↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/45

第38話

 第38話 新たなる三つの明日を救う力



【エルタティア地下避難壕 ??? 16.7回目の真深夜刻】


 ――あ、あれ……、燃えているような色の天井……。



《カンカンカン! 「まったく! いくらバニングさんでも……」カンカンカン!》



 ――この音……もしかしてここは……バニングさんの工房?



『無理を言うバニングよ、ただ朝陽の明日を救う我の力の一部を失うわけにはいかぬのだ』


《カンカン!「まったく! あなたが保存していた斬られた左腕の邪気を浄化しながら……、まったく無茶言うんじゃないわよ!」カンカンカン!》


『朝陽よ、今しばらく待つが良い……』



 ――また眠くなってきた……。



 ◇しばらく後◇



《「浄化した朝陽の左腕、あらゆる聖なる力を媒介にできるこの聖晶石とエクスハルコンを錬成して造った新しい左腕……」》


『礼を言う、バニングよ』


《「こんな事、ウチは初めてなのよ、だからうまくいくと良いんだけどー」ジュュー!》


 ――はっ? 新しい左う――。


「あっっつイタァァァァァァァイ!」


『夢覚めたか、朝陽よ』


「当たり前でしょ! 私だって人間よ!」


「そうねー、一度斬られた左腕を痛みも無しで簡単に付けることができるのであればー、女神様はいらないわよね、アサヒ」


「ええ、バニングさん……、ん? 左手に感触が……」


「邪なるオーガの王に斬られたアサヒの左腕は、ウチがちゃんと元通り……って、訳じゃないんだけどー」



 ――うん、確かに左腕が若干重い気がする……でも、ちゃんと左手は脈を打っているような……。



「アサヒと茶毛のヤノハーは、この世界のヒューマアリアじゃない、だから貴方達二人はいずれ貴方達の世界へ帰る刻が来る」


「はい、確かにそれは……」


「でしょ? でもウチは貴方達の世界の理を知らない、けど鋼の腕は目立つでしょ」


 ――だから見た目は普通、でも中身は普通じゃない左腕……。


「アサヒの左腕もアトリビュート・ハンド・トレット〈変属性の白想左腕〉として治癒したし、預かっていた白き力の剣も返すわね」


「はい。バニングさん、ありがとうございます」



 ――これが新しいXII……、ん? 左腕が軽くなった様な……。


「その剣とアサヒの左腕には……というよりも、あの魔物の画を見ながら剣を振ってみて」



 ――あれって……周りがなんか凍っているような……、えっ? 左腕が熱い!



「熱ッ! えっ、XIIから炎が……、セイッ!」


『夢鬼理炎聖斬〈フレイムスラッシュ〉! なーんてな、朝陽!』


 ――えっ? 今、XIIの声が聞こえた!


「久しぶりにXIIの声が聞こえた……」


『朝陽よ。その明日を救う力はもうXIIではない、新しい名が必要だ』


「うん、そうだね……」


 ――幼い頃の夢領域の中で、夢鬼理がくれた明日を救う力。


「この子の名前は夢鬼理……」


 ――幼い腑抜けで独りぼっちだった私を夢鬼理と一緒に支えてくれたXII……、いやユメキリイチモンジ!


「想刻文字刀……」


 ――この子がこの世界で新しい明日を救う力として生まれ変わった! だから!


「エクス……、この子の名前は、夢鬼理想刻文字刀・エクス!」


『おっ! またユメキリの名を残してくれるなんて……、よし! アタシの名前は夢鬼理想刻文字刀・エクス! でも長いからコクモンジでよろしく〜!』


【夢鬼理想刻文字刀・エクスを夢鬼理ガジェットへ納刀しました!】


「うんうん、さてと……次はこれね!」


 ――ん? これはエイアスさんが一緒にタケミツと戦ってくれた時に真っ二つにされた地然の剣と盾……。


『チッ! ようやく起きたのか、朝陽』



 ――どこかから夢斬貮型の声がした様な……、ん? よく見たら剣の下にいるわね。



「なーんだ、そこにいたんだ」


『チッ! なーんだとはなんだ! ……管理者夢鬼理、管理者朝陽、我貮型は夢覚市へは帰らない!』


「ふーん、アンタが決めたなら私達は止めないよ」


『チッ! ふーん、か……、まあ良い! 我貮型は、エイアス・アリディアとこれからもメリディとこの地燃街を守護する契りを交わした!』


「うん。なら、私達が夢斬貮型に最後にしてあげられる事はこれね……、お願い、夢鬼理」


『朝陽よ、了解した、バニングよ、これを……』


「これは……カゲロウが昔、うちに渡してきた剣片とはまた違う見たことがない結晶石ね……」


『バニングよ。夢斬貮型とエイアスの武具を打ち込む際、それも一緒に使用するが良い』



 ――それが武装錬成に必要な明日を救う夢鬼理の力の結晶分体、新しい明日を救う力を宿すのに必要な物。



「これは! ………確かにあなたと朝陽の白き聖なる力を感じるわ」


『チッ! ありがとな、管理者夢鬼理、朝陽』


「うん、それじゃまたね、夢斬貮型」


 ――この世界に残る……、でもそれは夢斬貮型が決めた事だもの……。



「バニングさん、色々とありがとうございました」


「いいのよ、アサヒ……、貴方達の明日を救う力にウチの好奇心と鍛冶職人としての魂が燃えてるだけだから!」


「はい、ありがとうございました!」


《「はーい! それじゃー、罵倒神の守護剣、覚悟はできた?」カンカンカン!》



 ◇エルタティア地下避難壕 朝陽達の部屋付近 16.8回目の真深夜刻◇



 ――うーん、左腕に違和感があるけど……、まぁそんなに直ぐには慣れないよね。



『朝陽よ、これからどうするのだ?』



「弥乃葉とシャリアさんが部屋にいるはずだから……、心配をかけちゃった二人にまず謝らないと」


 ――皆がいてくれたから、私の左腕も無事に戻ってきた……、だから次は私の番……、皆でメリディさんとエルタティアの明日を取り戻す!



 第38話 新なる三つの明日を救う力 完。



 第39話へつづく!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。