新星③
入学式の後、HRにて自己紹介とクラスの担任の先生から諸々の話が終わり、
午前中で下校の僕達は教室で下校の準備をしていた。
「優、これからどうする?」
「家に帰る」
「ま、そうだよな。午前中で終わったことだし、少し寄り道して帰らないか」
「どこに行くの?」
「駅の近くに喫茶店があったから、そこでゆっくりしようかなって考えてるけど」
「喫茶店なら行こうかな」
僕達が寄り道する話をしていると鈴木さんがやってきた。
「あー!琉聖君。また、彼女を置き去りにしていくんだ~」
「いやいや、さっきまでクラスの女子達と話していたから、結衣はそっちと一緒に帰るものだと」
「みんなとは今度遊ぶ約束したから、二人と一緒に帰りたい!」
「だそうですが、優はそれでもいいか?」
「僕邪魔じゃない?」
「全然邪魔じゃないよ!むしろ、琉聖君より優君と話したいまである」
「おいおい、彼氏としての俺の面子は!?」
「春休みかまってくれなかった罰です!」
「やっぱり、根に持ってんじゃねぇかよ」
「ということで、三人で喫茶店に行こう!」
そうして、三人で一緒に喫茶店に行くことになった僕達は靴を履き替え、駅前の喫茶店まで歩き始めた。
「優君、だいぶ私と話すことに慣れてきたね」
「あー、うん。鈴木さんが話しやすいからかな」
「これから一緒のクラスだし、同じ部活に入るから俺以外にも話せる人がいるのは優も気が楽だろ」
「あんまり、ちゃんと話せている実感はないんだけどね」
「えー、嘘!普通に話せているから自信もっていいと思うよ」
「そうだな。その調子でクラスの男子と話せるようになれば嬉しいんだけどな」
「まぁ、クラスの男子くらいは頑張るよ」
「優君、自分のペースで頑張って!もし、クラスの女の子に用事があるときは私に声を掛けてくれたら伝えるよ」
「鈴木さん、ありがとう!」
「あんまり、うちの優を甘やかさないでくれよ。高校生活は三年間もあるし、卒業したら女性と話す機会は出てくるんだから、
今のうちから最低限話せるようになってくれないとお兄ちゃん困るぜ」
「何そのキャラ?お兄ちゃんって、優君の方が誕生日早いから全然違うじゃん」
「いいんだよ、細かいことは」
「女性と話すのは追々頑張るよ」
「そうそう。優君、ゆっくりでいいからね」
「結衣こそ、完全に保護者じゃねぇか」
「私は良いの。優君が唯一、気兼ねなく話せるお姉さんだから」
「本当に結衣の方が誕生日が早いからなにも言えねぇ」
「あはははっ、二人ともありがとう」
「全然いいんだよ~」
「結衣は優とやっと話せるのが嬉しくてたまらないんだよな」
「だって、二年近くまともに会えてなかったし、琉聖君は優君の話を自慢げにしてくるから、そりゃ私だって話したくなるでしょ」
「そんなことあったんだ...」
「そうなんだよ!琉聖君酷くてさ...」
その後も、二人の話を聞きながら喫茶店まで向かった。




