甲子園~家~
僕らはその日のうちに学校へ帰った。
学校に着くと一応すぐに解散したが、みんなは先輩達と思い思いの最後を過ごしていた。
だか僕は熱がぶり返してきたのか、頭がぼーっとしていて、なにも話さなかった。
しかも、
「神谷!お前に託したぞ」
「はい…」こんな感じで、何人もの先輩から話しかけられたが、すべて上の空で返事をしてしまった。
「陽斗!じゃあな」そう言って圭はなんか用事が有るみたいで、先に帰っていった。
「あぁまたな」
壁に寄りかかってぼーっとしていると、誰かに話しかけられた。
「おい陽斗?」ん?キャプテン?
「はい…何ですか?」
「まだ熱あるのか?きつそうだけど…」
「大丈夫ですよ」僕はそう言ったが、キャプテンは
「大丈夫じゃ無さそうな顔してるぜ。1人で帰れるか?」そう言って心配してくれた。
僕はあーくんに迎えに来てもらおうと思ったが、今日はあーくんが病院の当直で、病院を抜けられないはずだ。
「もし僕が無理って言ったらどうしますか?」ちょっと試すようなことを言ってしまったが、キャプテンは真面目な顔で、
「俺が送って行ってやるよ」そう言って笑った。
「キャプテン…でも、もう立っているのも辛いです」僕がそう言ったとき、後ろで女の人の声がした。
「ゆう~迎えにきたよ」そう言ってキャプテンに向かって歩いてきた。
キャプテンの名前は雄也だから、キャプテンを迎えにきたのだろう。
「母さん!ちょうど良かった。後輩ちゃんが熱あってきつそうだから家まで乗せてってくれる?」
「あの可愛い子?」そう言って僕を指差した。
「あっうん!いい?」
「いいよ!連れておいで」そう言われてキャプテンは、僕を車に乗せた。
「すいません。ありがとうございます」
「いいのよ。家はどこ?」
「○○です」
「あぁそこ?おっけー」
しばらくすると、酔ったのか、吐き気がしてきた。
「うぅ…ハァハァ」
「どうした?大丈夫か?」そんなキャプテンの問いかけに頷くと、
「もう少しだからな、頑張れ」そう言ってくれた。
5分くらいで家に着いた。
「ありがとうございました」
「ううん。家誰か居る?」
「多分…」そう言ってインターホンを押すと、ともちゃんが出てきた。
「お兄ちゃ~んおかえり」
「弟です。ありがとうございました」
「よかった。じゃあな」
「はい!」そう言って僕は家に入った。
「お兄ちゃん大丈夫?」ともちゃんにそう言われたけど、僕は高熱でぶっ倒れた。




