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静寂の海岸

何事もなく村はずれの海岸に上陸することが出来た俺とローネは

辺りを警戒しながら漁村リーベを目指していた。


「クルト?疲れてるの?」


そう尋ねるローネは肩で息をしている俺とは対照的に軽やか足取で前を歩いている。


「ハァハァ・・・当然だろ。途中でオールを俺に渡してきやがって。士官学校でもカッターを一人で漕ぐなんてしなかったぞ」


「船を動かすのは海兵の仕事でしょ。私は戦闘が本職なんだから」


「・・・じゃあ俺は疲れたから、もし戦闘になったら宜しくなローネ先生」


「まかせなさい!5人まとめてきても余裕で倒せるわ!」


「その自信は一体どこから・・・」


そんな軽口を言い合いながら進んでいると正面遠くに尖った屋根の建物が姿を現した。


「あれは何?」


「ああ、あれはリーベの中心にある教会の屋根だな」


「ここまで戦闘があった痕跡も無いし、まだ村は大丈夫そうね」


「・・・みたいだな」


村に続く道も軍馬で踏み荒らされたような跡はなく、捨て置かれた死体なども無い。

敵はいない。そう考えるのが妥当だろう。

それなのに妙な違和感を感じるのは俺の気のせいなのか・・・。


「村まであと少し。先を急ぎましょう」


「ああ」


ー漁村リーベ入り口ー


リーベの入口に着くと、そこには衛兵らしき二名が立っていた。

俺とローネは咄嗟に近くの茂みに身を隠し、様子を伺う。


「クルト。あれってクーデター軍ではなさそうよね」


「ああ、村の自警団だな。見た感じ、俺の知ってる奴ではなかったと思うが・・・」


俺は衛兵の顔をしっかりと見ようとし、少し身を乗り出した。


「ちょ、ちょっとクルト!?」


「ここからだと茂みで顔が良くわからないな。もう少し左に」


「ち、近い・・・近いってば」


この時俺は気づいていなかった。


「甲冑越しっていうのもあってまだ見えづらいな・・・」


「ひッ!い、今触られて」


「・・・分かったぞローネ!あいつは・・・」


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