第7章 3話
どっちにもいけない。
前後左右敵だらけ。
突破出来るほどの隙間も無い。
びっしりと埋まっている。
「くっ・・・」
これまで何度なく決めた覚悟を私は感じた。
ミミックとジャキャーンが迫って来る!!
「・・・?ヨーコ様!」
フェアが叫ぶ。
これは・・・?
まるで私を無視するように、ミミック達とジャキャーン達が戦い合う。
・・・どういう事?
呆然と見守る。
まるで私達なんていないかのように、争いが起きている。
私はぴくりと動く。
すると!
ミミックとジャキャーンが私の方を向く。
え・・・?
まさか・・・。
そのまま止まる。
すると再びミミック達とジャキャーン達が争う。
もしかして・・・。
こいつら・・・。
「ヨーコ様・・・?」
フェアが心配してのぞき込む。
フェアは空を飛んでいるせいか、こいつらにも反応してないみたい。
つまり・・・。
こいつらは動く物に反応しているに過ぎないんだわ。
しかも低い位置で動く物を。
さっきは私が動いていたから、それに反応して追い掛けていたんだわ。
だけど今は微動だにしていない。
このままずっと止まっていれば・・・。
「・・・!!ヨーコ様!!巨大なミミックが!!」
あっ・・・!!
そうだわ。
これがあったんだわ。
どうしよう・・・。
どんどん迫ってくる。
当然・・・。
この巨大なミミックも動きに反応しているんだろう。
だけど・・・。
このままジャキャーン達に攻撃したとしても・・・。
巻き添えを食らう可能性が高い。
なにせ・・・。
まっすぐこっちに向かって来ている。
これはかなりまずい。
かと言って今動いてもやられるし・・・。




