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退院

「あーくん早く早く!」僕は家に向かっている車を急かせながら、ウキウキ気分で車に乗っていた。

「ひな君。甲子園いつなの?」

「再来週だよ!」

「行けなくなったら嫌だろ?だから、あんまり激しい運動するなよ!」

「ふぁーい」そう言っている間に、家に着いた。

「友ちゃんただいまー」あれ?リビングに友ちゃんが居なかった。

「あーくん、友ちゃんは?」

「まだ夏休みじゃないぞ」あっ学校か…

「そーか!ねぇ僕も明日から学校行っていいよね」

「あぁ、送って行こうか?」

「ううん。圭と一緒に行くから…体力もつけたいしね」

「そうだな。まぁ今日はまだ安静にしとけよ、お兄ちゃん仕事戻るから…」

「了~解。いつ頃帰る?」

「うーん、9時頃になるかも。だから…」

「分かった。あれでしょ?夕ご飯」

「うん。じゃあ行って来るぞ」

「いってらっしゃ~い」

あーくんが居なくなって、(暇だな…)とか思っていると、頭がぼーっとしてきた。

(やべ!まだ本調子じゃないしな…寝とこ!!)そう思って、自分の部屋のベッドにいき、横になった。


「お兄ちゃん、まだきついの?」

「ふぇ?友ちゃん?」あー学校から帰ってきたのか…

「僕が夕ご飯作ろうか?」

「ううん、大丈夫。でも一緒に作るか!」そう言って僕らは夕ご飯の準備をしだした。

冷蔵庫の中には何もなくて、買いに行こうと言う話になった。


「友がかご持つ~」そう言って友ちゃんは僕が持っていた買い物かごを奪いとるような形で持った。

「友ちゃんありがとう」こんな少しの気遣いでも、やっぱり嬉しかった。

「えへっ//」友ちゃんは少し恥ずかしいみたいだった。


「おわ!陽斗っ!」そう言われて振り向くと、圭の姿があった。

「圭!?」

「陽斗。退院したら教えろって言っただろ?今日退院したのか?」やべ!言ってなかった。

「ごめんごめん。今日したぜ」その時、友ちゃんが僕の袖を引っ張った。

「ん?どうした?」

「この人誰?」あれ?友ちゃん初めてだったかな?

「えっと…」僕が紹介しようとすると、圭が遮った。

「僕は、このお兄ちゃんの友達の圭だよ。よろしくね、友希君」そう言って友ちゃんに手を出した。

(友ちゃんは人見知りだからな…)とか思っていたら、

「うん。よろしく」そう言って友ちゃんは圭の手を握った。

「うん。ありがとう」友ちゃんがすぐ懐くなんて…

圭の優しい雰囲気が漂ってたのかな?

「圭。お前凄いな」

「ん?なにが?てか俺が僕だって…恥ずかしかったぜ」

「そんなこと言ったら、僕なんかずっと僕じゃん」

「陽斗はいいんだよ。そのままで…」

「まー時期がきたら変えると思うけどな…俺に」

「はいはい。じゃあまた明日な、学校来るよな?」

「あぁ」

「じゃ、明日迎えにいくから…」

「了~解」そう言って僕らは別れた。


<家>

「だめだめ。友ちゃんはだめ!」そんな僕の声が家中に響いていた。

「えーいいじゃん」

「だって包丁危ないでしよ?」

「はいはい分かったよ。野菜洗うね」

「ほい!」そんな会話をしながら、夕ご飯は無事完成した。


「「いただきまーす」」あーくんが帰って来るのが遅いからと、2人で食べ始めた。

「お兄ちゃんおいしー」

「そうだな」


僕は、何気ない1日が過ぎ去っていくのが、なぜか少し寂しかった。

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