75話
「そうじゃな…あそこの魔族にでも聞いたらどうじゃ?入ってこい。お二人さん」
火の精霊王がそういうと、扉からアムドとフォルカルが入ってきた。
「リカ。外してくれるか?…」
面々がリカをみるので、リカも空気を読んだのか、そっと俺から離れ部屋を出ていく。
「その…ハジメ…すまなかった」
「大丈夫だ。それより、怪我が治ってよかったよ。それで、なんでお前がいるんだよ」
「ははは!ひどいなー。私がアムドゥスギアスを直したのですよ?」
「そうなのか?」
「うむ。悪魔には聖魔法…いや、確か回復魔法といったか?悪魔には毒でな。悪魔は闇魔法か悪魔の魔力でしか回復はできない」
「それで、私が」
「そうか…それで、フレアだったか?二人に聞けとはどういうことだ?」
「おお!名前で呼んでくれるのか!聞いてみればよいではないか?二人の主人の話を」
火の精霊王がそういうと、二人の悪魔は顔を見合わせた。その後、決心したよな表情で話し始める。
「私たちの主人は、ルシファー様は元人間でな…悪魔にも人にもなれなく、悪魔と人にもなる存在だった。ルシファー様は人間時代のジョブ「聖闘士」の聖魔法に、悪魔の悪魔魔法を使えるので聖魔法で悪魔を切り伏せ王となったのじゃ」
「それから、悪魔と人間の和解を目指した。しかし、それを拒否した悪魔もおりました。その悪魔はみな地の底、地獄に行きました。」
「それで、それが俺になんの関係があるんだ?」
「ルシファーが悪魔になった理由じゃが、それは『神曲』のせいなのじゃ」
「『神曲』が?」
「ああ。『神曲』の《地獄篇》があるのはしっておるじゃろ?悪魔のみ使用できる音楽じゃ」
「ああ…それで、俺はアモンを倒そうとした」
「そうか。まあ、それはコントロールができなかったんじゃろ…または合わなかったか。まあ、詳しいことは彼奴に聞けばわかるじゃろ」
「彼奴?」
「えーと…名前は…アルバスじゃったか?」
「アルバス?…ああ、確か賢者だったか?」
「そうじゃ。まあ、あったことがあるじゃろ。聞いてみるのじゃな」
すると、突然空間に一本の切れ目ができた。その切れ目から、美しい足が出てくる。そして、だんだん姿が現れてくる。俺も身構えるが、精霊王は少し汗をかいている。
裂け目から出てきたのは、まるで作り物ようにきれいな女性だった。女性が完璧に出てくると裂け目が戻った。
「フレア様。突然飛び出したと思ったら、連絡もなく、どこをほっつき歩いてたんですか!さあ、帰りますよ!仕事が貯まっていますし!アガレスの再生もまだじゃないですか !」
「アガレスの再生!?!?」
「どなたですか?…まあ、いでしょう。フレア様!アガレスを再生するのですが、不死鳥が駄々をこねてまして…不死鳥曰く「フレアちゃんの炎が食べたい!おなか一杯にならない限り僕ちゃんは動きましぇーん!」と」
「はぁ…わかった。では、もどるか。」
そういうと、女性は空間に爪を立てて、そのまま下までおろすと空間が裂け、裂け目に入っていく。
精霊王は俺に微笑むと、炎に包まれた。
「私も帰るかの…」
「いえ、アムドさんはここに残っていてください。私が、ルシファー様に今回のことを説明してきます。それと、これを。」
フォカロルは、手を差し出すと一瞬黒い魔力が手のひらを覆うと、手にひらには黒い塊があった。
「いや、これはうけとれない!」
「いえ。一時的に渡すだけです。なにか、あった際に使ってください。ここに帰ってきたら、返してください」
「わかった…」
「それと、ハジメ様。地獄の悪魔がこの場所を知った可能性がありますので、鏡空間ではなく、町にいるべきかと」
「わかった。」
「では、行ってまいります」
そういうと、フォカロルはそっと前かがみになると背中に身長の二倍はあるであろう大きな鷲の翼が4枚生えた。そして、そのままホバリングすると腕を前に突き出す。すると、目の前に真っ暗な空間が現れその空間に入った。
「ったく…お前らの移動手段はなんでこうも、オーバーなんだよ…ん?どうした?」
「いや…お前は私が守る。お前に助けられた命じゃ」
「いや、俺が助けたわけじゃないんだが…まあ、俺でなく、みんなを助けてやってくれ」
「承知した。」
「それで、フォカロルから何を渡されたんだ?」
「ああ。『神曲』じゃ…」
「そうか。なあ、悪魔は全員『神曲』を持っているのか?」
「いや、持っているかは運じゃ。持っていれば強くなるが、持っていなくとも強いものは強い。」
「そうなのか…」
ベッドに背を預けた。少し、疲れたな…




