中2の夏~独り占め~
「ひな君結構熱酷いなぁ」そう言って僕のおでこに手を当てるあーくんの声で僕は起きた。
「あーくん?」
「ごめん起こしちゃった?ひな君きつくない?結構熱あるけど…」
「何度?」
「えっと…40.9度」やっぱり熱あるのか…きついはずだ。
「ひ~な君。お兄ちゃんいるから寝てていいよ」そう言って僕のほっぺたに手を当てた。
「あーくんの手、気持ちい…」
「良かった♪」
「今日はあーくん独り占めしていい?」
「もう10時になるけど?」
「うん!でもリビング行く~」僕は何故だかあーくんに甘えてしまっていた。
「はいはい。ひな君たてる?」そう言われて立とうとしたけど、やっぱり無理だった。
「お姫さまだっこでもしようか?」そう言ってあーくんは僕を軽々と持ち上げて、リビングに向かった。
「朝日。陽斗の様子は?って陽斗!?」
「うん!リビング来たかったから…」
「ひな君喉渇いてない?」そう言われて見ると、結構渇いていた。
「喉渇いた~」
「スポーツドリンクとかでいい?」
「うん!」
「ゴホゴホ」僕はむせながらコップの中身を飲み干した。
「ひな君まだいる?」そう聞かれたけど、
「いらない」そう言って、僕は眠りについた。




