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退院
僕はやっと退院出来ることになった。
なのに今日の体調は最悪…起きているだけで辛かった。
「あーくん、退院させてくれるんでしょ?」
「うん…でも…」
「嫌。今日退院出来るって言ったじゃん…」
「うん。分かった。今日は家でゆっくり休もうな」あーくんはそう言って僕の頭をなでた。
「起きれる?」そう言われて
「うーん…」僕は起き上がったけど、そのままあーくんに寄りかかってしまった。
「ごめんごめん、無理するな」そう言ってあーくんは僕を車イスに乗せた。
僕は車の中でかなり戻して、ぐったりしていた。
「あーくん、喉渇いた…」
「はいはい。ちょっと待ってね」そう言ってあーくんは僕をソファーに乗せて、スポーツドリンクを注ぎに台所へ向かった。
僕は、あーくんを待っている間に、夢の中に入っていった。
「ひな君、スポーツドリンク。って寝てるの…?」
「……」
「あんまり無理するなよ。甲子園は万全の体調で行こうな」




