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1865日  作者: 蒼井さくら
6/6

Lily fin.

眩しい光が窓から差し込んで、由梨を起こす


「ん…」

ふぁぁっ、とあくびをして、グーーッと伸びをしてから

枕元にある

14歳の誕生日に3人からもらったパステルカラーのおうちの時計を確認する。


6:30


いつも通りだな、と呟いて制服に着替えて階段を下りていく



ーーー


「おはよー?」

いつもなら、ご飯を作る音とか、テレビの音とか、するがなんの音もしないリビングに不思議に思って、

そーっとドアを開ければ


ソファできちんと寝ている兄涼介、ちょっと大きめのソファで豪快に寝ている悟、床で毛布をかぶりくるんと丸まっている蒼大がいた


「らしいといえば、らしい…のか?」

ローテーブルに色々のっているところをみれは、昨日曲について話し合っててそのまま寝たのだろう

3人のそれぞれの寝姿にクスリと笑いをこぼして、キッチンへ向かう


「寝顔は可愛いのになぁ。」

ベーコンを4人前フライパンで焼きながら独りごちる


今日の朝ごはんはベッグエネディクト

たいそうな名前の割に簡単に作れるし、これは何度も作っているから失敗しない!


「寝顔高く売れるかもなー。蒼大が一番儲けられそうだな」

チンっとなった、オーブントースターから、クロワッサンを取り出す


「いや、あえての悟か?」



マヨネーズと卵の黄身を混ぜて、考える

いつも硬派な男の寝顔!これ売れるな


よし!そうと決まれば、写真を撮りに行こう!

混ぜてた皿をトンっ、と置いて

そっと3人を伺う


「まだ寝てる…」


ふふっ、と怪しい笑みを浮かべて抜き足差し足でソファへ近づいていく


スヤスヤと眠る、涼介をパシャリ、

いつもはちょっと気むずかしげな顔の悟のあどけない寝顔をパシャリ。


ふー、ここまでは大丈夫。そして最大難関、人の気配にさとい蒼大を撮るのは一苦労なのだ


「おちつけあたし、」

吸って、吐いてと大きく深呼吸をしてから


蒼大のヘラヘラしてないかわいい寝顔をパシャリとケータイに収める



「ミッションコンプリート!」


自分の仕事に満足して、ニコニコとまたキッチンへ戻っていく



クロワッサンにベーコンを載せて、その上に温泉卵を添えてソースをかければ…


完成!簡単ベッグエネディクトー!


まだ起きる気配のない3人の分はセットだけしておく


「温泉卵は、作れるよね?」

チンしたら、固まってしまうだろう卵はメモを残して

あとはラップをして冷蔵庫にしまう



「我ながら完璧っ」

ルンルンとテーブルに運んで優雅に朝食…


「!?」

時計を見て驚いた。ただいま7:50

学校までは歩いて20分で、8:30までにつかなくちゃだ。

となると、食べる時間は10分ほど



「うそでしょーっ、」

と半泣きになりながらもしっかりとベッグエネディクトを口に運ぶ由梨


あいつらの写真なんか撮ってるからだ…


先ほどの自分を後悔する


バカーッと叫びたいが今は何よりも食べること優先


頭で色々考えながらもパクパクと口に運び

なんとか食べ終える


食洗機にお皿をいれて、


時計を見ると8:13分


やばーいっ!

いそがなきゃっとバタバタ準備していってきまーすと家を飛び出していった



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