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俺は男だ? ~三十路オトコ性自認を探し求める~  作者: モーニングあんこ


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2話 出会い ☆☆

エロ度★★


【あらすじ】

32歳。妻と暮らす。長い事セックスレスが続く。思い切って風俗に行き、風俗で慣らし後ろでもイケることを知った宏一。同僚からマッチングアプリでセフレでもと言われ、性癖から異性より同性ならと恐恐こわごわ登録。返事が来る。出会うことを決意。体だけの関係を求めて。


【登場人物】

日野宏一 ヒノ・コウイチ 32歳。会社員。既婚。

ヒロ マッチングアプリでの名前。同一人物。38歳で登録。


レン マッチングアプリで出会ったゲイ。見た目が若く可愛い。女の子のように見える。保育士。


店員 ミックスバーの店員。口調はオネエ言葉。レンと親しい。

-翌日-


 ははは。自分でも驚きだ。まさか。自分が。信じられない。これ、動画撮られて動画サイトにあげられて、吊るし脅されたら俺仕事行けなくなる。社会的に消されてしまう。待ち合わせしてるけど、あーもう無理だ。もう帰りたい。メールして帰ろう。もうムリ!!


  ??「あの~ヒロさんですか?」


 可愛らしい声がする。これは騙されか。

 キョドりながら声の方を振り向き応える。


  ??「やっぱり。へぇ38歳とは思えないほどお若いですね。背が凄く高い。カッコイイ」


  ヒロ「れ。レンさんですか?」


  レン「はい。イメージと違いましたか?」


  ヒロ「いえ。写真通りというかなんというか。あーまぁ、男性にこのような言葉は失礼とは思いますが、カワイイですね。あーごめんなさい」


 頭から汗が滝のように吹きだす。背を丸め首が見えなくなるくらい小さくなろうとする。

 見かねてポケットからハンカチを渡す。


  レン「よかったらどうぞ」


 慣れているのか、軽い声で言われることにより一層の緊張。汗がシャワーのように毛穴という毛穴から吹き出しているような感覚。


  ヒロ「あぁ申し訳ない。汗臭くなっちゃう」


 申し訳なくもぐっしょりと濡れたハンカチ。


  ヒロ「おはずかしい。あの。ハンカチは洗ってお返しするので。はい」


 顔が熱い。スーツの下は汗で背中がびっしょりなのが分かる。


  レン「え?また会ってくださるんですか。嬉しい!それでどうします?先にお食事します?それとも」


 何を言われてるのかわからず


  ヒロ「あっはい」


  レン「わかりました。行きましょ」


 宏一の手を引っぱり繁華街へと進む。


  ヒロ「あっ。えっとどこへ」


  レン「ホテルだよ。行こ」


 まだ陽が高い。知り合いに見られたら。そう思うと男同士でホテルって誰かに見られたら。


  ヒロ「ちょttt。まだ明るいから先に食事しよう!」


  レン「あーそっか。初めてだって書いてあったね。うん。ごめんね、気が利かなくて。どこ行く?お腹空いてるならヒロくんに任せるよ!」


 腹なんて減って無い。緊張して腹の減りなんて微塵も感じもしない。

 下を向くヒロにしゃがみ目を合わせ、まっすぐな目で見て来る。


  ヒロ「あーじゃあ、レンくんの行きつけの店に行こう」


  レン「じゃあ、気持ちが落ち着く()()の店に行こうか」


 仲間?やばい。


  ヒロ「怖いとこ?」


 目を丸くする。


  レン「怖い?ん~人によるかなぁ」


  ヒロ「あまり、お金ないよ?」


  レン「んふ。そんな高級なお店じゃないよ」


 ころころとよく笑う。

 高級かどうかではない。

 断る理由が浮かばない。言われるがままに着いて行く。


  レン「ココだよ。階段を下ったとこにあるんだ」


 徐々に暗くなる階段を下りる。


ガチャ


  店員「いらっしゃ~い。あら。レンじゃないの~。久しぶりね」


  レン「うん、おひさ。今日はもうひとりいるよ」


 頭を下げて入る。中は少し暗い。店員の顔もよくは見えない。


  店員「やだーレンったら。イイ男連れてるぅ↑」


 仲間ね。はいはい。そっちね。よかった。

 目が慣れてきて店員の顔が見える。なかなかの高身長。つい足元を見る。ヒールは履いてない。自前の身長とわかる。


  レン「大丈夫そう?」


 頷き、肩をポンポンと叩く。


  店員「どうやって出会ったの?」


  レン「それはいいからさ、席案内してもらえる?」


  店員「やだぁもう。席はお好きなところへどうぞ。今お水持ってくるわ」


 まだ、明るい時間と言うこともありまだお仲間はいないようだ。

 出された水を一気にゴクゴクと飲む干す。

 店員とレンは親し気に話す。まだ緊張は解けない。


  ヒロ「ン。水ください。あぁ、ピッチャーで」


 店員は目を見開きながら首を軽く横に傾げ奥に入る。


  レン「ここなら安心でしょ」


 さりげなくテーブルに載せた指を撫でるように触る。


  ヒロ「そう。ですね」


 ゾクっと腕に鳥肌が立ち上がるのがわかるほど。

 積極的だな。そうだ。ホテルに直行しようとしたくらいだ。


  店員「おまたせ。たくさん飲んでね。もちろんタダよ」


 なんかのジョークらしいがそれどころではない喉がカラカラ。

 こういう店も初めてだ。


  レン「ねぇ自己紹介でもしよっか。ボクからね。普段は保育士をしてるんだ。職場にはゲイだって伝えてあるよ。子どもたちのお母さんたちは知らないから、知り合いの女性を紹介してくれる人がいるけど断るのがツラくて。もう正直に言っちゃおうかな。って」


  ヒロ「伝えない方が良いと思いますよ。苦しいでしょうけど」


  レン「そう!そうなんだ。園長先生にも言われてて『職員だけが知っていれば良いことであり、2・3年もしたら卒園するような間柄で伝えるのはリスクが高すぎます』って言われて。ヒロくんは大人だからわかるんだね」


 暗めな店内でも分かる柔らかな笑顔。じっと目を見ながら微笑む。


  ヒロ「まぁオジサンですから。園長先生はなかなかの人格者ですね。良い職場です」


  レン「ありがと。じゃあ次はヒロくんね」


  ヒロ「えーーと。38歳の会社員です。まぁ服を見ればわかりますね。最近自分の立場というか身分?なんていうか。えーー」


  レン「だいじょうぶ。落ち着いて。まだ分からないんだよね。だから緊張して汗かいたんでしょ。そっかぁ。それでその経験はあるの?」


  ヒロ「経験?ああ、えっと。風俗だけでして」


  レン「ホント!?じゃあボクが最初の男ってこと?嬉しいいいいい↑」


 テンション高い叫び声に店員が近づく。


  店員「なになに?楽しそうだけど」


 耳打ちすると


  店員「やだーお初?レンって持ってるわぁ。羨ましい。先に私にちょうだい」


  レン「ダ~メ!」


  店員「冗談よーもう。ほら。カレ緊張しちゃってるじゃない。お水足りる?」


 うんうんと頷き、大丈夫と手で合図。


  店員「そう。食事したらホテル行くの?」


  レン「イクイク~」


  店員「カレ困った顔してるわよ」


  レン「ごめんなさい。調子に乗っちゃいました。無理に今日行かなくてもいいです。こうして会えただけでも」


 上目遣いで謝る。あざといと分かっているが、なんというか女子大生みたいでカワイイ。


  ヒロ「いえ。レンさんの人柄がわかっただけでも収穫です。あーっといい意味ですよ」


 レンくんからレンさんになりどことなく壁が少し高くなった印象を受ける。


  レン「ごめんなさい。つい気持ちよくなっちゃって。感じ悪いですよね」


 空気を読んだ店員は、ごめんなさいのジェスチャーをして奥へ移動。


  ヒロ「それより、食事にしませんか?俺は何でも食べれるので、レンくんに任せます」


 再びレンくんに戻る。気持ちが落ち着いたのだろうか。これをチャンスと受け取り、数点注文。


  レン「お酒は?」


  ヒロ「感覚を鈍らせたくないので今日は遠慮しておきます」


  レン「分かった。じゃあボクもソフドリにしとこ」


 口にする感覚を鈍らせたくない。と、口にする。

 当たり障りのない会話と食事を楽しみ、小皿が空いていくのを見て再び緊張感が戻って来る。

 

  ヒロ[こんな小柄でカワイイのに攻めなのか]


  レン「また緊張してる?じゃあまた汗が噴き出る前に行こう。外、暗いはずだよ」


 支払いを済ませ、店を出ると空はすっかり暗くなり街灯とネオンが輝いている。これなら。


またみてね。

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