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影43
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律子は、これまでたくさんの死を見てきた。
飼っていた鶏の死。猫の死。犬の死。祖父の死。祖母の死。親友の死。そして、父の死。数え切れないほどの信じられない死があった。
律子がどんなに祈っても、どんなに願っても、死んだものが生き返ることはなかった。
『死』こそが、本当の姿なのだ。『死』こそが、間違いなく約束された真実なのだ。
もし、誰かの犠牲で成り立った命があるとすれば、生きることこそがきっと恩返しなんだろう。
そして、前に進むためには、『無』になることも一つの生き方なんだ。




