招待状
扉を開けたルルンは店の中で誰もいないのかと首を傾げた。普通なら誰も居ない、プレイヤーの店には入れない。そして、こちらは客であるため返事くらいはよこしても良いと思った。
(泥棒でも入ってるのかな?)
コツコツとわざと音を立てながら店の中に入って行くルルンは戦闘態勢に入っていた。
「てめぇ、いつも変な挨拶で入ってくんじゃねぇよ」
「お久しぶりです。ルルンさん」
「レイン!?」
ルルンは中から出てきたレインに驚いたが、何かを思い出したかのように真剣な表情、アイドルの顔になり、胸を張った。
「私のアイドルとしての魅力に惹かれてやって来たんだね!!」
「スポンサーとして、当然ですよ」
レインは思ってもいないことを口にしていたら、ダンが変な物を見るような目でレインを睨んでいた。それはダンが知っていたのかという目で見ているようにも思えた。
「じゃあ、何かスポンサーとしての仕事をしてくださいよ~。今まで何もスポンサーのようなことをしてませんでしたしね」
「強欲ですね」
「ガハハハッ、そりゃ何かしてやらんといかんな!」
「そうですね。俺がスポンサーになると言ったんですからね、給料でもあげますよ」
アイテムボックスの画面を出してルルンに何をあげるかを調べてみた。出来るだけ給料に似た物を出そうと、高価なものを探していたが、金でも良いかと思った。
「宝石が良いね!」
レインがそれに了解と言って承諾すると、ダンの目つきが一瞬で変わった。
「レイン!!俺のスポンサーになってくれ!!!鉱物をくれ!!」
「却下ですね。なぜ、俺があなたのまで給料支払わなければならないんですか?大金持ちのダンさん?」
歩み寄ったダンがレインの首元を掴む。いや、掴むと言ったら語弊がある。レインの首を絞めるように自分の考えを訴える。
首を絞められたレインはすぐに抜け出すと、絞められた首をさする。
「刀……最高の刀を作り出してやる。いや、この世界が恐れ、あの運営―魔神と名乗った奴らが怯えるようなこの世界に二つとない刀を作ってやるから!!」
「ちょっ!?私の装備は!!」
「装備よりも鉄だ!」
ルルンはダンに叩きつけられた言葉に言葉を失ってしまい、その元凶のレインを睨んだ。
「装備は俺が渡しますよ」
「本当!?」
レインが給料替わりに取り出したのはピンクの色でフリルの付いたアイドル服のような物だった。
「嘘!?この服みたいのずっと探してたのにどこで見つけたの?」
「俺はこれでも課金勢ですから。それとダンさん、この魔素鋼という鉄で良いですか?」
「うひょ~ありがたいな」
アイテム化した鋼をダンへと渡した。
「あ!それと魔王達の会談があるらしいよ~。始まりの都市、第一セルドの草原が集合場所だからね」
「それをどこで?」
「え!?暗黒の……てっ奴が言ってたよ?」
すぐに何度も予測が立てられるが、レインの考えは行ってみたいという考えに辿り着いていた。無謀な賭けだろう、なぜならその暗黒の魔王は独断で動いているだろうだから。
それでもレインは行くと決めてしまった。
葉丸小話
ルルンは調教士と精神の魔法使いの職業を持っていますね。ちなみにですが、これを活かしてアイドル活動をやったりしています。
洗脳ではないです、多分。魔法の洗脳はまだ使えませんね。




