33 再度話し合い
全然進みません。
俺はリルちゃんとルルさんが、リリフォードと話し合う環境を作る事にします。
「マジちゃん、リリフォードの魔法使えなくできる? ヴァルちゃん、暴れたら困るから身動き取れない様にできる? ディフェちゃんとマジディフェちゃんは、騒がれると人が来る可能性あるから防音障壁魔法とかできる? ひーちゃん、無いとは思うけど用心で自害できないようにできる?」
俺は女神達に頼みます。
マジちゃんは、リリフォードの魔力を根こそぎドレインして空っぽにした後、魔法を使えない様にします。
ヴァルちゃんは、リリフォードの秘孔をついて身動きが出来ないようにします。
ディフェちゃんとマジディフェちゃんは、障壁魔法でこの部屋から衝撃や音や魔法や魔力が漏れないようにします。
ひーちゃんはリリフォードが死んだら回復する、特製の回復魔法を掛けます。
女神達は次々と、リリフォードに魔法等を掛けて行きます。
これから話し合いって時に、なんかあったら困るからね!
リルちゃんとルルさんが、その様子を唖然と見ています。
「ひーちゃん。リリフォードを目覚めさせれる?」
俺はひーちゃんに頼みます。
「なんです……!? これはっ……!?」
リリフォードは、ひーちゃんの魔法で目を覚まして驚きます。
身動きが取れず、魔法も使えない状態です。
リルとルルが目の前にいます。
そりゃ驚くだろうなぁ。
一歩間違えれば、エロ同人誌みたいな拘束プレーが見れるとか……俺は。
べ、別に! 期待してたとか、そんな事、全然……ないんだからっ……ねっ!
話し合いだからね?
「リリ姉様、何故、私の命を盗賊に襲わせようとしたの? ルル姉様の病気を治そうとすると、何故私は、殺されないといけないの!?」
「リリ、私を病気にさせて一体何がしたかったの? そんなに王位がほしかったの?」
二人はリリフォードに質問を投げかけます。
「貴女達には、分からないわ。……私がどんな思いをして、ドルフォース王国の存続を考えていたか……」
第二王女リリフォードは答えます。
貴女達とは違うんです! とか言いそうなタイプだね。
「そんな!? 相談して下さらなければ、分かる物も分からなくなります!」
ルルフォードは嘆きます。
「そうかもしれませんね………」
リリフォードは淡々と話し始めました。
「私は、ドルフォース王国の、第二王女、ラッセル・リリフォードとして、生まれました。力を持って生まれた事に、私は誇りを持ちました……力を持って生まれ事に、私はこの国を守る、使命感を覚えました。現在の国王、父上は無能です。経済が破たん寸前になるまで、放っておいたのですから。
すべての元凶は、母様が亡くなってから……それからの国王は国の事など、どうでもいいと思ってるのでしょう。無能になった他人任せの国王に、私は愛想を尽きました。貴女方も同罪です。己の鍛錬をせずに、ぬくぬくと生きている貴方達が許せませんでした。無能でも国王と王女、私が成人するまでは生かしておこうと思いました。
己の力の存在に気づきます。私は幼少の時から魔法の訓練をする為に、一人で、北の山に魔力が枯渇するまで、魔法を山に放って毎日精進しました。日に日に、魔力が増えていきました。日々のストレスを、北の山に、魔法を打ち込み続けたある日気づきました。偶然にも北の山は、金属の宝庫でした。赤字を出し続けるドルフォース王国に、私は鉱山をドルフォース王国の特産として2年前に発表しました。鉱山の資源にも、限りがあるでしょう。一時的に国が潤っても、鉱山採掘が終ってしまえば、この国は特産が無くなり、寂れて経済赤字を生み出し、没落していく可能性は十分にあります。無能な父親に無能な娘、生まれた順番ってだけで、王位が取れない。私は唖然としました。最近、勇者様がこの国へ来たと、朗報を受け、私はチャンスをいただきました。私は、この国一番の魔法の使い手になっていましたので、話はとんとん拍子に進みました。一つの夢である、勇者様と一緒のパーティーになる事ができました。
今後の予定は勇者様と一緒に旅をして魔王を討伐し、平和になった暁には、勇者様をこの国へ招き入れたかったのです。勇者様を私の旦那へと招きいれ、勇者が治める国として未来永劫この国を、語り継がせたかったのです。その為には、私が女王である必要がありました」
「――――――――――――」
その話を聞いたリルちゃんとルルさんは、言葉を失っています。
話し合いに来たんじゃなかったの!?
生き残りたいんじゃなかったの!?
メンタル弱っ!!
あれー、これどっちが悪なのか分からなくね?
それでも本人の意思とは関係なく、殺されるのはやっちゃいけないでしょ?
力を持ったから、その力を駆使しなくちゃいけないなんてルール、無いと思うけどね?
俺はそう思うよ?
二人ともなんか言い返してよ!
せっかくの話し合いの環境、無駄になるじゃん。
俺と女神達は、成り行きを見守っていました。
困った時がチャンスです。
頭が良くなるチャンスです。




