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いぬ
この世界いっぱいに広がる寂しさは、モノクロの様に見えて、カラフルだ。
犬の目を観ていると、いつも僕はそう思う。あのうるうるとした目はいつも僕をなんともいえない気持ちにさせる。犬と言っても外で走り回る野犬の話ではない、と言っても野犬との遭遇自体、そう多いことではないし、この平和な日本では犬と言っては飼い犬、というのが一般だろう。
さて話を戻すが、犬のあのまん丸とした目はとても愛らしい。その愛らしさが僕になんとも言えないものを与えるのだが、それは突き詰めて考えて言えば、同情だろう。飼い主の気分によって買われた、それが全ての初まりで、気分次第で時に食事がなかったり、食べさせられたり、散歩がなかったり、行かせられたり。なんとも不憫である。まあそれはそれで犬の幸せであったりもするのかも知らないが、僕は犬になりたくない。犬こそ天涯孤独というものであろう。僕は孤独というのを怖がる生き物なのだ。




