13突然の告白
いつものごとく読書に集中していたら時間を忘れるらしい。タクシーに乗って繁華街で降りれば、色々な店が並んでカラフルな商品がひしめき合っている。
「食べたいものは有りますか?」
そんなことを言われてもわからない。任せればお洒落なカフェレストランに入った。
初めて飲んだアボカドジュースは美味しいし、サンドイッチのチキンがジューシーで美味しかった。
朝あれだけ食べたのに昼にはちゃんとお腹がすくらしい。
デザートのフルーツ盛合せにぱくつきながら、ずっと気になっていることを聞いた。何となくタイミングを逃していたのだ。
「ねぇ先生、どうして急にこんなところに来たんですか?」
「今頃ですか?貴女の危機感の無さには本当に驚きます」
「気にはなってたんですが、聞きそびれてしまいまして……………」
貴女らしいと漆原は笑うが、答える気はないのかはぐらかすつもりなのか咲希の顔を見て考えこむ。
「そうですね。貴女を口説くために。それが第一の目的でしょうか。日本では邪魔者が多過ぎる」
はい???
突然何を言い出すの???
言葉も出ないのに、また畳み掛けてくる。
「理解出来てなさそうですね。鈍感にもほどがありますが………未だ私を理解出来ていないってことでしょうか。
私はそんなに暇でも、お人好しでも有りません。目的がなければ行動しませんし。
その私の行動を思い出してみてください。
三年じっくり待って、ここまで囲ったんです。卒業までのあと半年くらい待ちますよ。
でもこれからは本気で口説きますから覚悟してください」
ええっ……………?
何それ?いったい、ど〜ゆ〜こと?
先生が私を好き?なんで?わからない!
頭の中はパニック!だというのに、当の犯人は涼しい顔で眺めて楽しんでいる。
「食べ終わったなら行きましょう。これから買い物を楽しんで、飲み物や食料品の買い出し。夜はディナーの予約をしていますから忙しいですよ」
そう言いおいて訳のわからない放心状態の咲希を引き摺って行く。いくつもの店を回り、咲希のドレスや靴、バッグ、アクセサリーを次々買い込んで、水、ビール、ワイン、お菓子やナッツも買い込んでタクシーでホテルに戻った。
咲希が漸く正気に戻ったのは、ホテルの部屋で買い物の山を見てからだ。聞けば全て咲希の物だと言う。そんな覚えはない!
どれだけぼぉっとしていたのか呆れと後悔と同時に押し寄せた羞恥に身悶えする咲希だった。




