422/753
8話
地蔵の所に来ていてと、言いかけた祐斗は口をつぐんだ。がつーんっと大きな音が、響いて聞こえてきた。
「もしかして…」
『おい、もしかして何だよ?祐斗君、今どこに居るんだ?』
がつーん、がつーんっと続けて音が聞こえてくると、祐斗はちかの方を見た。ちかは落ち着いて、腕を組んだままだったが、目を細めて音がする方を見ている。
「地蔵の方だろうな…」
「バット女でしょうか…」
『バット女?また出たのか!?』
「はい、たぶん…俺はむつさんの指示で離れた所に居てはっきりとは分からないですが、夜中にこんな音がするって事は…ちかさんもそう思ってるみたいですし」
『ちか!?誰だそれ…とにかく、分かった。器物破損と殺人未遂の女だからな、そっちに行くから』
「はい、すぐにお願いします‼」
『分かった』
ぷつんっと通話が切れた。




