小1の記憶3
「朝日!友希の泣き声うるさいって言ってんだろ」お母さんもそう言いながらあーくんに暴力を振るった。
「うぅ…ハァハァ」
「友ちゃん、お願い…」僕の思いが伝わったのか、友ちゃんが泣き止んだ。
そればかりか、ニコニコ笑い始めた。
それが僕の心を癒やしてくれて、僕に笑みがこぼれた。
「友ちゃん、ありがとう…可愛いな」そう言いながら、僕は友ちゃんの頬をさすった。
柔らかくて気持ち良かった。
「おい!いつまでもそこにうずくまってないで立て!」そう言いながらお父さんたちは僕らのいるリビングに来た。
僕はお父さんたちの足音が近づいてくる音が怖くて仕方なかった。
「友希寝てるのか!!って陽斗!?」
「はい…」
「俺らが帰って来たんだから玄関に出て来い!」そう言われながら僕はお父さんに蹴られた。
「ゴホゴホ…」僕は床にたたきつけられて、恐怖で固まっていた。
「ハァ…ひな君に手、出さないでって!!」
「何や」
「もう僕らだけで生活します。だから…」
「はぁ?お前らだけで生活出来るわけないだろ?」そう言いながらお父さんはあーくんを蹴った。
「止めて!!」僕はお父さんの前に立った。
「あ?」
「ごめんなさい…あーくんが痛そうだから…」そう言って僕はお父さんを見た。
「何だその目は!」そう言いながらお父さんは僕を叩いた。
「だからお前ら!ひな君に手ぇだすな!!」あーくんは今まで見たことないような顔で怒鳴った。
「あ?親に向かってお前って馬鹿にしてんのか?」
「ひな君、友ちゃん抱いて圭君の家行っとけ。な」そう言ってあーくんは僕の頭をなでた。
-最高の笑顔で-




