↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/63

朝の日常、結果報告。

 朝になって目を覚ますと、また昨日と同じく頬には涙の跡に、切ない感情が胸に残っていた。

「にゃー」

「ジル、おはよう。また夢を見た気がするんだけど、やっぱり覚えていないの」

「にゃ~」

「ん、みこと、おはよう」

「リリーおはよう、起こしちゃった?」

「ううん大丈夫」

 ふぁーと欠伸をしながら、リリーは起きて身支度を始める。私も身支度を終えてから朝食の準備に取り掛かる。

 昨晩に作って冷蔵庫で発酵を進ませないように寝かせておいた生地を焼いて、横半分に切って目玉焼きとベーコンにレタスを挟んだものと、クリームチーズにハチミツをかけたのと2種類のイングリッシュマフィンを用意した。


「みこちゃん、これ昨日のパンよね。作ってくれたんだ嬉しい~」

 テーブルに出すなりベリアルさんが喜んでくれた。その笑顔を見てちょっとだけドキッとしてしまった。もう~リリーが昨日変なこと言うから。

 リリーはその様子にニヤニヤしている。そんなリリーを軽く睨んで。

「や、約束しましたから。ほらっ温かいうちに食べましょ」

「これがみことが作ったパンなのね、早速いただきまーす」

 リリーはさっさとパンを口に頬張る。リリーは可愛い見た目によらず結構食いしん坊みたいで素直に食べたい、美味しいって言ってくれるから嬉しくて色々作ってあげたくなる。

「んん~外はカリっと、中はもちっとして美味しぃ~。クリームチーズにハチミツも合うし、どっちも最高~っ」

「ほんとっこのパンも美味しいわね~」

「にゃー」

 ジルも美味しそうに食べてるのを横目にして、私も食べる、んーっ美味しいっ。

「確かにこのパン食べたら何だかエネルギーが満ちてくる感じがする。やっぱりみことは、すごいんだね」

「私がすごいんじゃなくてプレジールがすごいんだよー。ベリアルさんが作ったスープにプレジール入れたらすごく美味しくなったし。ほんと不思議な実だよね」

「ベリアルさん料理作れるの?私も食べてみたーい」

 えっリリーはベリアルさんの作った料理食べたことないの?ベリアルさんの方を見ると

「ふふっいつでもいいわよ」

 ちょっと黒い笑顔を浮かべてた。

 あららっ。うん、リリー頑張ってね。

「わーい、楽しみ~」


 ベリアルさんとチャレンジャーな約束をしたリリーはお店もあるしお父さんとお母さんにも話さないといけないからと朝食を食べてから家に帰った。ちなみにプレジールのことは内緒で、ご両親には昨日のパンは、癒しの力があるパンの試作品でいま色々と試している段階だからまだ効果もはっきりとわかっていないと伝えてもらうことにした。

  やっぱり街の人達に食べてもらうにしても一度に渡せる数に限りがあるのは問題だよね。



「おはようございます。早くから申し訳ありません。早急に結果をお伝えしたくて!」

 リリーが帰って、朝食の片付けが終わった頃、ゼファイルさんが焦った様子でやって来た。

「ゼファイルさん、おはようございます。大丈夫ですか?あ、これ冷たいフルーツティーですけどどうぞ」

「あ、ありがとうございます。いただきます」

 一気に飲み干すと落ち着いてきたみたい。

「落ち着いたかしら?もう慌ててどうしたのよ」

「パ、パ、パンです。昨日の美琴さんに作っていただいたパンですが、王宮で働く、明らかに症状が酷い者を優先に食べてもらったんです。そうしたら口から黒いモヤが出てきて、症状が一転良くなって元に戻ったんです。それもパンを食べた全員が」


 ベリアルさんと私は顔を見合わせる。

「あらそうなの。ゼファイル朝食は食べたかしら?」

「えっ、急いで来たのでまだです。美琴さんの作ったものならぜひいただきたいですが」

「じゃあすぐに用意するので座って待っていてくださいね」

 ベリアルさんと私が冷静に対応しているのを見てゼファイルさんが???不思議そうに焦っているのが見て取れる。

「っふっふははははっ、もうダメ笑っちゃうわ、ゼファイルの行動と反応が予想通り過ぎてもーおかしっ」

 どうぞとイングリッシュマフィンを置いて

「もうベリアルさん、笑い過ぎです。ふふっゼファイルさんすみません。私、昨日あの後リリーのところに行ったんです」

「えっリリーさんのところに?あ、すみませんそれで?」

 ?ゼファイルさんが何だかソワソワしているような、気のせいかな。


「あ、それでですね、リリーのお父さんにパンを食べてもらったら同じようなことが起こりました。念のためお母さんにも食べてもらったんですが、少しですけどモヤが出たので、このパンには癒しの効果があるのがわかって。そしたらベリアルさんが明日朝一でゼファイルさんが焦って来るからって...。」

「そーゆーこと」

「お恥ずかしい...」

 ゼファイルさんがすごい照れている。

「あ、パン温かいうちに食べてください。フルーツティーもおかわり入れておきますね」

「あ、ありがとうございます。いただきます」


 余程恥ずかしかったのか無言で、でも美味しそうにパンを食べるゼファイルさんでした。



どうもありがとうございます。

読んでくれている方がいるのは心に染みます、感謝です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。