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俺たちはユウの屋敷にある、鎧の部屋に来ていた。
なんせここは、歴戦の勇者たちの鎧やら、防具やらがあるらしい。
「これがユウさんの言っていた歴戦の勇者の鎧達……」
大きな地下通路を抜けると、牢獄のような部屋についた。
大手の服屋のような作りになっており、中は薄暗い。
沢山の防具たちが置かれており、ファンタジー好きにはたまらない展開だ。
「俺は、これがいいな」
入ってすぐにあった、この黒い鎧。
見かけはミラ○レアスの防具のようで、禍々しく光っている。
ところどころのドラゴンの装飾が、中二心をくすぐるような鎧となっている。
「いい↑趣味ね、一番弱い鎧だけど、佑にはお似合いだわ」
ふんっと鼻で笑うようにユウは言う。
「えっ!? カッコいいのに一番弱いのかよ…… 別のにするよ」
一番弱いならやめておこう…… しかし防具にも強さがあるんだな。
「それぞれ↑のステータスごとに、私が防具を決めてあげるから、髪の毛を一本くれんね?」
ステータスというのは俺たちの筋力や、魔法の威力、体力の多さを、大体のパラメーターで分かるようになったもの。
俺とアメリアは、髪の毛を一本抜き、ユウに渡した。
しばらく時間がかかるようで、ここ辺りを見回る。
「佑! この装備を見てくださいよ!! めちゃくちゃカッコいいですよ」
アメリアが指をさしたのは、めちゃくちゃごつい鎧だった。
俺の一回りも、二回りも大きい人が着るような鎧だ。
本当に誰かが着ていたようで、ところどころに傷がある。
「アメリアはごっついのが好きなのか」
「はい、やっぱり大きい方が鎧って感じがしませんか?」
「たしかに言われればそうだな……」
ユウがステータスの確認が終わったらしく、俺たちを呼び掛けた。
「確認↓、終わったからこっち来て」
「「はーい」」
きっちりと三人の鎧?が並んであった。
「佑は↑これ、歩く寺と呼ばれている、ウォーキング・ザ・シュライン。これは、物理無効の効果がある鎧↓よ。佑は↑、物理に極端に弱いからこれを選んだの」
何故かとなりに、寺によく似た模型があるなと思ったら、これが鎧なの……
ってかシュラインって、神社って意味だろ。もろ寺じゃねーか、どんな防具だよ、この野郎。
「アメリアには↑、これ天下無双の衣。アメリアは↑、力があるから、あとは俊敏性ってことで、これをチョイスしたわけよ」
浴衣に似た、衣だ。全体的にピンクの布でできていて、帯には赤が使われている。
上品なうえに、どことなく可憐さを引き立つような鎧。
外見がきりっとしているアメリアには、とても似合っていた。
「そして私はこれ、魔装の鎧、MPが無限になる」
凄い禍々しく、いかにも魔王が着ていそうな鎧だ。
「よし↑、ダンジョンに行くか」
俺たちは、同じ屋敷にあるダンジョンへと向かった。
こ、ここがダンジョン……
下へ下へと続く、階段を下りると、大きな部屋へと着いた。
ここも薄暗く、5メートル先までしか見えなく、視界が悪い。
先ほど、ユウが独断で選ばせてもらった鎧を皆着ている。
一人だけ寺の模型を着ており、端から見れば、何とも愉快な3人衆だろうか……
「ここは↑、迷路になっているから…… 油断する↓と、モンスターに襲われるから気をつけてな」
一列になり、奥へ奥へと向かう。
いや待て、迷路には左手法というものがあったはずだ。
「待て待て、迷路はこうやって、壁を左手で伝っていくと、ゴールまで間違えずに行けるんだぜ」
二人に教えるように前に出た。
「へえ、さすがは佑ですね! 私初めて知りました」
順調に進んでいくと、前の方から大きな影が出てきた。
「佑、モンスター↑よ!!」
影が正体を現した、人間に似た大きな体格と顔は豚のようだ。
ユウが言う。行く前にユウから説明されていた3人の陣形をとる。
アメリアが前衛を、ユウが中衛を、そして俺が後衛を担当する。
この陣形を崩さないようにするといいらしい。
「佑、はい↑加護を発動させて!」
ユウに言われるがままに、ユウから教わった、呪文を放つ。
加護と言うものは、周りの微精霊から魔力を分けてもらい、発動した人間の周りに、攻撃を軽減する結界を貼る呪文だ。
俺は聖職者のため、杖が無くても魔法が発動できるらしい。しかし、デメリットとして、攻撃系の魔法が使えない。
「アメリア、足止めを!」
アメリアもユウに指示をされ、モンスターの足止めをする。
「止めは…… ゥエタァアアナルゥヴリザァアアアアアアアドォ!!!!!!!!!」
モンスターの頭上から大きな魔方陣が展開される。
すると莫大な氷がモンスターを襲った。悲惨な悲鳴をあげ、モンスターは無数の氷に押しつぶされた。
アメリアは軽い身のこなしで、氷の攻撃をさっと避け、俺たちのところまできた。
「やりましたね! 初めての連携をやってみたんですが、これはいけますね!」
アメリアが、綺麗な連携に感動をしていた。
「確かにな…… 俺たちは最強の武器防具を手にしたからな、これなら魔王も余裕かもな」
「油断↑は、大敵ってよく言われてるだろ!」
た、確かにそうだ…… 俺はなんてフラグ的なことを……
自らの言動を心の中で反省をする。
「あ、見てください! あれってゴールじゃないんですか?」
氷の魔法で通路が壊れていた。すぐ横の看板には、ゴールだよと書かれている。
「はや↑…… 思ったより楽勝だな」
そりゃお前が通路を壊して不正をしたからな!!!!
ゴールの階段を下りていく、あの文集には、このダンジョンにはボスがいると書かれてあった。
「ボスがいるかもしれない、みんな気をつけて」
とりあえず伝えることにした。伝えることには越したことはない。
だんだんとゴール部屋の全貌が見えてくる。
いままで薄暗い所にいたためか、その部屋はかなり眩しく感じられた。
辺り一面の魔方陣が光っており、凄い神秘性を放っている。
中央には何やら手紙のようなものが置かれていた。
「ちょっと↑待ってて」
ユウがそう言うと、下まで降りていき、手紙を開いて中身を見ていた。
「あの手紙はなんだろうな?」
「わかりません…… だけどユウにとってはとても大切なものなんでしょう。ほら見てください、あんなにも大事に抱きしめている」
ダンジョンをクリアして、経験値を得た俺たち。
装備も経験も十二分まで達した、後は魔王を倒すだけだ。




