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俺は男だ? ~三十路オトコ性自認を探し求める~  作者: モーニングあんこ


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10/36

10話 彗蓮 ☆

エロ度★

  レン「今日はこの辺にして、家に帰ってゆっくりしよ」


  宏一「いや、手首は固定しておけばいいんだから、レンの職場の近くに行ってみたいな。どんなとこなのか見て見たい」


  レン「いいよ。休みだから中に入れないけど」


  宏一「分かってる。ただ、レンが普段どんな仕事してるのか想像してみたくなってね」


  レン「授業参観みたいで緊張しちゃう」


 電車を乗り継いで、徒歩で到着。


  レン「家からだと30分くらいなんだ」


  宏一「ここか。木目調で自然な感じがあってかわいいな」


  レン「でしょ。このデザインが好きなんだ」


 ふたりで門の前でウロウロしてるのを見られた。


  年増の女「あなたたちここでなにしてるの?警察呼びますよ」


  レン「すみません。ここの関係者です」


 年増の女は、レンを見つけて。


  年増「レン先生じゃないですか。ごめんなさい。そちらの男性の陰で見えなかったわ」


 レンの笑顔が少し怖い。


  年増「それでなにしてらっしゃるの?そちらの男性は?」


  レン「こちらは友人です。職場を見て見たいと言われてお連れしました」


  年増「そう。ああそうそう話は変わるけど。レン先生にぴったりな女性が職場にいるのよ。この人なんだけど。どうかな。今年大学卒業したばかりでね」


 スマホの写真を見せて来る。


  レン「すみません。いつも言ってますが、私は自分で自分と合う人を探してます。人からの紹介は募集してないんです」


  年増「そんなこと言ってるとあっという間に30歳になって気づいたらおじいちゃんよ。他人の行為はありがたく受け取っておくのがいいのよ」


  レン「ですが」


 レンの前に身体を入れる。


  宏一「差し出がましいですが、ご本人が断ってるんです。無理な紹介は、彼に失礼ですよ。それから、その大学出たての彼女は本当に紹介して欲しいと言ってるのですか?」


  年増「なによ。あなた。レン先生のなに?まだレン先生のように若い人だと余裕でいるけどね、あっという間に歳を取って適齢期を逃しちゃうのよ。それにこの(写真の)子だって、行き遅れになんて可哀想じゃない」


  宏一「他人の人生に他人がとやかく口出しして良いものでは無いと思いますよ。レン先生もその(写真)子が望まない恋愛に発展した場合、仲介になってるあなたを立ててイヤイヤ付き合うことになれば不幸せもいいとこですよ。それこそ婚期を逃してしまいかねません」


  レン「宏一さん」


  年増「あなたも大概他人のことに口出ししてると自覚することね」


 捨て台詞を吐き捨てて立ち去る。


  宏一「ごめん。アツくなった。反省してる。レンの立場を考慮してなかった」


  レン「いいよ。宏一さんにかばってもらえて嬉しかった」


 物陰からゴム長の歩く音がする。


  レン「園長先生。どうしたんですか?」


  園長「レン先生いらしてたんですね。そちらは」


  レン「あ。こちらは、友人の宏一さんです」


  宏一「友人の日野宏一です。園の前で騒いでしまい申し訳ありません」


  園長「レン先生のご友人でしたか。てっきり彼氏かなと。あ。いやこれはセクハラですね」


  レン「セクハラだなんて。園長先生にそのような気持ちはありません」


  宏一「今はまだ友人ですが、近い将来お付き合いする予定です。上司の方が理解のある方のようなので、今伝えておきたかった。レンごめんね」


 手袋を取り拍手。


  園長「そうですか。そうでしたか。良かった。レン先生、もとい、彗蓮すいれん先生、これからもお仕事に身が入りますね。期待してますよ。レン先生は子供たちにもお母様方にも人気なんです。この後、保護者様宛に保育士へのセクハラ行為やパワハラ行為をしないように手回ししますね。日野さん。これからも彗蓮先生をよろしくお願いします。共に働く者としてのお願いです」


  宏一「はい。レン。。。スイレンがそれで良ければ」


  彗蓮「嬉しい。なんだか、園長先生が神父さんに見えてきました」


  園長「気が早いですよ」

  宏一「気が早いって」


 ハモる。とても幸せな空気が流れる。


 園長に別れを告げて、家に戻る。


  彗蓮「元奥さまとの心が離れたらよろしくお願いします」


  宏一「まぁ離れてると思うけど、まだ届け出たばかりだしな。うん。今よりもっと離れたらその時また言うよ。優しいなスイレンは」


 そのあと、しばらくイチャイチャタイム突入したのは言うまでもない。




 そうか、レンはスイレンという名前なのか。時代を感じさせる名前だ。


  宏一「スイレンってどういう字?」


  レン「えっとね。彗星のスイにはすのレンで彗蓮って書くんだ」


  宏一「なるほどね。分かったありがとう」


  レン「言わないの?キラキラだって」


  宏一「あーうん。ごめん。思ったけど口に出さなかっただけで」


  レン「いいんだ。よく言われるから。思っても口にしないって大人だね」


 意外に思ったのが、年齢と職業に偽りがなかった。


  宏一「どうして、名前だけであとは本当のことにしたの?怖くないの?」


  レン「怖い?うーん。ボクたちゲイとかのLGBTって出会いが極端に狭いのわかる?誰でもいいわけじゃないでしょ。となると異性愛者の人たちだと偽名や嘘プロフィールでも後で何とでもなると思うんだ。だけど、僕のようなマイノリティは、なんとしてでも良い人に出会って獲得しないと」


  宏一「そういうものなんだね」


  レン「もちろん、偽名を使ったり画像を盛る人はいるよ。それはゲイとか関係ないよね。ただボクは、引かれちゃうかもしれないけど、こういうアプリは前からよく使ってるんだ。ヒロって名前を見て、ヒロシとかヒロユキとかのありがちな名前なんだと思って、素直な人なんだろうと思って返信したんだよ。結果は違ってたけど、宏一さんがピッタリの人で良かった」


  宏一「ピッタリということは俺みたいなのがタイプだったの?」


  レン「うーん。そうでもないかな」


  宏一「違うんかい!」


11話は、5日です

また見てね

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