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猫と月の夜想曲~猫に転生した異世界転生者は脇役です~  作者: 高月 すい
第十一章 精霊の寵児
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105.精霊の寵児 24


 ゲオルクのつぶやきに、アグロテウスが驚いて――『まいった』とばかりに両手をあげる。


『ジアが夢中になるはずだ』


「誤解を生む言い方は如何なものかと――」


『誤解じゃないよ。

 僕はジアの守護精霊だよ?

 意識の共有もするのだから。

 僕もね?

 大蛇の一件から君には一目おいてたけど。

 あくまで「多数存在する人の中で「ジアを助けた」人」として認識するだけだった。

 だけど今は――君にとても興味がわいてきた』


 好奇心に満ちた顔で告げるアグロテウスに押されながら、ゲオルクは困惑するばかりだ。


「なぜ――」


遙かなる記録(エターナル・ログ)

 あの話の流れで、普通、そこに行き着かないよ』


「そう――でしょうか」


『では訊ねるけど。

 僕とジアの関わりから、遙かなる記録(エターナル・ログ)はどう関係する?』


 ゲオルクは返答に困って――結果、思ったままを口にした。


「精霊神様と人との関係性ですから、遙かなる記録(エターナル・ログ)――サヴィス王国の創世記の話と似ていると思っただけです」


『――君は「遙かなる記録(エターナル・ログ)」をどう解釈する?』


「解釈?

 創世記の記述でしょう?」


『それをどう思うの?』


「どうと言われましても――」


 アグロテウスが何を聞きたいのか。


 ゲオルクは戸惑った。


 戸惑いながらも、アグロテウスとの会話、彼の言動、表情、感情から、ふと、思いいたる。


「過去の史実でしょう?

 だからこそ、王族は他の民と一線を画し、この国の統率者であるのです。

 王家、ウォルチェスター家は、光の精霊神、エターナルローズの子孫――精霊神と人との間に生まれた子の血筋を受け継ぐ一族ですから。

 他の貴族籍となど、比べようもないでしょう」


 ゲオルクの話を、アグロテウスは満足そうに聞いていた。


 満足そうに聞いた後、ゲオルクが一呼吸おいたのを見計らって、アグロテウスが口を開く。


『よく学んで自分なりに理解し、修得しているね。

 君の知識に手放しの賞賛を与えると同時に、豆知識を送るよ。

 ――エターナルローズの血筋を受け継いでいるのは、ウォルチェスター家だけじゃないんだ。

 エルディナード公爵家も光の精霊神、エターナルローズの直系なんだ』




          ◇◇      ◇◇




 サヴィス王国創世記。


 村が点在する現サヴィス王国領地に、一人の若者がいた。


 若者は人々の生活をよりよくしようと奮闘する。


 その若者を好ましく思った光の精霊神、エターナルローズが若者に助力する。





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