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暗い海

ここから第二章スタートです。ヘイルダムは旧式で三笠みたいな感じで、フィーアはドレッドノートみたいな感じです。

3月19日06:30 王国領アングレット沖

アングレット要塞軍港を脱出してから既に3時間が経過していた。

俺達は現在、巡洋艦ヘイルダムと共に一路王都を目指していた。我らが艦長は夜間戦闘で疲れたらしく、指揮権を副長の俺に委譲するとそそくさと艦長室に入り寝てしまった。現在艦長室の扉には、[Vågn ikke op(起こすな)]というプレートがかかっている。

「なあクルト。俺らも昨晩から一睡もしてないのに艦長はぐっすり寝ているとはなぁ。眠すぎて死にそうだぜ」


「まったくだ。俺もここで寝れたらどれだけ幸せか」


「そうだ。後はアンナに任せて俺達は士官室で寝ようぜクルト艦長」


「ラース先輩、クルト先輩をそそのかさないで下さい。クルト先輩も提案に乗ろうとしないで下さい。まだ臨戦態勢の状態なんですから。しっかりしてください」


「「ごめんなさい」」


アンナは士官学校時代からしっかり者であり、こういったやり取りは学生時代にも多くあった。

ラースと謝りながら懐かしい気持ちになっていると電信室から報告がきた。

「副長!ヘイルダムより通信!」


「内容は?」


「まもなく帝国の領海へ最接近するポイントデルタに差し掛かる。警戒を厳にされたし。以上です!」


「祖国の海岸砲群に探知されないように沖合を航行する上で、このポイントデルタを避けて通ることは不可能だったな」


「帝国の哨戒艦に鉢合わせにならなければいいがね。アンナ少尉、艦長を起こしてきてくれ」

「私ですか?でも起こすなとのプレートが…」


「いつ帝国艦と遭遇するか分からない状況だ。仕方ないだろう」


「艦長も野郎に起こされるより、美女に起こしてもらった方が寝覚めが良いだろう」


「美女って…ラース先輩はいつもサラッと…」


「何か言ったか?」


「何でもないです!艦長を起こしてきます!」


「なあクルト。俺はまたアンナを怒らせるようなことを言ったか?」


「少なくとも怒らせてはないだろうな。鈍感な奴め…」


アンナが艦長を起こし、ポイントデルタを航行して5分程が経過した時、見張り員から報告が入った。


「3時の方向に不審な艦影を確認!」


「帝国の哨戒艦か?艦長いかがしましょう?」


艦長は眠そうに目をこすりながら


「折角脱出に成功したと思ったらこれか…まだ3時間も寝てないんだぞ全く…。そうだなぁ、俺達で発見できたんだから精鋭揃いのヘイルダムでも艦影を確認しているだろう。判断はヘイルダムにいるぺタス艦隊司令に任せよう」


ーヘイルダム艦橋ー


「司令、やはりあの艦影は帝国の哨戒艦隊のようです。艦隊構成は駆逐艦クラスが2隻」


「なんとタイミングの悪いことか…。このポイントデルタは文字通り、王国・帝国・連邦の3国がそれぞれ領有権を主張している海域…。迂闊に戦端を開こうものなら…。何としても交戦は避けねばなるまい。しかし、進路を変えようにもこれ以上フレゼリシアの陸地に近づくと海岸砲群に捕捉される危険性がある。どうしたものか…」


「恐らく帝国艦も同じ考えのはずです。このまま刺激せずにいれば向こうも手出しはできないでしょう」


「そうだな、いずれにせよ選択肢は1つしかないか。よし、フィーアに通信を送れ!」


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