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スキル、図書室は大器晩成でした。〜今更戻れと言われても図書館になって行けません〜  作者: 佐野松 友
1章 異世界は本が少ない?

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1 定番の召喚と誤算

新作です。宜しくお願い致します・:*+.\(( °ω° ))/.:+


 突然ですが、皆様は本は好きでしょうか?


 私、楠詩織は幼い頃から身体が弱く、世界は本が教えてくれました。最初は児童向き絵本。次は絵が付いた本。漫画、小説、文庫本と、本も厚く、知識も偏りは有りつつも、色々詰め込みました。


 何故?と言われると、まるで、それが、自分の見えないステータスがプラスされて行くようで。楽しいから、でしょうか。


 さて、本題に入りましょう。23歳の誕生日にいつもよる本屋さんで文庫本を買って少々気分も昂っていた時です。…行儀が悪いのですが、読みながら歩き、つい、読み耽ってしまいまして。


 前方に歩く4人組の後ろを付いて行けば信号も安心という物。眼鏡おさげが後ろを歩いても空気と思って下さい。


 しかし、今の高校生は背が高いのがデフォなのでしょうか?170以上有りますよ。男の子なんて180はあるかな?…私ですか?154ですけど。…羨ましい限りです。高いと上の本も簡単に取れることでしょうね。


 男の子2人、女の子2人の仲良しグループさんって感じでしょうか。青春ですね。…私の高校時代は本で終わったかなぁ…。目標が図書室制覇だったのですが、勉学と趣味と目標で忙しかったです。


 まぁ、そのせいで視力がガクンと落ちましたが。…教訓ですね。適度な休憩は必要であると。


 何やら前方が明るい様な?


 そこからの記憶が有りません。まさか5人トラックか何かに突っ込まれたとか?…腕は、、動きます。目は、…真っ暗ですね。ふむ?…白昼夢と言う奴でしょうか。…そういえば、本が楽しみで少ししか寝ていませんでしたね…。


「白昼夢じゃないから。目を開けなさい」


 聞き覚えの無い声です。目を開けてみます。…白?真っ白の空間に私と卵に翼のナニカ。


「ようやく目を開けたわね…。他の4人はもう召喚されたわよー」


 他の4人?…ああ。高校生4人組の事ですね。まぁ、関係ない人達なので、どうでも。


「…え、腰巾着とかじゃなく?」


 失敬な。コレでも23です。あの子達よりもお姉さんですよ。見えないとおもいますけどねー。


「…ご、ごめんね?…じゃなくてッ!アンタも召喚されるのよっ!スキルを選びなさいっ」


 召喚ですか。高校生の時に魔法陣やら色々試した思い出ですね…。…スキル。スキル…。


「私が望むスキルは有りますか?」

「あら、澄んだ良い声じゃないの。…例えば?」


 正直、あの4人が主軸になるのはなんとなく分かります。私は多分オマケ扱いか下手すると追放、もしくは奴隷?…それは困ります。


「そうですね。静かに本を読める場所を下さい。図書室とかどうでしょう?」


「…そこは飲み食いはできるの?」

「図書室は飲食禁止です。携帯もマナーモードか電源を切ります。」

「あ、ハイ」


 常識でしょうに…。高校生の時にお茶をこぼして本を台無しにした奴はハイキックを首にぶち込みました。


「アンタ結構ワイルドだね…」


「本は時に人の命よりも重いんですよ?」


 特に考古学の古い本は破格の値段になる事もあります。日本だって、古い書物は軽く100万を越えます。


「分かった、分かったわよっ。図書室ねっ、何処でも入れるシェルターみたいな感じで、飲食禁止、…戦闘は?」


「禁止に決まっています。出禁ですよ。出禁」


「分かったわよー…。本が読みたいのよね?」

「はいっ。流石に有りますよね?!」

「うおっ。あ、あるわ。…でも、高いのよ」

「稼がねばならぬ、と言う事ですね」


 本の為に働く。変わらないですよ。


「それだと、本末転倒だから、素材を手に入れたら、図鑑として登録される様にしてあげる」

「ありがとうございますッ!」

「いいのよ、いいのよ〜。アイツらなんて最強にして下さいとかそんなんばっかりでつまらなかったからね〜」


 最強?何をもって最強と言うのか?剣を持てば何者をも寄せ付けないとかですか?…孤独の化け物じゃないですかそんなの。剣を離したら暗殺される未来しか見えませんよ。肉体も最強?…それこそ、後ろに誰が続くと言うのか。化け物の背中を守るのも化け物。国が欲しがる戦力と言うのは、適度な人選です。強い力には強い力で。弱い内に摘み取られるのが想像できますね。


「う、うん。そうなのよ〜。だから、最初は弱い状態でスタートだけど、良い?」

「構いません。本を読んだらステータスは上がりますか?」

「それは、もちろん。図鑑の完成でも上がる様にしてあげる。特殊なモンスターの図鑑を完成させたら、特典もあげちゃうっ」

「素晴らしいです。あ、私、楠詩織と申します。神様?」

「神様はアイツらの加護で眠ってるから私は別よ〜。…そうね。ラファエッグとでも呼んでちょうだい」

「ラファエッグ様ですか」

「その内会いに行くから〜」

「お待ちしてますね」


 そして、私の視界はまた暗転していった。



楠詩織。23歳独身。本をこよなく愛する人。本を駄目にする奴は死ねば良いと思う過激派。

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