表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/94

あーくん

その人は、

「またお兄ちゃんたちを心配させるつもりか?」そう言って僕を怒った。

「うるさい。僕の勝手でしょ?邪魔なんだよこれ…」

「本当は邪魔なんて思ってないだろ?何で抜くんだよ…」図星だった。

別に普通に過ごすうえで、邪魔だなんて思わない。

だけど、抜く理由としては最適…だった。

「別にいいでしょ?」

「だめ。発作おきる…」

「そんなの知らない。別に良いんじゃない?おきたって…」そう言ったとき、今まで僕の手を握り締めていた手が、僕の頬を触った。

「そんなこと言わないで。ひな君が苦しんでいるのを見るの、辛いんだよ…」そう言って一粒の涙を流した。

「うん…ごめん…」僕は、素直になれなかった自分と、心配しかかけてなかった自分を反省した。

「ううん。眠いだろ?おやすみ」そう言って僕の頭をなでた。

僕は優しさに触れて、涙が止まらなかった。

「おいおい、発作おきちゃう」そう言いながら、笑顔で僕の涙を拭ってくれた。

「本当にごめんね。でも嬉しかった…」

「もうひな君は本当にバカだな…でも、そんな所も全て大好きだよ」そう言って僕に最大の笑顔を見せてくれた。

僕は、その笑顔を見ながら、夢の世界に入っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ