三十五話〜詰問〜
「さて、ゆっくりしようかな」
僕は晩御飯を食べ終わり、自室でスマホを操作した。
因みに晩御飯はカレーライスだった。
「Seinを起動してみるか」
Seinのアプリをタップして画面を見る。
「え……? 」
僕は驚いた。
何故なら光ちゃんから大量のメッセージが来ていたからだ。
その数なんと20件。
僕は急いで光ちゃんの個チャをタップした。
光:カケちゃん、今日はどうして部活に来なかったの?
光:体調が悪かったの?
「いつも土曜は部活の練習が有るからな。野球部の監督とチームメイト達は今日休んだって知ってるけど、光ちゃんは陸上部だから知らないんだよね」
僕はそう言いながらメッセージを読んで行く。
光:私、とても心配だったんだよ?
その後のメッセージは不在着信が主な内容だった。
何だか怖いな……。
そんな事を思いながら最後のメッセージが有る場所まで画面をスクロールする。
光:もう知らない……。カケちゃんのバカ!
最後のメッセージにはそう表示されていた。
「光ちゃん怒ってるな……。理由を話すか」
僕は通話の画面をタップした。
PLLL……
光ちゃんは直ぐに電話に出た。
『ねぇ……。部活休んで何処行ってたの? 』
とても不機嫌な声。
『ちょっと先輩の家に行っててね……』
『何で教えてくれなかったのかな? 』
『朝早くに家を出なきゃ行けなかったから……』
背中に嫌な汗が流れる。
『うふふ……。その先輩って寒川先輩だよね? 』
光ちゃんが妖しく笑う。
恐らく今の彼女は目のハイライトが消えているのだろう。
『う……うん……。良く分かったね……』
『簡単な事だよ……。寒川先輩は野球部のマネージャーだったしカケちゃんの事を何かと気に掛けてたからね……』
『そ……そうだね……先輩は僕が光ちゃんと復縁出来る様に協力してくれるって言ってたよ……? 』
電話越しに感じる恐怖に段々身体が震えて来る。
『そう言って私からカケちゃんを奪うつもりなんだよ……! 私は寒川先輩がカケちゃんの事を好きって事知ってるし……』
『確かに先輩は付き合って欲しいって言ってたけど、僕は光ちゃんを信じてるから……』
『そっか……。有難う』
落ち着きを取り戻した光ちゃんの朗らかな声。
『どう致しまして』
『もうこんな時間! もう寝るね。カケちゃんお休み! また月曜日学校で会おうね』
ふと時計を見ると23時になっていた。
『うん、お休み光ちゃん』
僕は光ちゃんが通話を切ったのを確認するとそのまま眠りに就いた。




