入院~吐き気~
次の日から、僕の体調は悪化していって、今ではベッドから起き上がるのですら辛い…
病室の前には、『面会謝絶』の札を立てて、圭たちに会わないようにした。
ベッドで横になっていると、いきなり吐き気が襲ってきた。
ベッドで吐くのは嫌だったから、無理に体を起こしてベッド横の洗面台までいった。
洗面台に胃の中のものをすべて吐き出してから、床に倒れ込んだ。
しばらくそのままだったが、病室のドアが開いて、誰かが入ってきた。その人はやっぱりあーくんで、
「ひな君!?ちょっと待ってね」そう言って僕を軽く持ち上げた。
「そのまま体重でも測ろっか」と言いながら、体重計に乗った。
体重計のメモリは125,8を示している。
あーくんだけだと、71,5だったから、僕の体重は54,3だった。
元々僕は筋肉も結構あるから、65kgあった。だから、ここ2ヶ月で、10kgも落ちてしまったことになる…
あーくんは僕をベッドで寝かせたあと、
「結構軽くなったな…だから食べれるときは食べてね」そう言って僕の頭をなでた。
「あーくん…」
「そう言えば、なんでベッドから降りたんだ?もしかして気持ち悪くなっちゃった?」そう言われて僕が首を縦に振ると、あーくんは起こる訳でもなく、
「ごめんな、そばに居れなくて」って謝った。
「あーくん、ありがとう」その時、また吐き気が僕を襲った。
「あーくん…気持ち悪くなってきた」
「ひ~な君。大丈夫だから、ここに吐いちゃっていいよ?」そう言って差し出したのは、洗面器だった。
「あーくん…」いくら吐こうとしても、吐くものがなくて辛かった。あーくんは
「ひ~な君」そう言いながら、僕の背中をさすってくれた。
徐々に吐き気は無くなって、だいぶ楽になってきた。
「ありがとう…」
「ひな君熱っぽいけど、寒くない?」そう言われてみると、少し寒かった。
「ちょっと寒いかも…」
「分かった。毛布持ってくるから…寝れるなら寝といたほうがいいよ」そう言って僕をベッドに寝かせると、病室を出て行った。
あーくんが帰って来るまで起きておこうと思ったけど、睡魔には勝てず、夢の世界に入っていった。




