保健室2
やばい。もう限界…そう思っていると、
「陽斗!!」と言いながら、誰かが駆け寄ってきた。
「ハァハァ…ん?圭…」
「そう、圭。薬」そう言って圭は僕に薬を持たせた。
僕は薬を飲み込んで、息を整えた。
「ハァ…圭、ありがと」
「陽斗…良かった。本当に心配したんだぞ」そう言う圭の目からは、涙がこぼれ落ちていた。
「ごめん。あーくんに心配かけたくなくて…」
「えっ朝日さんに連絡してないの?馬鹿…」そう言って僕を睨んだ。
「あの、先生。こいつのお兄さんに…いいよな、陽斗」恐い顔の圭に言われて、僕は首を縦に振った。
「お兄さん?」そう言いながら、先生は電話帳を広げながら、電話をかけた。
「ひな君!」そう言いながらあーくんは僕に駆け寄った。
「あの…ごめんなさい」
「ん?ひな君?熱上がっちゃった?すぐ家帰るから…」このまま発作がおきそうになったこと黙っとこうかな…
「あの、お兄さん…陽斗君結構苦しそうでしたけど、大丈夫ですか?」
「陽斗?何かあったのか?」
「いや、別に…」
「おい。陽斗!!ちゃんと言えって…」
「いや…ちょっと発作おこしかけて…」僕は(怒られる!!)って思いながらも正直に言うと、
「じゃあ家じゃなくて病院に直行な」それだけ言って、僕を持ち上げた。
「ごめんね、圭君。心配かけて…」ってあーくんが言うと、
「いえ、大丈夫そうで良かったです」と圭は言った。




