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秘書と記者

「あーあ、今日は本来折角のお休みなのに誰かさんが記者さんと会っちゃうからなあ……しかも女の子と」

ホテルの朝食会場で朝食を取りながら向かいの席の居る深志への嫌味を放ては溜息を一つ、表情は明らかに不機嫌をアピールするのか態とらしく頬を膨らませる深澤。

そんな深澤に対して深志は苦笑を浮かべ乍謝罪の言葉を並べ、少しでも機嫌を取り戻そうと彼女にとある提案をする。

「本当に申し訳ないって思っててさ……その代わりって言ったら何だけど、総理に言われて今度箱根に行く話、あれそのまま直帰する予定を少し湯船に使って行こうよ。あそこの24時間入れるホテル。未来も好きでしょ?だから許して!」

机に額を付くほど頭を下げて、再度謝罪をする。

それを見た深澤はもうしょうがないなあ、一度認めちゃったしと溜息ついて許す。


「あ、深志議員、お久しぶりです。突然のお話ですのにご対応頂きありがとうございます……上席から少しでも情報を、と強く言われてしまいまして……申し訳ありません」

岡田は深志を見つけるなり、突然の依頼についての謝罪をすると隣に居る村井も同時に頭を下げる。

「岡田さん、村井さん。お久しぶりです。……いえ、大丈夫ですよ。こちらこそ、私の予定に合わせて此処まで足を運んで頂きありがとうございます」

深志は2人に柔らかな笑みを浮かべる。

「えっと……お隣の女性の方は確か……秘書の方で宜しかったでしょうか」

岡田は深澤に目線をやれば、深澤が秘書であると言うのは波田から聞いていて知っては居るが、初対面と言う事もあり、敢えて深志に伺う。

「ええ、そうです。ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。私の秘書を務めて貰っている深澤未来と申します。」

深志は申し訳ないと苦笑を浮かべて、隣に居る深澤を2人に紹介する。

深澤も深志による紹介を受けた後に自身の名刺を渡しながら自己紹介を始める。

「お初目にかかります。私、先程、深志よりご紹介がありました深志の秘書を務めております、深澤と申します。……岡田様、そして村井様につきましては深志は元より波田さんからもお話をお伺いしておりました。何時も深志がお世話になっております」

「初めまして、御丁寧にご挨拶頂きありがとうございます。私、文藝夏冬の記者を務めております岡田と申します。そして隣に居るのが岡田と申します。本日は何卒宜しくお願い致します」

岡田は深澤の名刺を受け取りながら、自身の紹介と村井の紹介を済ます。

村井は紹介を終えると一礼し、深澤と名刺を交換する。

数秒間を置いてから深志から今日の流れを岡田達に伝え、予定を進めながら取材を受ける旨を伝えた。


日原鍾乳洞へ深澤の運転で移動する車内で岡田が切り出す形で早速取材が始まる。

「早速ですが、お話をさせてお伺い出来ればと思うのですが、最初に今回の総合福祉施設に設置場所は奥多摩の廃村、峯集落でお間違いないでしょうか」

「そうですね……基本的には峯集落という方針で進めています。矢張り都内に置いておきたいという事もあり、なかなか都内でスペースが確保が難しいですが廃村ならという考えです」

「なるほど、では、話が全体的に纏まるのはいつ頃を目安にしているのでしょうか」

「それにつきましては、まだ調査段階なのでこれから

詳細の内容、時期等は決まっていくと思います」

「そうなんですね……恐らくこの規模ですとかなりの金額になると思いますが、その資金の調達方法は決まっているのでしょうか」

「それにつきましては私の中では案はありますがまだ総理とお話出来ていないので、現状は決まっていないですし、考えもお伝え出来ないです。申し訳ない」

「いえいえ、とんでもないです。またお話できるタイミングでお伺い出来ましたら幸いです」


このような形でその後も、取材が続いていると日原鍾乳洞に着く。

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