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第48話 「女王陛下と六魔将の晩餐会」


執事に案内され、ホークスは王城の奥へと進む。

やがて大きな扉の前で足が止まった。

扉が開く。

広い晩餐室だった。

長い食卓。

その奥には――女王陛下。

そして席には炎魔将グレンを除く六魔将の四人。

近衛騎士達も数名控えている。

ホークスは軽く頭を下げた。

「晩餐へのご招待、ありがとうございます」

女王は穏やかに微笑んだ。

「今宵は新しい六魔将を迎える祝いでもあります」

「どうか楽に」

ホークスは席に着いた。


周囲をちらりと見回す。

そして――

「……あれ?」

ホークスは少し首を傾げる。

「グレン殿は?」

一瞬の沈黙。

女王が苦笑した。

シェルクはくくっと笑う。

ヴォルドは少し呆れて。

レインは無反応。

ボンブが口を開いた。

「……あまり皮肉は言わないでくれ。怪我が酷くてな。晩餐は欠席だ」

ホークスは少し申し訳なさそうに頭を下げた。

「失礼しました」

女王は軽く手を振った。

「気にしなくていいのです」

そして全員を見渡す。

「今日は皆、よく働いてくれました」

「存分に堪能してください」


料理が運ばれてくる。

いくつかの肉料理に様々な野菜が使われたサラダ。

魚のフリット。

透明ながらも芳しい香りのスープ。

白いパン。

豪華な食卓だった。

ホークスは肉を一口食べた。

そして――

「……」

思わず顔が緩む。

(うまい)

魔界で食べていた肉とは、比べ物にならない。

女王が少し笑った。

ボンブも少し口元を緩める。

ホークスは慌てて姿勢を正す。

「……失礼しました」

「魔界帰りで……久しぶりに美味しい料理を食べたもので」

その言葉に、シェルクが興味深そうに目を細めた。

「魔界、ですか」

グラスを揺らしながら言う。

「魔界には何をしに?」

ホークスは一瞬だけ相手を見る。

風魔将シェルクだった。

少し警戒する。

だが丁寧に答えた。

「四年前から魔界に入りました。修行のためです」

その言葉に、場の空気が少し変わった。

「四年前……」

シェルクが言う。

「確か境界線で大規模な侵攻があった頃ですね」

ホークスは少しだけ目を伏せた。

「……あの戦いで、大切な人が行方不明になりました」

「人探しも兼ねて、魔界へ」

シェルクがさらに聞こうとした瞬間――

「それ以上の質問は無粋では?」

ヴォルドが静かに言った。

シェルクは肩をすくめる。

「これは失礼、魔界には少し興味がありましてね」

「左様でございましたか」

女王が口を開く。

「ホークス。話せる範囲でかまわないので魔界の境界付近の国の話を聞かせてほしいのですが?」

ホークスは少し考え、頷いた。

「境界線の国ですか……二つありますよ」


ホークスの口から静かに語られるギルドとの同盟国の話は今夜の晩餐の主役になるだろう。

王都の夜は静かに流れていく。


第48話―終


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