甲子園の一週間前
朝はいつもより早く起きた。みんなの朝ご飯を作ろうと思って…
「あっおはよーひな君。朝ご飯出来てるよ」ってあーくん。今6時だよ?あーくん何時に起きてるんだろう…
「うん、おはよう。ご飯ありがとう…」
「ひな君?元気ないけど、学校行くんだろ?大丈夫?」
「うん」ってか、あーくんのせいだし…
ピンポーン
7時になって、インターホンがなった。それに、
「はーい」ってあーくんがでた。
「あーくん圭?」
「うん。入って来てもらう?」
「いや、僕もう行くよ」そう言って僕は荷物を持って家を出た。
「あっ僕キャッチボールはいいよね?」
「あぁほどほどにな」
「ほーい。行ってきます」
「行ってらっしゃい」まだ2ヶ月の約束は過ぎてないから野球は出来ないけど、部活じたいは許してくれた。
<甲子園まであと一週間>
「ひ~な君、もう圭君来ちゃうよ?起きて!」
「えっもうそんな時間?」そう言ってベッドから起きあがると、頭がふわってして、あーくんにもたれかかってしまった。
「ひな君?熱測ろっか」って言いながら、あーくんは素早く僕の脇に体温計を挟んだ。
体温計の数字は37,1僕にとっては熱は無いけど、あーくんには微熱だろ?って言われてしまった。
「あーくん、僕学校行く~」
「分かった。でも部活はだめだよ?圭君にも言っとくから…」
「うん…」その時、タイミング良く(悪く)圭が家に来た。
「圭?」
「ひな君は寝てな。お兄ちゃんが行くから…」そう言ってあーくんは玄関に行った。
「圭君ごめんね。ひな君調子悪いみたいで…」
「えっ大丈夫ですか?」
「うん。微熱だから…でも部活は禁止させとって」
「了解です!じゃあ先行きますね」
「うん。ひな君をよろしくね」
「はーい」
学校じたいは8時半からだ。部活の朝練のためにいつもは早く行ってるんだけど…
「ひな君、朝ご飯食べれる?」
「うん。少しなら…」そう言うと、あーくんは朝ご飯をついで来てくれて、さっき起きて来た友ちゃんと一緒に食べ進めた。
「陽斗兄ちゃん?なんでいるの?」
「いや…あーくんに部活だめって言われてさ…」
「ひな君熱あるんだよ」あーくんがそう言うと、
「お兄ちゃん大丈夫?」ってすかせず友ちゃんが僕を心配してくれた。
「うん!ありがとな」
「学校行くから、車乗って!」そう言ってあーくんは僕と友ちゃんを乗せて、学校に向かった。




