鍛冶場
レインは悩んだ末にダンの店まで行ってみることにしみた。食べ物で強化されてあるステータスで、普通よりも早く着いたなとダンが言っていた。
建築物を適当に作ったようなボロ屋、それも裏通りにある古いものだった。ぎぃと音を漏らしながらドアを開けた。
「ここだな、古臭い店だが安いし、地下もあるから気に入ってんだよ」
「家まで売るようになったんですか……」
「軍団の基地も作らないといけないからな」
ダンは安い安いと言ってはいたが、このゲームの家を買うのは有名にならないと買えないのが多かった。
中に入ると剣や盾が適当に置かれているのと、壁に飾られているので揃われてあった。
「そうそう知ってたか?アップデータが来たってよ」
「それにカンストのおかげで下段のアーツも大量に増えましたからね」
アップデートをする時は二十四時間、いつでも出来るので情報サイトを見ていなければ分からないのだが、ダンは鉱物などのアップデートがないか高い金を出して情報屋から買ったのだ。その他にもいろいろな物を買ったりするので持っている金は一二を争うものだった。
そんなダンの所持金はレインの〈魔導の竜銅〉のおかげでもあるのだ。
「大金持ち、新種鋼発見者、頑固おやじとは良く言いましたね。ダンさんがこれまでに得た二つ名がテラセルド共有情報サイトに載っていました」
「うるせぇ奴だな、摘まみ出すぞ」
そんなことを喋っていたらダンの作業場まで来たら、熱気という言葉では語れないほど熱いものが出ているものが見えたHPを見ると徐々に削れていった。
「耐性は?」
「熱耐性、打撃耐性:微と言ったところだな」
「鍛冶師になった方が強くは……なれないですね」
少しだけ強くなるかもと考えたが、すぐにその考えを頭の中から脱ぎ去る。そんなに持っていても強くなれないと思えたレイン。
「打撃って自分の手でも打ったんですか?」
「そうだぜ、作るときだって時間、素材、打ち方に出来上がりが変わってくるんだぜ?」
熱した鉄にどこにでも打てるが、打つ場所などは光った場所だったりと細かく表示される。もちろん適当に作ったとしても本人の技量によっては性能が違ってくる。
だからこそ、ダンという男はその性能にこだわってこのゲームでも五本指に入る鍛治師だ。
「アイドル、ルルンがやって来たよ!!」
扉をこじ開けるように無理やり入ってきたその声にレインは聞いたことがあった。




