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Savior ~救済者~  作者: A
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第九話 同行者

窓から光が差し込み、鳥のさえずりが静かに聞こえ、食欲がわく美味しそうな香りがノエルの鼻をかすめる。ノエルの瞼がゆっくりと開かれ、ようやく目も頭も覚めると辺りを見回した。


「....。(あれ?...誰もいない....)..とりあえず、起きよう。」


ノエルは、テキパキと身支度を整え美味しそうな香りを出している食卓へと向かった。


ノエルが食事をする部屋に着くとテーブルには色とりどりの野菜や果実、肉などが少なくも多くも無い量が並び置かれていた。しかし、テーブルに腰を掛けているのはエルの母親とエルの弟であるカミュの2人だけであった。ノエルが部屋の入り口に突っ立っていると2人が笑顔で話しかけてきた。


「おはよう、ノエル君。そんな所に立ってないでこちらに来て座りなさいな。」

「ノエル兄ちゃん、おはよう!一緒にご飯食べようよ。」

「おばさん、ミュー君おはようございます。では、お言葉に甘えてご一緒させて頂きます。」

「ノエル君、遠慮しないで食べてね。」

「はい!...ところで、エルとおじさんは何処に行ったのですか?」

「エル兄ちゃんはお外で剣振ってて、パパはお仕事しに出かけたんだ。」

「へぇ~。(朝から素振りって.....。そーいえば、船でも素振りしてたな..。)


ノエルは、船の上でこっそり素振りをしていたエルを思い出していた。そして、こっそり素振りをしていた事をノエルが知っていると分かった時のエルの吃驚びっくりした顔も思い出して思わず笑ってしまった。しかし、1人声を殺し目に涙を溜めて笑うノエルを2人は不思議そうな顔をしたが、ノエルの笑顔を見て笑ったのであった。ノエルは、ひとしきり笑った後エルの母親に話しかけた。


「エル、遅いですね。」

「フフ、もうすぐ帰ってくるわよ。」

「そーですね。」

『ただいま~。あ゛ー、腹減ったぁ~』

「あっ、エル兄ちゃんが帰って来た!」


ノエルとエルの母親が話し終わった時、丁度エルが帰ってき来た。そして、カミュはドタバタとエルの元に掛けていった。その後すぐにカミュとカミュに手を引かれたエルが姿を現した。


「おはよう、ノエル。」

「おはよう。」

「「ぎゅるるるぅ」」

「「.....。」」

「えへ、お腹減っちゃった////」

「フフ、カミュったら。」


ノエルとエルが挨拶を交わした後、カミュのお腹が鳴りドッと皆一斉に笑い出した。そして、食事をし始めたのだった。食事を終えたノエルは、一日泊めさせて貰ったお礼として洗濯物や牧割り等を手伝った後荷物を背負いエルの母親がいるであろう小さな庭へ歩き出した。ノエルが庭に着くと思った通りエルの母親がいて、植物に水を与えていた。また、庭には母親を手伝うカミュの姿もあった。


「おばさんとミュー君に話があるんですが....。」

「どうしたの?そんな格好して。」

「えと、そろそろこの国を出ようかなと思いまして。」

「そう。寂しくなるわねぇ。」

「ねえねえ、ノエル兄ちゃん、お出かけするの?僕も行きたい!!」

「あはは。....ごめん、ミュー君。君を連れて行くことは出来ないんだ。」

「やだ、ノエル兄ちゃんとお出かけするぅ。」

「俺とお出かけしたいんだったらミュー君はお母さんとバイバイしないといけないんだ。ミュー君はお母さんとバイバイしたくないでしょ?」

「ママとバイバイ....やだ。」

「うん。だから今回のお出かけは我慢しよ?次のお出かけは一緒に行こ?」

「うん!次はノエル兄ちゃんとお出かけする!!約束だよ?」

「うん、約束。えと、色々とありがとうございました。」

「いーえ、いつでも訪ねて来てね。その時は、歓迎するわ。」

「ありがとうございます。。...じゃあ、さようなら、おばさん、ミュー君。お元気で!」


ノエルはそう言いながら2人に背を向けた。そして、後ろから別れの挨拶が聞こえたのだった。

それから、数分後聞き慣れた声がノエルの名前を呼んだ。


「よっ、ノエル。」

「やあ、エル。何してんだ?こんなところで」

「いや、...えと..人を待ってんだ。」

「へぇ~、まだ来てないみたいだけど...。」

「あー、それはもう心配ない。ところでノエル、もう行くのか?」

「あぁ、お前にこれ以上迷惑かけれないからな。それに、....一刻も早く国に帰らなければならない。」

「そうか。後、迷惑だとは思ってない、全部俺の意思でしたことだ。」

「ありがとう。またいつか会いに行くよ、エル。」


ノエルは、微笑みながらエルにお礼と別れの挨拶をして歩き出した。


(今思えば、あいつと一緒に過ごした時間はとても楽しかったなあ...。あいつと離れるのは少し惜しい気もするが仕方ない.....。また、...会えるだろうか......。)


ノエルが歩きながらそんな事を思っていると肩をポンポンとたたかれた。ノエルは、盗賊か何かと思い素直に振り返った。そしてノエルの瞳はゆっくりと見開かれた。


「なっ、なんでここにいる!?エル!?」

「よっ、さっきぶり。」


ノエルの目の前にいる太陽の光でキラキラと輝いている白髪に今は笑っている為見えないが緑色のの瞳を持ち笑っている青年、エルがいたのだった。


数分後...


「で?なんでお前がここにいるわけ?」

「あー、俺もメイフィスアーサ王国に用が出来たんだ。」

「そうか。」

「だから、一緒に行こうぜ。」

「ああ。」


ノエル達は、再び歩き出し2人はメイフィスアーサ王国を目指したのだった。






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