第5章 7話
ゾンビ達がゆっくりと近づいて来る。
だけど・・・。
私の考えに間違いが無ければ・・・。
このままユニコの角を持ったままで解決出来る。
「ヨーコ様・・・」
ユニコが心配している。
確かに賭けよ。
それは私も認めるわ。
でも・・・。
これ以外に有効な手なんて何もないんだから仕方ない。
ついにゾンビが私に触れる!
だけど!!
ゾンビの方が崩れて行った。
やった!!
読み通りだわ。
「ヨーコ様。これは一体・・・!?」
フェアも驚いている。
「簡単な話よ。こいつらは聖なる力に弱いんでしょ?そしてユニコの角の力は聖なる力、ただしその力は限定されてるけど・・・。私にはその力が効く。だからこそその角を触ったままの私には聖なる力が使える」
「・・・そうか!つまり・・・ヨーコ様が聖なる武器なのか!!」
ユニコの言う通り。
だから私に触ったゾンビは崩れて行った。
私の読みは当たったわ。
「貴様!!いつの間に!!」
どうやら、今頃四天王の一人が来たみたい。
「あっ!ヨーコ様・・・こいつは・・・リッチですよ!!アンデットの中でも最高クラスに強い存在です!!」
これがリッチ・・・。
確かに・・・かなり強い存在。
それが・・・今、目の前にいる。
私は緊張する。
だけど・・・こいつもアンデットに変わりない。
つまり・・・。
ユニコの力に弱いって事。
もっともゾンビみたいに簡単に触ってくれるとは限らないけど。
「いつの間にって・・・。そりゃあ階段使って無いもん。当たり前でしょ?」
そう。
私は途中から飛び降りている。
だから、一気にユニコの所に来ている。
意表をつくにはこれしか方法が無かったわ。