 御客 ]とは既に〔 会話 〕〔 雑談 〕を済ませてるから〔 スリ 〕しか残ってない。
ドキドキする。
ゲームなのにドキドキするぅ~~!!
オレは覚悟を決めて〔 スリ 〕を選んだ!
デッデぇ~~ンと音が出る。
画面に「 〔 度胸 〕〔 手先の器用さ 〕が足りません。一定数まで上げないと〔 スリ 〕は出来ません 」って出た。
期待させといて何だよ!?
[ セーブ ]迄したのに、ドキドキ迄したのにぃ!!
マオ
「 まぁ、でも……一寸ホッとしたかも。
度胸と手先の器用さって、どうやって上げれば良いんだろうな?? 」
?
「 命中力,素早さを上げれば良いです 」
マオ
「 え? 」
背後から聞き慣れた声がした。
マオ
「 セロ! 」
セロフィート
「 はい♪
マオだけのセロフィートです。
酷いですね、マオ。
ワタシに黙ってゲームを始めるなんて… 」
マオ
「 うっ……御免…。
でもさ、命中力と素早さを上げるって? 」
セロフィート
「 〔 スリ 〕を成功させる方法は “ 1つではない ” という事です。
主人公は凄腕の陰陽師です。
陰陽師らしく〔 スリ 〕を成功させれば良いです。
先ずは素早さ上昇,命中力上昇の呪符を作りましょう 」
マオ
「 2枚の呪符があれば、態々度胸と手先の器用さを上げる必要がないんだ?
売店の中でも呪符って作れるのか? 」
セロフィート
「 陰陽院の中で呪符を作れる場所は、訓練場と自室だけです。
自室へ戻るとチュートリアルが終わり、ストーリーが進んでしまいます。
訓練場で作りましょう 」
マオ
「 そうなんだ?
自室に戻ったら駄目なんだな?
よし、訓練場に行くよ 」
セロフィート
「 態々訓練場へ移動しなくても、転移陣を使えば良いです 」
マオ
「 転移陣??
そんなの使えたかな? 」
セロフィート
「 ステータス画面を開いてください 」
マオ
「 うん 」
セロの言う通りにステータス画面を出す。
セロフィート
「 [ 法術 ]を押すと画面が切り替わります。
主人公が使える法術を確認する事が出来ます。
陰陽師らしく転移陣を使い、楽に移動しましょう 」
マオ
「 セロ、物知りだな!
ゲーム製作に携わってたのか? 」
セロフィート
「 攻略本の試作品を読んでるだけです 」
マオ
「 攻略本~~!
試作品って事は、ゆくゆくは発売されるのか? 」
セロフィート
「 特典付きで販売予定です。
転移陣は主人公が1度でも訪れた場所なら転移が出来ます。
人数制限は10名です。
転送陣は物体しか転送出来ません。
個数制限は10種類です。
法術にLVは無いです 」
マオ
「 あっ、本当だ!
自室,中庭,訓練場,売店の4ヵ所に転移が出来る! 」
オレは[ 訓練場 ]を選んで、法術を発動させた。
売店へ行く時は、また転移陣を使えば移動時間を短縮する事が出来るんだ!
訓練場に転移したら、早速呪符を作る事にした。
[ 呪符 ]の〔 作る 〕を選ぶと、シュンシュンの声で「 さて、何を作ろうか? 」って台詞が出る。
材料は沢山ある。
よし、〔 スリ 〕を成功させる為に呪符を作るぞ! 」
セロフィート
「 頑張ってください。
〔 万引き 〕にも使いますし、回避力上昇の呪符も忘れず作ってください 」
マオ
「 〔 万引き 〕もさせる気かよ?! 」