71 迷宮都市 宿屋その2
迷宮都市の宿屋です。
迷宮都市のダンジョンを攻略した後、俺達は迷宮都市の宿屋につきます。
「いらっしゃいやせ……あ、姉御のおしりあいの方! どうぞこちらになりやす!」
「人数増えてるけど大丈夫かな?」
「へい! 問題ありやせん! こちらになりやす!」
女将は部屋を案内してくれます。
今日は色々あって疲れたから、早く寝ようか。
俺、今日も別に大したことしてないけどね?
ダンジョン歩いてただけだしさ?
「皆寝るよ!」
「「「「「「「はーい!」」」」」」」
「ハイ」
(はーい)
「はい、私達2人は寝る必要性はないけど、どうしましょう?」
コピージョアと黒メイドは、俺に聞いてきます。
「生物は、夜に寝る必要があるからね? 人間を監視する為には、人の生活習慣に合わせる必要があるからね。女の子の姿だったら、尚更そう思うよ。寝る必要がなくてもさ? ベットの上で寝る振りをする癖をつけようか」
「そう言うものですか? 分かりました」
「分カリマシタ」
コピージョアと黒メイドは、理解した様です。
あぁ、あと巨大機械兵のコピーで人化魔法で人間に変化している、黒メイドに名前付けるようにジョアちゃんに頼みます。
言いにくいし、説明しにくいからね!
「分かりました。それでは『ガゼリ』でいいですか?」
「私ノ名ハ『ガゼリ』デス」
ジョアちゃんは黒メイドにガゼリという名前を付けました。
「ガゼリ? それでは一緒に寝ましょうか」
「ハイ、ジョア様、寝マショウ」
ジョアとガゼリと俺達は寝る準備をします。
俺は横になって寝ようとします。
すると、何故か部屋に緊張感が走ります。
俺は無視して、寝る事にしました。
「……」
(アキラ様は……寝ましたね……)
(さて本日、アキラ様の隣で寝る権利は、どの女神が勝ち取るのでしょうか?)
(さァ? どうなりますかネ?)
((負けませんよ~?))
(あー……ラッキーちゃん、既にアキラ様の隣で寝てますー……)
(くっ……既に勝負は始まっていたのですね……)
(それでハ、今日一番活躍しタ、マジちゃんニ、残りは譲るべきですヨ?)
(あらあら、それとこれとは話は別物ですからね~?)
(さてー、何で勝敗を決めますかねー?)
((じゃんけんとか~どうでしょうかね~?))
((((!?)))))
((運の要素がある場合は、ラッキーちゃんが無双してしまうので~、丁度いいと思いますが~?))
(それハ、貴女達二人分で一人と言っテ、確率が上がり有利ですよネ?)
((ッチ))
(それでは力ずくで奪い合いますか?)
(ヴァルちゃん、女神だったら、もう少し頭使ったらどうですかー?)
((頭の中まで筋肉ですから~仕方ありませんね~?))
(くッ……殺せ……)
(別ニ、力ずくでモ、いい気がしますけどネ?)
(あらあら~アキラ様の睡眠を阻害しない方法にしましょうね~?)
(((((はーい)))))
(では、どうしますか?)
(私ニ、いい案がありまス!)
((どうせ、マジちゃんが有利になる方法なんでしょ~?))
(いえいエ? ここにクジがありまス? これで決めましょウ?))
((やっぱり~種も仕掛けもございます~! じゃないですか~?))
(私は一番最後でいいですヨ? 公平性を重視しテ、魔法は使いませン)
((……それならいいかもね~?))
(でも、そちらの双子が有利になりますー)
(私はクジでも構いません)
(あら~クジでもいいですよ~?)
(それでハ、確認しますネ? この箱の中は空の状態ですネ? 確認しましたネ? 同じ形、重さ、玉の5つのはずれとあたりの玉を一つ入れます。問題が無いか手に取って確認して見てくださイ)
((イカサマのしようがありませんね~?))
(確かになんの変哲もない箱に、同じ玉だな)
(同じですねー?)
(マジちゃん~私は一番最後でいいですからね~?)
(順番はどなたからでもいいですヨ?)
(何を狙ってるのでしょうかね~?)
(何も狙ってないですヨ?)
(それでは私から引きますー、どれどれー? ……外れですー><)
((次は私達が引きますよ~? ……ハズレでした~))
(引きます……外れです)
(それでハ、私ガ、引きますヨ? 色付きでス、アタリでスー)
((((な、なんだって))))
(あらあら~? 確認で最後に引きますね~? あら~、外れですね~?)
((い、イカサマです~!?))
(往生際が悪いですヨ? イカサマはバレなければイカサマではありませんヨ?)
(運がよかっただけですヨ?)
(いヤ~、今日ハ、ついてるなァ~)
(トリックが分かりませんー)
(むう……今日は譲ります。次は実力で勝ち取ります)
(あら~? よくわかりませんね~?)
((あれ、絶対何かやってますね~?))
(マジちゃんの勝利でス!)
クジに納得できない女神達をよそに、マジちゃんはアキラ様の隣で満面の笑みを浮かべながら、その日は眠りにつきました。
んーいい朝だな。
俺は朝の光に起こされるような感じで目を覚まします。
9日目か早いもんだな。
隣に寝ている、ラッキーちゃんとマジちゃんを見ます。
寝顔がとてもかわいいです。
俺が起き始めると、女神達も起き始めます。
「おはよう」
「「「「「「「アキラ様、おはようございます!」」」」」」」
「オハヨウ……ございます」
(よよー)
「おはようございます」
「オハヨウゴザイマス」
女性陣達は俺に挨拶をします。
フルちゃん、昨日の精神的ダメージは少しは回復したかな?
さてどうしたものかね?
とりあえず、俺は女神達の頬にキスを済ませます。
女神達は満足気です。
「人は朝起きると頬にキスをする習慣があるのか? 勉強になる」
ジョアちゃんが、それを見てガゼリさんの頬にキスをします。
「そうだぞ? 大切な人におはようの挨拶をする時は、頬にキスをする習慣あるからね?」
さらっと、俺はジョアちゃんに伝えます。
欧米か!?
まぁ、そういう習慣ある国の人もいるしねぇ?
嘘は言ってない気がするよ?
「私! アキラ様の大切な人になれるよう頑張ります!」
フルちゃんが、昨日のダメージから回復してやる気をだしています。
女神達の背景に「!?」って出てますけど、俺は見なかったことにします。
フルちゃん?
頑張るのはいいけど、火種の原因にならないでね?
俺は、そんな事を思っていました。
さて、朝ご飯を食べる事にします。
女神達は食べなくてもいいとして、人間は飯を食べないと死んでしまうからね?
ジョアちゃんやガゼリさんも、人間の生活習慣を覚える為に食事をする必要があるかな?
魔力が溶け込んだスープとかにして、吸収できるようにすればいいかね?
「てか、ごはん食べれる振りをして、ダンジョンマスターって、人間達に悟られない様に、生活しないといけないからね? 人ってさ? 人と違う事をしてると、警戒する種だからさ? 足並み合わせないと、杭を打たれるから気をつけるようにしてね?」
「分かりました」
「分カリマシタ」
俺は、ジョアちゃんとガゼリさんにいいます。
あれ?
それって、女神達も同じこと言えるよな……?
女神達も、人と同じように食べないと、人に怪しまれるよね?
よし、後で女神達も食事できるよう、できるか聞いて見ようかな?
食事すると女神達も、トイレ行くようになるのかな?
アイドルはトイレにいかないって、伝説を聞いたことがあるけど、実際トイレに行かないのかね?
トイレに行くアイドルは、アイドルじゃないってことでいいのかな?
よく分かりません。
食事=魔力だと仮定すると、魔力を吸収した時に出た残りカスは、一体何になるのだろうか?
魔力の排泄物とか聞いたこと無いしなぁ?
残尿感かな?
どうなんでしょうね?
よく分かりません。
異世界って、よく分からないことが大体を占めているよなぁ。
分からないまま終わる、そんなのは嫌だ、って歌あるくらいだしねぇ。
知らない事を知った所で、生きる上で必要な事なのかって言われたら、必要な事かもしれないし、必要な事じゃないかもしれない。
そう思うと人の探求心って、罪深いものかもしれないね。
俺はよく分からなくなり、考えるのを止めます。
とりあえず異世界で生きる為に、俺は何をすればいいのか……?
そんな考えをし始めていた。
俺は、いつから考えるのを止めたのかな?




